思春期の子どもは何かと難しいでしょう。
生活態度から勉強、交友関係など
あらゆる方面で変化が生じます。

歯に関することも例外ではありません。
というのも、中学生くらいの子の来院理由は
圧倒的に虫歯治療であり、メンテナンスで通う子が
大きく下回るからです。

虫歯ばかりではありません。
歯周病もこのころの年代には注意が必要です。
特に女の子は注意が必要です。

先生はご存知だと思いますが、
院内のスタッフは知っているでしょうか?

思春期の第2次性徴期の頃は、
ホルモンの分泌が不調和になります。

そのとき口の中の環境が悪いと歯肉炎が
起こりやすくなります。

放置していると、それが悪化して、
歯周炎になることがあります。

でもこれって、当の本人は知らないことが
ほとんどですよね。
だから、伝える必要があります。

場合によっては、歯周炎に進行し、
永久歯がグラグラしたり、歯ぐきが腫れたりして
10代で大切な永久歯をどんどん失うことになります。

思春期の女の子は特に要注意!

この事実を患者に伝える必要があるとは
思いませんか?

とはいっても、なかなか伝わらない歯の大切さ!
今日は、正攻法ではない、一言で予防意識を
持ってもらうお話しです。

素敵な笑顔がモッタイナイ

虫歯治療で銀歯にすると残念なことがあります。
それは、笑った時の笑顔の魅力が半減してしまう。
ということ。

人は見た目ではありません。

とはいうものの、海外に目を向けると
特に女性はきれいな歯をしています。

オリンピックなど日本人の活躍が
目覚ましくうれしいのですが、
歯並びの悪さや、銀歯が見えるなど、
日本人特有の残念な傾向があります。

世界では見た目を気にして処置を行っています。
人は見た目ではない!
とはいっても、現実の世間の目は少し違います。

就職する際にも、印象が大切です。

特に思春期の女の子は、
これから先、数年後には気になり始めるでしょう。

来院している時には気付いていなくても、
いつか気になり歯のことで悩むことも多いです。

せっかく来院した思春期の子に、
見た目のことについて気付いてもらうのは
「予防歯科」の観点から必要なことだとは思いませんか?

たとえアプローチする方法が正攻法でなくても。

「素敵な笑顔がもったいないよ」
この一言が、予防意識の転換点になるかもしれません。

「虫歯だらけではモテないよ」

いちど虫歯になってしまうと、
治療に通わなければいけません。

短期間の通院で治る場合はまだいいですが、
根管治療を要すると、当然時間も回数もかかります。

しかも多くの場合が6番FCKであり、
天然歯の中に銀歯が入るのを目にすると
「もったいないなぁ」と思ってしまうのです。

永久歯が全て生え揃ったこの時期こそ、
予防をしっかりと行ってほしいと我々は考えてしまいます。

でも、当の本人はどうでしょうか。

  • 「虫歯になったから治療する」
  • 「痛みがあるから治療する」

という感じですね。

「せっかくの永久歯が虫歯にならないように予防する」
という意識を持ち、通院する中高生なんてほとんどいません。

本来なら、予防の大切さ、将来に起こるリスク、
全身の病気との関連性・・・、
など理解してほしいと思いますよね。

でも、思い返してください。
ご自分が思春期だったころのことを。

このころの心配事って、
健康のことではありません。
健康であることが普通だからです。

友達関係や恋愛、クラブ活動、受験などが
思春期の子たちにとってすべてです。

それ以外のことに興味を持ってほしい、
歯のことに興味を持ってほしい、と思うのは
無理な要求なのかもしれませんね。

歯に関しては、歯並びを気にする子はいても、
歯周病を気にする子はあまりいないでしょう。

だから、
「虫歯だらけだとモテないよ!」
この一言が、予防意識の転換点になるかもしれません。

思春期の子は正攻法だけではダメ

予防歯科の大切さを理解してもらうことは重要です。
その努力は歯科医院として取り組むべきことだと思います。

でも、「思春期の子たちには伝わりにくいこと」ということを
認識しておくことも必要です。

だから正攻法だけでなく、
見た目が影響を及ぼすことをキーワードにして
伝えることも必要かもしれませんね。

  • 「ステキな笑顔がモッタイナイ」
  • 「虫歯だらけだとモテないよ」

一度試してくださいね。

 

 

ヘルスケアチーム 歯科TC Aより