歯医者ってあちこちにあって…
どこに行ったらよいのか迷う
こういう声を聞くことがしばしばあります。

試しにインターネットで「歯医者」を検索してみると、
検索予測キーワードとして出てきたのは、なんと!
歯医者 選び方

いかに多くの人が、
「どういう基準で歯医者を選べばいいのか?」
という疑問を持っているようです。

患者さんは、一体何を迷っているんだと
思いますか?
何が満たされていれば、選ばれる歯科医院に
なるのでしょうか?

患者の歯科医院選択基準は「近い」「評判」「腕」

この3つの基準は、一見すると、歯科医院側による
操作は不可能に思えます。

近い」に関しては、まさか引っ越し、
というのは考えにくいでしょうし。

評判」はあくまで患者さんの主観によるもの。

そして「」に至っては、
「素人が治療の巧拙をどうやって判断するのか」
と疑問が残りますよね。

そこで大切なのは、
3つの基準を患者さんの目線でどう考えるか
そしてどう満たすかです。

先生やスタッフが思う「近い」「評判」「腕」でなく、
患者さんにとっての「近い」「評判」「腕」とは、
どんなものなのか?

順を追って見ていきます。

ポイント1 「近い」 物理的な意味だけではない

「近い」というと、駅から徒歩10分以内、など、
物理的な距離のみ考えがちです。

けれど、県庁所在地ではない、
田園風景の広がる立地にあっても、
予約がいっぱいの歯科医院は存在しますよね。

そういう医院のホームページを見ると、大抵、
歯科医院までの行き方」が詳しく載っています。

詳しいといっても長い文章で説明している
わけではないんです。

この標識が見えたら左に曲がって…という風に、
目印になる標識や建物を写真付きで説明しています。
「ナビが無くても行けそう」と思わせられます。

道路看板もそうです。
(とはいっても道路看板をおすすめしている
わけではありません。)

道路看板の立地を考える時には、
視認性や交通量も大切なポイントですが、
迷いそうなところに立てる
という観点が大切です。

「この道で合っているのかな…?」
と不安に思ったときに、
あなたの歯科医院の看板が見えてきたとしたら?

「ああ、合っているんだ」と安心し、
「親切だなあ」と思うでしょう。

行程がイメージでき、「迷わずに行けそうだ」
と感じさせることができれば、物理的な距離に対する
心理的な壁が低くなります。

実際に距離があっても、「迷わない」ことで
近く感じるのです。

ポイント2 「評判」 患者さんが見ていること

個々の患者さんは、先生やスタッフにとっては
「数いる患者のひとり」です。
しかし、患者さんは「●●歯科医院の人」と
特定できてしまいます。

名前まではわからずとも、
●●歯科医院の人が~していた」というのが
良し悪しの評判につながります。

意外と落とし穴になるのが
スタッフの院外での振舞」です。

お昼を買いにコンビニへ。両替のために銀行へ。
患者さんはあちこちにいます。

お釣りの額を間違えた店員に「はあ?」と
横柄な態度を取ったら実は患者さんでした、
なんてことはありえそうな話です。

診療圏の居酒屋に、ユニフォームのまま
立ち寄るスタッフ。

お酒が入った後はバカ騒ぎ。
特定の患者さんの口腔内の問題を大きな声で話す…。

お客の中に患者さんがいなかったとしても、
店員さんは聞いています。

自分もあんな風に言われるかも」と思えば、
来院することはないですし、お店のお客さんに
来院を勧めることはないでしょう。

スタッフだけでなく、院長やその家族のことも
患者さんは見ています

「季節外れの日焼け。仕事してるの?」
「ブランドもので着飾って…私たちが払ったお金で
買ってるのよね」

ここまで意地の悪い見方をする人はまれです。

しかし、これは、
患者さんが先生のことを「医療人として」見ている、
ということの表われです。

そして「医療人のイメージ」に合わないと感じると
「大きなお世話」の噂をしてしまうのでしょう。

ポイント3 「腕」 治療者個人に対しての評価ではない

英語圏では治療全体を “service” と呼びます。
提供する医療そのものが商品であり、サービスである、
という認識です。
そして今や日本でも、医療はサービス業である
と言われます。

歯科医院になぞらえてみると、
・カウンセリングをしっかりと行う
・患者さんの話を元に治療計画を立てる
・概算費用を提示する
・同意を得てから治療に進む
・治療前に説明を行う患者さんの納得を得る
・治療する
この一連の流れが商品であり、サービスです。

治療が終了した時に、患者さんが満足していれば
腕がいい」と評されます。

患者さんは、巧拙の評価を、個々の技術に対して
下しているわけではないのです。

患者さん目線の「よい歯医者の選び方」

患者さんあっての歯科医院です。

患者さんの目線と自分たちの目線は違う、
と認識することが大切です。

医院の外観や広告物で表現していることが、
患者さんにはどう映るのか、
想像してみてください。

想像した時間の分だけ、経営の安定化につながる
ことでしょう。

とはいっても、「患者目線にはなれない!
と考えるのが賢明です。

実際に第三者に聞くのが一番の解決策です。

ヘルスケアチーム コーディネーターmyより