患者さんとのコミュニケーションは、
その患者さんによって関わり方も違うので
難しいという声を聞くことも多いです。

ただ逆に患者さんとのコミュニケーションが
うまくいってくると、
定期的にリコールでその患者さんと関わることが出来て、
充実感や達成感を得る事ができます。

まずはできることから初めていくと
だんだん良い流れになっていく事も多いのです。

今回は患者さんとの会話コミュニケーションで
気を付けていきたい所を考えてみました。

【1 患者さんの名前を呼ぶ】

『○○さんこんにちは。』
からはじまり、
『○○さん今はこのような治療をします。』
など声かけする際に名前を呼んでみましょう。

名前を呼ぶことで患者さん自身を
気にかけている印象になります。

説明やあいさつをすることは
もちろん大切ですが、
名前を呼ぶことで
距離感が近くなるとも言われています。

またすぐに導入することができますし、
まずは名前を呼ぶところからはじめませんか?

【2 プライベートな話題を1つしてみる】

いきなり踏み込んだ話をするのは
お互いに負担になってしまうこともあるので
徐々に会話を広げていくことも大切です。

年代によって会話の種類も
異なってくると思いますが、
季節の行事や大型連休、
ご家族の来院されたことなど
少しずつコミュニケーションを
取っていきましょう。

そして近況を覚えておいて、
次回の会話につなげていくことも大切です。

コミュニケーションは普段から
意識して取っていくことで
慣れていくところもあります。

まずは診療以外の話を1つしてみることを
意識して診てはどうですか?

【3 常に『丁寧』を意識する】

歯科の仕事をしていて
技術的に丁寧に行うことは大切です。

セメントを丁寧に練ったり、
技工物を丁寧に調整したりなど
動作で丁寧さを求められることは
多いと思います。

それと同じでコミュニケーションも
『丁寧』を意識してみましょう。

患者さんの表情をしっかりと見てお話したり
話を聞くときの姿勢や対応も
1つ1つ『丁寧』を目指します。

技術的な仕事は経験を積んで
数をこなしていくことで
コツをつかめる様になり
丁寧に仕事をすることが
できる様になってきます。

コミュニケーションも同じで、
少しずつステップアップしていくイメージで
行ってみましょう。

すぐに完璧にできる様になるのは中々大変です。

ただ『丁寧』に積み重ねていくことで
だんだんわかってくることも出てくるでしょう。

コミュニケーションや信頼関係は
すぐに築くのは難しいですが、
少しずつ積み上げていくことで
いつの間にかできることが増えていくでしょう。

【4 患者さんの話をよく聞く】

患者さんがどの様なスタッフを求めているか
把握しておくと、そのイメージを目標にして
具体的に行動することができるので
求められるスタッフに近くなることができます。

患者さんのアンケートで求められるスタッフ像は
・話をしっかりと聞いてくれる。
・説明が的確でわかりやすい。
が上位にきています。

説明が上手にできていなくても、
丁寧に親身に患者さんのお話しに
耳を傾けているだけでも、
患者さんはあなたを信頼してくれます。

もちろん説明は大事ですが、
その前に患者さんの話しを聞いてくださいね。

【5 わかりやすく説明する】

一生懸命説明してもうまく伝わらない場合、
話題があちこちにいって
伝わらないことが考えられます。

高い治療技術はもちろん大切ですが、
患者さんにわかりやすい言葉で
不安や気になっているところを
解消していくことが
患者さんの求めるスタッフ像に
近くなっていくのです。

患者さんの立場に立った
言葉や説明が出来ているか
振り返ってみましょう。

歯科の知識があると
当たりまえのことでも
患者さんにとっては
分からないことだらけなことも多いものです。

患者さんの表情を見て分かっているか
フィードバックして確認しながら
説明していくことも大切です。

分かりやすい説明をするために
気を付けたいことがあります。

① 結論から話す

ダラダラ何を言っているか分からない説明は
患者さんにとって負担の時間になってしまいます。

まずは結論を伝え、その後に説明を加えていくと
分かりやすい話の組み立てになっていきます。

治療に関する話は完結に結論を伝え、
患者さんが疑問に思っている所を
補足して話していく様にすると
患者さんが納得してくれる説明に繋がっていきます。

② 説明するためのツールを用意する

治療計画を立てる際やお口の状態を把握するのには
目に見てその説明をしていく方が
患者さんも分かりやすいです。

例えば銀歯から白いセラミックになった場合は
写真で見てもらうのが一番分かりやすい方法です。

価格のことを一生懸命話すことも大切ですが、
この治療をするとこんな効果がある、
ということをお話してイメージして頂いてから
価格の話に入っていくのでは
印象が変わることがあります。

良いイメージを先に持ってもらうことで
値段より、治療後のイメージが
印象に残りやすくなってくれるのです。

まとめ

コミュニケーションの基本は、
相手に親近感を持ってもらい
信頼の基礎を築くことになります。

今回紹介した5つのポイントは
意識すれば簡単にできることばかり。

わかりやすく説明することは、
場数がものをいうところがありますが、
是非トライしてみてください。

説明ツールは市販されているものを
流用するのも手です。

本来は、医院で自作する資料がベストですが、
なかなかマンパワー的に困難を伴うことも多いですよね。

患者さんとのコミュニケーションを
一つ一つ積み上げて、
信頼される歯科医院を
目指してくださいね。