『接客接遇』というと、何かしなければいけないと、
つい一生懸命になってしまいがちです。

しかし、患者さんによっては、
丁寧にしてもらっていると感じる人と、
違和感を感じる人もいらっしゃいます。

色々な患者さんが来る歯医者では、
配慮やどうするべきかの判断が必要です。

あえて控える【引き算の対応】もあります。

患者さんの様子を見て、
足し算の対応、引き算の対応を使い分けることで、
通いやすい歯医者だと患者さんに思ってもらう
ことができます。

では、どの様な対応が
患者さんに好印象を持たれるのでしょうか?

【玄関からのお出迎え・お見送り】

玄関までお出迎え、お見送りをする。

杖をついて荷物を持っている方の場合、
自動ドアでなければ、
ドアを開けてお見送りをしてもらうと
好感を持ってもらえる患者さんもいます。

または子供が小さく、
手をつないで荷物も持っている場合には、
ドアを開けてお見送りをしてもらうと
ありがたいと思ってもらえることもあります。

では、自分でドアを開けても気にならないと思う
患者さんの場合にはどうでしょうか?

洋服を買った時にお店の出口まで
送ってもらうことはあっても、
歯医者では必要性を感じないと
思う人が多いです。

逆に、早くしなければならないと思わせて、
焦らせてしまう原因にもなってしまいます。

接遇は『押し売り』になってしまうと
患者さんにとっては違和感や不快感に
繋がってしまいます。

どうして接遇をするのか?
きちんと意味を考えて行動することで、
した方が良い場合、控えた方が良い場合が
見えてきます。

【会計が終わって財布をしまうまで立っている】

お会計をして、次回の予約を取る。

診察券を渡したり、おつりを渡したりするので、
立って接遇することも多いと思います。

患者さんと同じ目線になりますし、
座ったままで話をするよりも
丁寧な印象になります。

ただ、患者さんが帰る準備をする時間もあるので、
いつまでも立っていられると焦ってしまう
こともあります。

お会計、予約まで一通り業務が終わったら、
様子を見て座って業務をしながら、
カウンターや荷物置き場に忘れ物が無いかを
確認することも大切です。

タイミングやちょっとした動作を気にかけることで
患者さんに与える印象が変わってきます。

お手伝いが必要な患者さんには
声かけをしながらさりげなくお手伝い
したりすると好感が持てます。

【注意すべき電話対応のポイント】

受付対応でとても大切なのが電話対応です。
電話で急いだ感じが出てはいませんか?

受付は、予約・お会計をしたり、
患者さんが来院して来ると診察券を頂いたり、
診療室のスタッフに誰が来たか伝えたり、
予約時間の切れ目はとても忙しいものです。

そんな中で電話を取るとつい急いでしまいがち。

ですが、電話は相手の状況が分からないですし、
表情も見えない分とても重要だと言われています。

顏が見えると、
しっかりと笑顔で対応していれば
冷たい感じは受けることはありません。

ただ電話では、
笑顔が伝わらないので、その分配慮が必要です。

急いでしまうと冷たい印象を受けてしまうので、
電話対応こそ少し丁寧にゆったり話して対応すると
好感の持てる電話対応になります。

それがクレームの電話だった場合には
他にも注意が必要です。

〈クレーム電話の注意ポイント〉

【ポイント①】

しっかりと話を聞いて内容を確認し、
クレームを把握する。

【ポイント②】

相手の気持ちに合わせたトーンで
話をすることを心がける。

【ポイント③】

あいまいな返事はせず、
院長に確認してから、指示に従う。
特に金銭面や治療の内容に関することは
確認してからの返答とし、即答は避ける。

クレームの電話で話を聞くことはとても大切です。

話すことでクレームをしている患者さんも
落ち着いてくることが多いからです。

患者さんの言い分が違う場合でも
一旦話を聞いてからお話する場合と
話の途中で反論してしまう場合では
後者はクレームのヒートアップにも
繋がりかねません。

話をしっかり聞くことで
クレーム対応の大部分が終わっている
とも言われています。

聞くということを大切に対応しましょう。

〈セールスの電話対応〉

忙しい診療中に、院長宛にセールスの電話が
かかってくることがあると思います。

セールスする方にとっては院長と話したいので、
何とか取り継ごうとすることもあると思いますが、
治療中の患者さんがいる中で優先する必要はないです。

歯科医院のイメージにも関わりますので、
冷たい対応は良くないですが、

穏やかに、
『どの様なご用件でしょうか?』と確認して、
『院長は治療中ですので、後程確認をして、必要であればご連絡致します。』
『ご連絡先とお名前をお伺いしても良いでしょうか?』
と対応すると、治療を中断せず進めることができます。

【まとめ】

受付は歯科医院のイメージを左右する
大切な場所です。

臨機応変な対応が求められたり、
忙しい状況もありますが、
やりがいもあります。

受付対応を考えて、
歯科医院のイメージアップをしていきませんか?