虫歯や歯周病の治療が終わり、
メンテナンスに通ってくれる患者さんが
求めている事はどの様なことでしょうか?

メンテナンスでは、
自分に合ったケアをしてもらったり、
お口の状態に合ったケアの方法について
説明してもらうことで満足度があがります。

1人1人の患者さんに向けた
『オーダーメイドの情報』は患者さんにとって
『価値のある情報』なのです。

その為にはお口の状態を把握して、
どのようにケアをしていったら良いか、
患者さんがどの程度理解をしてくれているかを掴んで、
その患者さんに必要な歯科の情報を説明できるかが重要です。

そこで今回はメンテナンスの説明で大切なことをお話させて頂きます。

ポイント① 患者さんの理解度を知る

患者さんに説明する上で大切なのは、
患者さんがどの程度自分の状況を把握しているかです。

例えば、歯周病で同じ症状でも
歯周病の知識があってその状態なのか、
ほとんど歯周病の内容が分からずに歯周病なのかでは
説明内容が異なってきます。

歯周病のリスクを知ってもらうことで
ケアの重要性を確認してもらうと
お口の中の関心度が変わってきます。

このことから、
どの様にして今の状態になったかを
知ってもらうことはとても大切です。

『今は落ち着いていても、
今後ケアをしないとまた前の状態になってしまう。』

ということを理解してもらわないと
人の痛みに対する感覚は、
痛い時が一番記憶に残っていて、
落ち着くことで徐々に薄れていってしまう
ということがあります。

痛いことから解放されると、
痛かった時に比べて関心が薄れてしまうので、
メンテナンスでは、最初の状態がどの様な状態であったかを
再度確認する必要があります。

また、その症状の知識がない場合には、
どの様な原因でその症状を引き起こして
どの様な結果になってしまうかなど、
患者さんに説明をする必要があります。

ポイント② 説明ツールを工夫する

チェアサイドで歯周病などの説明をさせてもらう際に
一生懸命お話させて頂いても
患者さんの反応があまり良く無かった経験はありませんか?

患者さんによってデンタルIQには違いがありますし
歯科の知識がない上で説明をされても
イメージが湧きにくい場合があります。

そんな場合には目で見て分かりやすく
説明した方が効果的です。

例えば歯周病では、
歯周病になった場合の変化を図で表しているものや
レントゲンの変化などを見てもらう事で
骨の量が減少してしまうことを
分かりやすく伝えることができます。

説明ツールを準備しておくことで、
患者さんに伝えやすくなり、
関心をもってもらいやすくなります。

患者さんの反応があまり良く無い時や反応が薄い場合には
目で見て分かりやすい説明ツールを試してみてはいかがですか?

ポイント③ メンテナンスで知っていて欲しい情報

1、虫歯のリスクを減らすフッ素

 

フッ素は子供がするものと思っている患者さんも少なくないのですが、
フッ素は虫歯のリスクを減らしてくれたり、
歯を強くする働きを持っているので
メンテナンスに取り入れていくと効果的です。

歯科で塗布できるフッ素は濃度が高い歯科専用のフッ素で
定期的に塗布することをおすすめできるので、
定期検診のタイミングで塗布しましょうと
定期検診の『目的』にすることもできます。

そのためにフッ素の効果を
患者さんに伝えて理解してもらう必要があります。

2, メンテナンスが重要な歯周病

 

歯周病は予防もできて治療することも可能です。

ただ、病状が安定したSPT期などで
患者さんがケアを怠ったり
歯周病のことをあまり理解していないで
ケアの重要性を認識してくれないと
歯周病の治療はうまくいかないことがあります。

歯周病で大切な
・予防
・診断
・治療
・メンテナンス

をしっかりと行ってもらうには歯周病の情報を
しっかりと把握してもらうことが大切になってきます。

 

3、満足度をあげるホワイトニング

 

治療が終わり、
メンテナンス期に移行してお口の中の関心が高まってくると
審美性の満足度をあげたいと思う患者さんもいらっしゃいます。

そんな時にはホワイトニングの情報を
お伝えすることで満足度が上がることがあります。

ホワイトニングの効果には個人差がありますが、
施術前と施術後の比較があると患者さんの関心が高まります。

ホワイトニングは歯の色が白くなると顏の印象も明るくなったり、
審美性を上げたい患者さんの満足度も高く、
一定期間で色の後戻りがあるので、色を維持したい場合には
定期的に来院する『目的』にもなります。

【まとめ】

メンテナンスを継続的に持続するためには
ケアの重要性も必要ですが
患者さんに歯科の情報を理解してもらって
メンテナンスが必要だという認識を
持ってもらうことも大切です。

その為には、
患者さんのデンタルIQを把握して
分かりやすい説明をする必要があります。

言葉だけで説明すると分かりにくい場合には
説明ツールを用意すると説明しやすく、
患者さんにも伝わりやすいのでおススメです。

患者さんに合った情報をお伝えして
メンテナンスを継続してもらいましょう。