患者さんの満足度を上げるためにと
院内でいろいろと作業をしている時に
以外な落とし穴が潜んでいることがあります。

それは、院長とスタッフの会話です。

治療中にタイミングが合わなかったのか、
だんだん指示する声が強くなっていく…。

『もういいよ』
『どいて』
『何やってるの』
などのスタッフに対しての強い口調は、
患者さんにもしっかり届いています。

患者さんの前で怒った態度で診療するのは
患者さんにとっても居心地の悪い空間に
なってしまいます。

患者さんにはとても良い対応をしていても、
その患者さんは違和感を覚えるはずです。

ではどの様にすればこのような会話に
ならないのでしょうか?

気を付けるポイントをお話しします。

1 失敗したその後

治療中にタイミングが合わなかった…。
して欲しいことと違う…。

失敗したその後、
声が大きくなったり、
いらだちが声に現れたり、
叱責したり、
そんなこともあるかもしれません。

気持ちはよくわかりますが、患者の立場からすると
こんな居心地の悪いことはありません。

『こうしてくれると助かるよ。』
『このタイミングはこうして欲しい』
ということを患者さんがいないところで
伝えてみましょう。

『Aさんはできるのに…。』
そう思うこともあると思います。

しかし、一人一人スキルは変わってきますし、
できるスタッフと同じようにしてもらうには
先生の『指導』にかかっています。

最初は手間かもしれません。

しかし、診療しやすいように改善できて、
スタッフが適切に動いてくれることで、
治療の効率も上がってきます。

そして、改善することで強い口調で指示する
原因が少なくなっていきます

2 単語で話していませんか?

怒った口調ではないまでも、
『レジン』
『光』
など、単語で話していることはありませんか?

これも、
『レジンお願いね』
『光照射してね』
のように文章化すると柔らかい印象になります。

患者さんに良い印象を与えるだけでなく、
スタッフも気持ち良く仕事ができるので、
一石二鳥です。

患者さんとの会話だけでは無く、
院長とスタッフ間の気持ち良いコミュニケーション
『良い歯科医院』として認識してもらうには大切です。

3 スタッフ同士の会話

スタッフ間の仲が良いことはとても良いことです。

ただ、患者さんが来院している時に流しの所で、
治療と関係無い話で盛り上がっていたら、
患者さんの印象は良くありません

患者さんに聞こえないように話をしているつもりでも、
完全個室で無い場合は天井が繋がっていることも多く、
話が患者さんに聞こえているかもしれません。

また、患者さんは治療中タオルをかけていることが
多いと思いますが、その分、音に敏感です。

聞こえないと思っているその会話
以外と聞かれていることがあると
改めて認識しておきましょう。

まとめ

何気なく話しているつもりでも、
患者にとっては不快に感じることがあります。

院長とスタッフの仲が良く友達感覚で話していると、
患者の不評を買ってしまうこともあります。

患者にとっての歯科医は、信頼のおける存在です。

完璧な敬語は必要ありませんが、
丁寧な言葉使いを心がけましょう。

特に初診患者は敏感に感じ取ります。
会話には注意が必要です。

そんな心構えを医院全体に浸透させるには
院内ミーティングが欠かせません。

追記:院内ミーティングの活用

指示を出すばかりで、普段から十分に
コミュニケーションを取っていないと、
伝えたいことも伝わりにくいと思います。

そんな時に効果を発揮してくれるのが
『院内ミーティング』です。

毎日のルーティーンをこなしていくだけでは
何年もモチベーションを維持することは
なかなか難しくなってきます。

特にスタッフが少なく、どの様にしたら良いか
お手本が少ない場合、自分で考えて行動することを
しにくくなってしまいます。

また、良い考えを持っていても、院長に伝える機会が
少ないこともあるかと思います。

そこで、院内ミーティングがあると、
『このようにした方が医院には良い』
提案できる、良いきっかけの場になります。

自分達でどの様にしたら良いかと考えることで
改めて見えてくることもあります。

院内ミーティングはコミュニケーションを取れる
だけではありません

『医院としての目標』
『現状の把握』
『これからの改善点』
を話し合うことで、スタッフの『気づき』
大切にしていきます。

『気づき』があると改善点も見えてきます。

今回のテーマでいえば、
「スタッフ間の会話について患者はどう思っていると思うか?」
について話し合って下さい。

普段何気なく会話していることの問題点が
あぶり出されるかも知れませんよ。

院内ミーティングの直後から、
急に医院の雰囲気が良くなることもあります。

ヘルスケアチーム TC Hより