人手不足が深刻化し、常に人を募集、即採用
ということを繰り返している歯科医院は多いです。

しかし、人手不足だからこそ、
本来採用すべきではないモンスター社員まで
採用してしまう歯科医院も増えています。

モンスター社員は医院にとって大きな損失になり、
院長の精神面でも大きな負担がかかってきます。

そこで今回は、モンスター社員と採用してしまった
ときの対処法を詳しくご紹介していきます。

モンスター社員とは?

モンスター社員とは、医院での業務中の
言動や行動に問題がある社員のことです。

ほかの従業員にも悪影響を及ぼします。

やっかいなのが同僚以外にも、院長や上司である
歯科医師の先生にも誹謗中傷、業務命令の無視
といったトラブルを繰り返すことです。

歯科医院は歯科医師の指示に従い、
医療行為を行なえる場所です。

歯科衛生士や歯科助手が上司の指示に従わない
時点で、適切な歯科医療を提供できなくなり、
患者さんにも損失が生じます。

またモンスター社員がいると、他の従業員の
モチベーションや生産性が低下し、医院全体の効率が
悪化し、適切な医療の提供がさらに困難になります。

そのため、モンスター社員は早期に医院全体で
対処していく必要があります。

採用時にモンスター社員への対応を決める

モンスター社員は最初の面接で見抜けるのがほとんど
ですが、人手不足では見抜くことが難しくなります。

面接時のモンスター社員の見極め方

転職回数

特に短期間で転職を繰り返している場合は、
注意しましょう。

前の職場を辞めた理由をしっかりと
質問することが重要です。

パワーハラスメントを受けた、
人間関係がよくなかったといった理由は、本人に
問題がある場合もあるため特に注意が必要です。

実績の主張

以前の医院で自分だけ頑張ってきた、
といった自分の貢献度のみを面接の際に強調する方は
独断的な行動をとる傾向があります。

歯科医院はチームで協力して、効率的な
歯科医療を提供することができます。

勝手な判断は医療ミスにもつながるので、自分の
貢献度をとにかく強調する方は注意しましょう。

感情的な反応

院長だけでなく、歯科助手など面接は
2人以上で行ないましょう。

院長先生と他の面接官に対して態度が変わる人は、
協調性がない可能性があります。

面接中不機嫌な態度になる場合は、感情の
コントロールがうまくできない可能性が高く、
トラブルを起こしやすいです。

試用期間までのモンスター社員の対応法

次に採用時には見抜けず、採用してしまった場合の
試用期間中のモンスター社員の対応法です。

業務内容の観察とフィードバック

診療業務での態度や行動を観察し、
なるべく日報でフィードバックしましょう。

そうすることで、問題行動を発見できます。

コミュニケーションを積極的に

試用期間中は、月に1回の面談をしましょう。

他の従業員から、問題点がないか事前に聞いて、
面談で問題点を伝え、適切な指導を行います。

協調性の評価

歯科医療はチーム医療なため、チーム内での
コミュニケーション能力を評価し、問題があれば
日々の日報や面談でフィードバックしましょう。

責任感の確認

診療に対する責任感があるかを面談で
チェックしましょう。

歯科医師に全責任があると勘違いしていると、
医療事故につながります。

面談で診療に対する責任感や誠実さを確認し、
不誠実な行動が見られた場合は注意しましょう。

このような項目を満たしていないのであれば、
就業規則に従って、試用期間後の雇用を継続するか、
判断しましょう。

試用期間が過ぎてからのモンスター社員への対応

問題となってくるのが、試用期間後に
モンスター社員になってしまった場合です。

モンスター社員となって、診療に支障がでても、
不当解雇になってしまう可能性があります。

では、試用期間後のモンスター社員に対処するため
にはどうすればいいのでしょうか。

注意指導と改善指導

診療上問題となる行動をその場で確認し注意します。

その際に日報でいいので、きちんと書面でも注意し、
どう改善すればいいのか口頭と書面で伝えます。

問題行動の記録を保管

問題行動をきちんと指導側も保管しておきましょう。

必要であればヒヤリハット報告書を提出させます。

退職勧奨

再三の指導の後、改善が見られない場合は、
法的リスクを考慮しつつ退職勧奨を行います。

ただし、就業規則に従うので、退職勧奨が
就業規則にあるのか、事前に確認しておきましょう。

試用期間後の解雇は、大きなトラブルに
発展しやすくなりますので、事前に専門家に
相談しておくことが重要です。

まとめ

採用時や試用期間内での見極めをしっかりと行い、
それでも、モンスター社員となってしまった場合は、
対処方法を把握した上で、専門家に相談しましょう。

モンスター社員は、簡単に解雇できなくなった
からこそ増えています。

院長の精神的な不安を減らすためにも、
日々、スタッフとコミュニケーションをとり、
モンスター化させないように注意していきましょう。

おすすめの記事