あなたは、「何を伝えるか」と「どう伝えるか」では
どちらが重要だと思いますか?
意外と、「何を」という部分にはこだわっているのに、
「どう」という部分まで気にできていない人も
多いのではないでしょうか?
広告のキャッチフレーズの考え方を学ぶ手法でも
「what to say(何を伝えるか)」
と並んで
「How to say(どう伝えるか)」
を重要視し、よく考えます。
今回は、あなたがカウンセリングなどを通じて
患者さんと対話をしていく中で必要な、
どう伝えるか。という点について
紹介したいと思います。
1.気にしていますか? 身だしなみ
メラビアンの法則ってご存知でしょうか?
コミュニケーションには、
・言語情報
・非言語情報
の2つがあり、
コミュニケーションをとる上で、
非言語情報の影響が非常に大きいというものです。
実に非言語情報(視覚情報や聴覚情報)は
コミュニケーションの9割以上に影響を与えるという
ことも言われています。
非言語情報の代表格としては、
■視覚情報
服装、身だしなみ
姿勢
表情
身のこなし
体のクセ
■聴覚情報
声の大きさ、はり
トーン
話す速さ
などがあげられます。
確かに、同じ内容を話していても
これらが正反対であれば、
受ける印象はまったく違うと思いませんか?
伝えたいことを適切に伝えるための、
手段の1つとして。
身だしなみや声のトーンなどに
気をつけてみても面白いと思います。
2.相手にペースを合わせて会話をしてみましょう
あなたは、自分と同じようなペースで話をしてもらうと
安心する気がしませんか?
逆に、早口でまくし立てられると「ドキッ」としたり
ゆっくり話されて「イライラ」したり・・・
「この人とは波長が合わないな」と
思うことがあるのではないでしょうか。
波長が合う人と話せば、心地よく感じ
円滑なコミュニケーションをとることが
できると思います。
これはある程度、もって産まれた性質も
あるのではないかと思いますが、
少しのコツを意識することで
「波長を合わせる」ことが
できるかも知れません。
例えば・・・
- 相手の話すスピードやトーンを合わせてみる
- 相手と同じ言葉を使ってみる
- 身振り手振りをあわせてみる
- 相手の感情にあわせる
(喜んでいるときは一緒に喜ぶなど)
などに注意を払ってみると
波長が合うようになるかも知れませんね。
3.相手を「褒めて」みましょう
あなたは、患者さんを、職場の同僚を
日常的に「褒める」ことはありますか?
皆さんの中には
そんなに褒めることなんてないよ・・・と
思われる方もいるかも知れません。
「褒める」ということは難しいかも知れませんが、
「相手を認める」ということであれば
ハードルは少し低くなるでしょうか?
褒めるの第一歩として
「相手を認める(=承認)」ための考え方について
少しご紹介します。
承認の種類には主に以下のパターンが
あります。
①結果承認
設定した目標を達成したことを褒める。
- よくやりましたね!
- がんばりましたね。
- さすがですね!
②事実承認
相手の存在を認める。
- 髪型を変えたんですか、いいですね。
- 毎日、欠かさずセルフケアをしてくれたんですね。
- 予約に忘れずきてくれたんですね。
③気持ちを伝える承認
自分が感じた気持ちを伝える
- あなたがいてくれてよかった、ありがとう。
- セルフケアがうまくできるようになって
私も嬉しいです。 - 次もまたあなたにお願いしたいです!
今回は声がけの一例を挙げましたが、
- はっきりと挨拶をする
- 声がけをする
- あなたのことを覚えていますよと伝える
- 仕事を任せる
など態度で存在を承認していくことも
効果的です。
4.「繰り返し」の効果って?
コミュニケーションにおける
繰り返し(リフレイン)の
効果って知っていますか?
先ほどの項では「承認」について
ご紹介しました。
ではコミュニケーションの相手が
今のままでいいのかな・・・と不安になっていたり、
自信がないとき。
あなたならだいじょうぶ!とか、
あなたはがんばっているよ!などの
励ましの言葉が逆に重荷になってしまうことも
あるかも知れません。
こんなときには、
「リフレイン」が効果的です。
リフレインには、以下のような例があります。
・キーワードを繰り返す。
例:
患者さん)セルフケアって難しいなと思って・・・
あなた )セルフケアは難しいですよね。
・相手の気持ちを繰り返す。
例:
患者さん)疲れちゃって歯磨きしようと思えなくて・・・
あなた )疲れちゃうんですね・・・
リフレインは
「あなたの言いたいことは受け取ってますよ」
というサインです。
リフレインの目的は、
「同意をする」ことではありません。
あくまでも話を聴いているという
サインを出すことで、
信頼関係をアップさせるために
使用します。
そのため、基本的には
フレーズは同じ言葉を使いますが、
ただ繰り返すだけでなく、
○○ですねと語尾に「ね」をつけたり、
抑揚をしっかりつけてお話することが重要です・
ここまでコミュニケーションを
円滑に進めるための
4つのコツを、ご紹介してきました。
あなたの周りにもこのコツを使って
もっと仲良くなりたい
患者さんや同僚の方などは
いませんか?
1つでもよいので、
日々のコミュニケーションの中で
意識して実践していきましょう。
あなたの苦手なあの人が、
大好きなあの人に変身するかも
しれませんよ!
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