
歯科医院は、材料のコストや技工料などがかかり、
経費管理と収益性をしっかりと把握する
必要があります。
経費管理と収益性の把握を行えば、
効率的な歯科医院経営を実現できます。
今回は歯科医師経営にかかせない経費管理と
収益性について解説していきます。
歯科医院が抱える経費とは?
歯科医院経営には多くの経費が伴います。
歯科医院の経費としては、
・人件費
・材料費
・技工代
・設備のリース代
・修繕費
・光熱費
・広告宣伝費
などがあげられます。
人件費の中に、セミナー費負担なども加わります。
歯科医院の経費における特徴は、
人件費と材料費は変動が大きいことです。
人件費や材料費の配分を間違えれば、
経営を圧迫する要因になります。
経費を正確に把握し、適切に管理することが、
安定した医院経営には欠かせません。
歯科医院の経費を把握する
経費は主に二種類に分類できます。
・固定費
・変動費
主にこの2種類に分類することができます。
固定費としては設備リース代、光熱費、家賃が
代表的です。
光熱費は夏や冬に変動はありますが、
材料費のような大きな変化がなく、予
測ができるため、固定費に分類します。
変動費としては、人件費、設備投資、材料費、
そして、技工代があげられます。
人件費は採用コスト、ボーナスシーズン
などによって変動します。
この中でより適切に見直すべきなのが、
材料費と技工代となります。
多くの院長先生が毎月の請求書を見て、
材料費が高い、今月は技工代が高い
と感じているものの、必要ではない経費、
隠れコストが潜んでいることを把握していません。
経理担当者がいればいいですが、
いきなり経理担当者を雇うのは難しいので、
最初は院長先生とチーフスタッフと一緒に
すべての経費について見直しましょう。
無駄な隠れコストがなければ、
経営に余裕が生まれます。
次項には、隠れコストをみつけだす
経費管理のポイントをご紹介します。
経費管理のポイント
経費管理のポイントは3つです。
徹底した在庫管理
最初に取り組むべきは在庫管理です。
歯科医師の先生含め、スタッフ全員、
どのような材料をどれくらいの頻度で使っているのか
把握している方はいますか?
歯科医院には多くの材料があります。
それをすべて書き出し、どれくらいの頻度で
購入されているか、把握しましょう。
材料のなかには、使用期限がきれてしまっている
ものもあります。
昔は使っていたけど、今はあまり使用していない
材料もあるはずです。
いらないものは、ラインナップからなくし、
必要なものだけを揃えるだけで在庫管理が楽になり、
無駄なコストを削減できます。
徹底した在庫管理が経費管理の第一歩です。
固定費の見直し
固定費に代表されるのが、電気代です。
大手電力会社でもいいですが、より電気代を
安くおさえられる電力会社もあるかもしれません。
一度、見積もりをとって乗り換えるだけなので、
簡単にできる経費削減の1つです。
また家賃も一等地の場所に関しては
なかなか値下げ交渉が厳しいですが、年数が
経過しているビル内に歯科医院があるのであれば、
家賃交渉をしてみるのもおすすめです。
変動費で見直すのは技工代
安い技工士がいいな、と思っていませんか?
技工代で見直すべきは「チェアータイム」です。
クラウン、インレー、ブリッジの調整に
1時間もかかっている歯科医院はありませんか?
技術力の高い技工士の技工物は圧倒的に
調整が少なく、チェアータイムを削減できます。
安くても技術力の低い技工士の技工物は、
調整に時間がかかり、結果、チェアータイムを
ロスしてしまいます。
そのため、変動費ではチェアータイムの観点から
技工代を見直すことをおすすめします。
まとめ
経費管理について詳しくご紹介してきましたが、
経費削減だけでは歯科医院の売り上げは
伸ばせません。
経費を削減して、利益を最大化することで、
歯科医院の収益性がアップします。
そのためには、変動費の人件費を削るのではなく、
今の人件費のなかで、最大限の患者さんへの接遇の
意識、メインテナンスへ移行してもらうための
スタッフへのカウンセリング教育などが重要です。
院長先生は歯科治療をしながら、経費と収益性の
両方に常に頭を抱えていると思います。
だからこそ、スタッフと一緒に取り組める、
在庫管理からぜひ取り組んでみましょう。
無駄な材料を1つ見直すだけでも、
毎月の無駄を減らすことができます。