院長にとって最も重要なことは
患者さんの治療です。

しかし、
患者さんを長期間にわたり
治療やメンテナンスで診ていくことも、
地域住民のかかりつけ歯科医院であり続けるのも、
健全な医院の経営があってのことです。

いくらがんばってホームページやブログを更新しても
既存患者の来院数が思わしくない。。。

それは、
もしかしたら予防歯科への意識が
関係しているのではないでしょうか?

頼りになるのはホームページだけでしょうか?

オシャレで見栄えの良いトップページ、
院長の理念や笑顔のスタッフ写真、
他にはないサービス・・・。

歯科従事者から見ても
「この歯科医院はオシャレで清潔そうだから
行ってみようかな」と思います。

歯科医院のホームページとは、
その歯科医院へ行くための予備知識であり、
患者さんにとってもどんな歯科医院なのか、
何となくイメージしやすいものです。

ほとんどの患者さんは、
調子が悪い歯を治したいために来院し、
よっぽどデンタルIQが高い患者さんならともかく、
最初から予防目的で来る人はほとんどいません。

では新患が治療を終えたあと、
再びその患者さんはメンテナンス目的で
きちんと来院するでしょうか。

ここが集患への大きなポイントとなります。

いくらオシャレで素敵で心惹かれるホームページでも、
それがきっかけで新患が来院しても、
そこで終わってしまっては意味がありません。

ホームページは来院の動機付けであり、
ホームページがなくてもリコール率が高い
歯科医院はたくさんあります。

新患が治療だけで終わらず、
その後も定期的にメンテナンスに来るような
誘導ができるかどうかが、
医院の生き残りにかかっていると言えるのです。

予防歯科への意識導入は、トップページとカウンセリングにあり!

患者さんに予防歯科の意識を
持ってもらうためには、
ホームページのトップとカウンセリングが
ポイントとなります。

ホームページを持っていない歯科医院は、
カウンセリングが勝負となります。

・ホームページのトップページを生かす

せっかくホームページを持っているなら、
最大限に生かして予防歯科の意味や大切さを
伝えなければいけません。

ホームページを持っている歯科医院は、
予防歯科のページはありますか?

ページは存在していても、
目立たないところにリンクボタンが
あったりしませんか?

ホームページを持っているなら、
それを最大限に生かすようにしなければ
予防歯科の意味を知ってもらえません。

そして当然リコールに繋がることもありません。

ホームページを持っているなら、
玄関口であるトップページに予防歯科への概念や
案内について記載しておくべきでしょう。

今の時代は治療のための歯科ではなく、
予防のための歯科へと変わっています。

それにもかかわらず、
まだまだ予防への意識が低い日本では、
院長やスタッフたちの意識が
患者さんと同じレベルにあるからではないでしょうか。

患者さんはまず治療のために来院します。
しかし一見で終わってしまっては
集患に繋がりません。

そこへどうやって予防歯科の意識を持ってもらうかは、
まず院長はじめ歯科衛生士、歯科助手
そして受付といったスタッフ全員が
予防歯科に対する意識を高く持ち、
患者さんに説明するためのカウンセリング力を
しっかりと身につけておくことがカギとなります。

そのためには初診カウンセリングと
治療終了前のカウンセリングが、
患者へ予防意識を持ってもらうための
大きなきっかけとなります。

・初診カウンセリングで予防歯科を知ってもらう

初診カウンセリングで治療の流れや
補綴物などの治療関連の話をすすめ、
最後に予防歯科の話を行います。

「治療のために来ているのに、そんな余裕はない」と
思われるかもしれませんが、
敢えてここでしっかりと予防の話をして
「再治療を繰り返すと、逆に時間も費用も必要となる」
ことを伝えておきます。

・治療終了前のカウンセリングで予防歯科の大切さを植え付ける

治療が終了すると患者さんは解放感でいっぱいになり、
予防歯科のことはすっかり頭から
抜けてしまっていることでしょう。

そのため治療終了後のメンテナンス案内では
それほど効果は高くないと思います。

治療終了直前の案内は
「こうならないためにも」というような強めのニュアンスで、
歯科医師の口から伝えるようにすると効果的です。

・会計時に伝える

最後は会計のときの言葉添えです。
ただ単にお疲れ様でした、でだけはなく
「次はメンテナンスのご案内を差し上げますので、
案内が来ましたらご予約のご連絡をお願いいたします」と
添えるようにします。

余裕がある場合は、
フロスや歯磨き粉など、院内販売しているものについて
触れてみるといいでしょう。

特に女性患者は勧められると購入してくれることが多く、
「メンテナンスでもこれらのアイテムを使用しています」
という言葉にとても弱いものです。

慣れないうちはなかなか伝えにくいかもしれませんが、
少しずつこのような言葉をかけていくと、
患者さんとのコミュニケーションも
取れてよいのではないでしょうか。

スタッフ一丸となって、患者に予防意識を持ってもらいましょう

患者さんに予防意識を持ってもらい、
リコールへと繋げることが
安定した歯科経営の基本となります。

そのためにはスタッフが
もっと予防に対する意識を高め、
自信を持って患者さんに予防の大切さを
伝えるかが大きなポイントとなるでしょう。

もちろんお解りとは思いますが、
すべては患者さんとのコミュニケーションを通じた
信頼関係が基礎にないとうまくいきにくいものです。