今の歯科衛生士の新卒は、
いわゆるZ世代と呼ばれる世代です。

開業した院長先生や、開業を検討している
勤務医の先生の中には、ゆとり先生と呼ばれて
苦労した先生もいるでしょう。

そのゆとり世代よりも定着率に課題があるのが、
Z世代です。

今までのやり方が通じない、新卒の雇用が
安定しないといった悩みをもつ院長先生は
ぜひ最後までご覧ください。

Z世代の特徴と職場での課題とは?

Z世代とは、1990年代中盤〜2000年代生まれ
の方を指し、年代の幅は広いです。

デジタルネイティブが一番の特徴です。

デジタルネイティブとは、インターネットや
スマートフォンが生まれたときから普及している
ため、常にSNSの環境が身近にあるのが
当たり前の世代です。

SNSが常に身近にあるため、
SNSでの評価を気にし、他者からの共感や
認められることを求める傾向があります。

スマートフォンの普及により、効率化された環境で
育っているため、無駄なことは好まず、
特に残業はしないという考えが定着しています。

友人の職場環境や、SNSでフォロワーがいる
歯科衛生士の職場環境と自分の職場を比べ、
自分の職場を卑下する新卒が一定数います。

また、残業イコール無駄という考えがあり、
技術向上のための必要な残業もやらない
といった傾向があります。

Z世代の特徴を理解する

マイナス面の特徴ばかりに目を向けると、
雇用が安定するのは難しいのではないか、
と考えてしまいがちです。

ですが、Z世代の特徴、新卒世代の価値観を
知って理解していけば、対応することができます。

院長先生世代の価値観にはなかった
特徴を知っていきましょう。

デジタルネイティブとしての特性を理解する

本で調べる、連絡は電話を使う、といったことを
Z世代はほぼ経験したことがありません。

インターネットで調べて、スマートフォンに
表示される相手としか連絡をとったことがない
というのが当たり前です。

しかし、デジタルネイティブがゆえに、
検索力は高く、デジタル機器への抵抗がないため、
ITツールへの導入にも抵抗が少ないです。

そのため、これからのデジタルツール活用による
効率化には欠かせない人材となります。

個人の意見や価値観を尊重する傾向

Z世代は、集団としての考えではなく、
一人一人の意見を尊重します。

会社はこの方針だから、個人のアイディアを
受け入れない、といった場合はやりがいを
感じにくいです。

一方で、効率化や集患のための新しいアイディアを
受け入れることで、やりがいを感じてくれます。

集団評価ではなく、個人評価をしていくことが
必要です。

透明性とリアルな情報を求める姿勢

SNSでオープンな環境にあるため、
個別で呼び出して指導するよりも、他のメンバーの
いる環境で指導評価する方がいい世代です。

また、インターネットですぐに調べることが
習慣化しているので、指導内容が本当に
正しいのか?根拠が必要となります。

院長だけの一方的な考えではなく、指導内容に
根拠があるかどうかで、行動が変わります。

逆にいえば、根拠があるからこそ、
間違った行動を正しやすい世代です。

効果的なコミュニケーション術

では、Z世代に効果的なコミュニケーションとは
具体的にどういった方法なのでしょうか?

デジタルツールの活用

電話や事前に直接休みを連絡するのではなく、
LINEや院内チャットツールなどを活用して
コミュニケーションをとるのが効果的な世代です。

必要事項はデジタルツールを活用しましょう。

指導内容なども簡潔に文章にして
チャットツールで指導しましょう。

ただし、LINEはプライベートとの境界ラインが
あいまいになるため、社内チャットツールを
活用しましょう。

傾聴と対話を重視

一方的な指導ではなく、
双方向のコミュニケーションをとりましょう。

個人の意見を尊重してもらうことで自己肯定感が
上がりやすいので、個人の意見も聞きつつ、
根拠を示しながら、指導していきましょう。

オープンな環境作り

意見交換がしやすい場を作ることで、
職場にいやすいと考えます。

最初はグループチャットで、
気軽に考えをチャットに流せるようにしましょう。

定期的にチャットに流れた意見をリアルの場で
話し合い、意見を聞いて、職場に反映していく
ことで、安心して働くことができます。

いきなり全ての意見を取り入れることは
難しいですが、自分という個人が評価されている
ことでやりがいを感じます。

まとめ

なかなか全てのZ世代の価値観を受け入れることは
院内先生自体も難しいことです。

しかし、少しずつでも受け入れていく姿勢を
オープンにして見せていくことで、
新卒世代も働きやすくなります。

少しずつZ世代が働きやすい環境を整えることで
安定した雇用と採用ができます。

まずは傾聴から、取り入れていきましょう。

おすすめの記事