「受付がクレーム対応に追われていて、
会計業務などに支障が出ているという
歯科医院がある」

といったことを度々、耳にします。

一方で、クレームがほとんどなく、
受付業務を効率的に行っている
歯科医院もあります。

クレームが絶えない歯科医院と
クレームがない歯科医院の違いは
いったい何なのでしょうか。

今回は
“クレーム対応について”
詳しく解説していきます。

クレームが多い歯科医院の特徴

そもそもクレームが多い歯科医院の特徴には
どういったものがあるのでしょうか。

クレームが多い歯科医院では
以下のような特徴があります。

受付があいさつをしないことがある

「クレームが多い歯科医院は
あいさつをしないことがある。」

と聞いたことがあります。

受付があいさつをしないと、
患者さんはただでさえ
痛みで不満が多い状態なのに、
さらに不満に感じやすいのです。

受付は、
第一印象を決めるとても重要な場所
です。

受付はもちろん、
診療スタッフも患者さんが来院されたら
あいさつをするようにしましょう。

患者さんの話を聞いていない

患者さんは受付に対して、
痛みや不満を聞いて欲しいので主訴を伝えます。

しかし、受付が

『院長先生にお伝えください』

と話を切ってしまうと、患者さんは

「話を聞いてもらえなかった」

と不満に感じ、
クレームにつながることがあります。

受付だから患者さんの主訴を聞かないのではなく、

『今の○○様の状態を
院長先生にお伝えさせていただきます。
再度、治療の際に同じことが聞かれることが
ありますのでご了承ください』

というだけで、
患者さんの不満を
大幅に軽減できるかもしれません。

待ち時間が長いことを当然だと決めつけている

病院は
待ち時間が長いことが当たり前だと
スタッフが考えていたりしませんか?

確かに、
大きな病院では長時間、
診察まで待たされるといったケースが
よくあります。

だからといって患者さんを
待たせていいわけではありません。

初診で仮に電話で予約がなかった人であれば、
待ち時間は当然長くなります。

スタッフの常識では当たり前でも、
患者さんにとっては当たり前でない可能性が
あります。

その際は

『予約の患者さんを優先して
診察させていただきますが、
できる限り早く診察が受けられるように
院長先生にお伝えさせていただきます』

といったように、
こちらがきちんと対応しようとしていることを
伝えるだけでも
患者さんのイライラを軽減出来ます。

受付の対応でクレームは激減する

受付の対応でクレームが増えるかが決まります。

どういう受付の対応をすればいいのでしょうか。

具体的な受付の対応として、
急患であれば

『診察させていただきますが、
待ち時間が長くなっております。
お急ぎであれば、午後の空いている時間、
もしくはご都合の良いお日にちの予約を優先的に
お取りさせていただきましょうか?』

という対応が望ましいです。

これは伝え方の問題で、
最初に

「待ち時間が長い」

という事実を伝えます。

そのあとに、
患者さんにとって何がベストの対応かを考え、
提案するようにします。

提案の数は2つにすることで、
患者さんは提案を選びやすくなります。

もちろん、
患者さんそれぞれで対応は違ってきますが、
受付の伝え方に関して『提案』を意識するだけで
クレームを減らすことができます。

院長ができること

クレームを減らすために
院長先生ができることがあります。

それは、
受付からのフィードバックを受けて
対応マニュアルを作成すること
です。

毎回、院長先生がクレームに対応はできません。

診療後にクレームがなかったか、受付に確認し、
クレーム事案をフィードバックしておきましょう。

「今回のケースの場合は
どういう対応をすべきか?」

院長が決めて対応することで、
受付も医院の方針にあったクレーム対応が
可能になります。

また、事例を増やすことで、
新人さんが入った際にも統一した
クレーム対応ができます。

ぜひクレームがあった場合は、
受付がその日のうちに院長先生に
報告できる体制を整えましょう。