
リコールは、集患数を確保し安定した経営を
続けるためにかかせない項目です。
“コストを抑えながらも効率よく情報を届ける”
という点を軸に、すぐにでも実践に向けて
動きたくなる具体的な方法を紹介します。
リコールの仕方を見直そう
リコール率という言葉からも分かるように、
安定した経営のためには患者さんをしっかりと
自院に定着させることが大切です。
とはいえ、何も症状がない状態での自発的な来院は
なかなか期待できないのが現実。
そこでリコールという形で、患者さんに
定期健診での来院を促すのは医院側がやるべき
タスクの1つだと言えるでしょう。
近年では、郵便料金の値上げなども影響し
「リコールの仕方を見直そう」という動きが
高まっています。
・リコール率が下がってきている
・リコールにかけるコストの高さが気になる
・効果的に定期検診の受診を促したい
どれか1つでも当てはまる場合には、リコールの
仕方を見直してみることをおすすめします。
相手に合わせた発信方法を
すべての患者さんに対して一律で対応するよりも、
相手に合わせた発信方法を考えると良いでしょう。
高齢の方にはハガキ、デジタル世代にはSNSや
メールなど、相手によって方法を使い分けるのが
おすすめです。
おすすめの案内方法
ハガキ:最もスタンダードな方法。
SNSやスマホへの馴染みが薄い人向け。
高齢者だけでなく、子ども宛に発信したい
場合にもおすすめ。
メール:20代~50代のスマホ世代向け。
コストや手間をかけずに案内できるのは
大きなメリット。
SNS:個人宛に発信できるSNSツールを導入して
いる医院向け。メールよりも読んでもらいやすい。
SMS:メールアドレスが分からなくても送れる。
メールよりも読んでもらいやすい。
このように、従来のハガキ以外にも多様な
お知らせ方法があります。
具体的な案内例とリコール率アップのコツ
患者さんに合わせたリコール方法の選び方や
考え方のコツを紹介します。
下記を参考に、自院の患者さんについても対応を
考えてみましょう。
スマホに馴染みのなさそうな高齢の方
・はがきによるリコール
・「○○さん、その後お口の様子はどうですか?
お電話お待ちしております。」と一言添えることで
温かみを演出
小学生以下の子どもがいる家庭
・はがきによるリコール
(子ども向けのポップなイラストで)
・子どもさんの名前を宛先にする
(自分への手紙だ!と喜ぶ子が多い)
・「お口の点検を頑張れたお友達には先生から
プレゼントがあるよ!このハガキを持ってきて
ね!」など、子どもが行きたくなるような企画を
デジタル世代
・オンライン予約のできるリンクを貼って、
リコール率アップを狙う
・問診表などで予めリコールの方法についての希望
を聞いておくと良い(SMS、メール、SNS 等)
見直しで検討するべき3つのポイント
実際に見直しに向けて動く時には、以下の3つの
ポイントについて考えて進めると良いでしょう。
・現在のリコール状況(リコール率、コスト、
作業量など)
・コスト面の変化
・スタッフの負担の変化
まずは、現在の医院の状況を確認する所から
スタートします。
患者さん全体に占めるリコール率をしっかり把握。
その上で、定期検診の案内にかけているお金や
おおよその作業時間・スタッフの負担についても
確認しながら、現場の意見を吸い上げるのも
良いでしょう。
検討している見直し案が固まってきたら、
コスト・スタッフの負担がそれぞれどのように
変化するか予測を立て、案が現実的なものか
どうかを慎重に精査します。
実際に動きをとった場合には、半年ほど
経ってからの振り返りを忘れずに行いましょう。