スタッフの失敗や間違いに対して
叱ったり注意したりする場面はあると思います。

こんな時、
ストレートに叱る先生もいると思いますが、
一方、

なかなか言いにくいな・・・

と、悩んでいる先生も
多いのではないでしょうか?

とはいえ、スタッフの失敗が
患者さんの迷惑になってしまっては
元も子もありません。

そこで、今回は

“相手をやる気にさせて
傷つけない伝え方について“ 

解説していきます。 

・注意や叱ったことが原因で辞められたくない

・叱り方や注意の仕方がわからない 

とお考えの方は

是非、参考にして下さいね。

相手を傷つける駄目な伝え方「No But話法」

スタッフに注意や叱る時に
「No But話法」で伝えていませんか?

例えば、

「○○さん、遅刻が多くて
他のスタッフに迷惑がかかっているよ。
患者さんからの評判は良いのに勿体ないよ。」

といったように、
悪いニュースを先に伝える
「No But話法」だと、
相手はショックを受けてしまう
可能性があります。

最初に飛び込んできた言葉が
強烈に頭に残るので、
後でどんなにフォローしても
スタッフには全く伝わりません。

また、
ネガティブな印象だけを多く与えるので、
スタッフを落ち込ませるだけに
なってしまいます。

そうなると、
スタッフは自己嫌悪に陥ったり、
院長への不満が大きくなったり、
心を開かなくなったりする可能性があります

叱ったことが原因で
コミュニケーションが上手く取れずに
スタッフが退職することもありえるのです。

相手を傷つけない伝え方「クッション話法」

相手を傷つけないで、
やる気を起こさせるようにするには
「クッション話法」が最適です。

クッション話法を取り入れることで、
柔らかく的確に相手に伝えることができます

また、
「No But話法」に比べて
相手を落ち込ませない、
できるだけショックを与えない話法です。

クッション話法に
次のような3つの伝え方があります。

①Yes But話法

②Yes And話法

③Yes How話法

それぞれの特徴や実際の使い方について
詳しく見ていきましょう。

①Yes But話法

Yes But話法は、
悪いニュースを先に伝えないで、
まずはクッション(ポジティブな情報)を
伝える方法です。

例えば、

「○○さんは、明るくて
患者さんからの評判も良いよね。
講習会にも行ってすごく頑張っているね。
でも遅刻は良くないよ、時間は守っていこう。」

というように、
相手の長所や出来ているところ
利点を先に伝えましょう。

ポジティブな情報を最初に伝えてから
悪いニュースを伝えることで、
相手の心理的ダメージを
減らすことができる効果があります

②Yes And話法

Yes And話法は
「プラス情報」「プラス情報」
相手に伝える方法です。

「○○さんは話しを良く聞いてくれると
患者さんからの評判がすごく良いよ。
講習会にも行っているから
他のスタッフの刺激にもなるよ。
さらに遅刻がなかったら最高だな。」

上記のように、
叱る欠点や注意する部分を伝えるのではなく、

「~してほしい」

「~できるといいね」 

と、言い方を変えるだけで
柔らかい伝え方になります。

③Yes How話法

さらに柔らかく相手に伝えたい時には
「Yes How話法」を取り入れましょう。

「○○さんは、患者さんからの評判も良いし、
講習会にも積極的に参加していて
頑張っているね。もっと良くなるには
どうしたら良いか一緒に考えよう。」

という風に
悪いニュースを伝えずに
相手に考えさせる方法が、
「Yes How話法」になります。

人の行動が変わるには「気づき」が必要です。 

また、悪いニュースをストレートに伝えると
人はどうしても反発心が出てしまいがちで、
院長や先輩からのアドバイスを
素直に聞き入られないことがあります

相手に「気づき」を与えることで、 

「自分には何が足りないのか?」 

を考えるきっかけになり、
自分自身を見つめやすくなります。

そういう点において「Yes How話法」は、
相手の行動を改善させる効果が高い方法です。

まとめ

「スタッフを叱る」

「スタッフに注意する」

ということは、
院長や先輩スタッフが行う必要がある
とても重要なことです。

とはいっても、
やっぱり気が重い話題ですよね。

でも、叱ることは
相手が成長する「気づき」を知る
きっかけになります

叱る側は、
感情的に注意するのではなく、
相手の性格や人間性に合わせて
伝えようとすることが大切です。