院内ミーティングを定期的に実施しているが
効果が見えない、と思ってはいないでしょうか。

そのような状況が続くと、
「忙しいから」「時間がもったいない」
とミーティングを実施しなくなることもあります。

院内ミーティングは、やり方を間違えると
負担になり、正しく行えば院長先生の仕事を
軽減し大きく売り上げにも貢献します。

この記事では、院内ミーティングを行う際に
気を付けるポイントについて解説していきます。

なぜ院内ミーティングをやらない歯科医院ほど苦しくなるのか

院内ミーティングを行わない歯科医院では、
院長がすべてを判断し、
指示し続ける経営になりがちです。

しかしこの形は、歯科医院が成長するほど
院長の負担が増え、やがて限界を迎えます。

「忙しいからミーティングはやらない」
と感じる時こそ注意が必要です。

話し合う時間を省くことで、その何倍もの時間を
ミス対応や指示出しに奪われているケースは
少なくありません。

院内ミーティングは時間を奪うものではなく、
スタッフが自ら考え動くための
“時間を生む仕組み”なのです。

だからこそ、院内ミーティング実施のポイントを
おさえる必要があります。

院内ミーティングでよくある“失敗パターン”

毎回30〜60分も時間をかけているのに、
結局何も決まらずに終わる。

院長先生が話し始めるとスタッフは黙り、
その場では「はい」と返事はあるものの、
翌日には何も変わっていないという
パターンはよくある失敗パターンです。

「自分のやり方が悪いのだろうか」
と感じている院長先生も多いかもしれませんが、
ミーティングがつらくなる背景には、やり方や
設計の問題が隠れていることも少なくありません。

院長先生の考えを押し付けるだけの
院内ミーティングは失敗パターンです。

失敗しないためにも押し付けるのではなく、
自主的に考えるということを促すことが重要です。

院内ミーティング前に必ず決めるべき3つのこと

院内ミーティングを成功するために
以下の3つの点を決めておきましょう。

このミーティングで「何を改善したいのかを明確にする」

院内ミーティングでは、まず「何を改善するための
時間なのか」を明確にすることが大切です。

売上、患者満足度、業務効率など、テーマを一つに
絞ることで議論の軸が定まり、
雑談で終わることを防げます。

目的がはっきりすると、
スタッフも考えやすくなります。

時間コストを最小化する(時間上限ルール)

院内ミーティングは、長時間行えば成果が
出るものではなく、むしろ時間が延びるほど
集中力は下がり、決まらない会議になりがちです。

たとえば30分を上限と決めることで、
話す内容が整理され、要点に集中できます。

さらに定例化し、短時間で終わる形を作ることで、
忙しい診療の中でも無理なく続けられます。

参加メンバーと役割の明確化

院内ミーティングは、必ずしも全員参加が
最適とは限りません。

議題に関係するメンバーに絞ることで、
話し合いはより実践的になります。

また、司会・書記・時間管理といった役割を
あらかじめ決めておくことで、
話が脱線しにくくなり、限られた時間の中でも
結論が出やすくなります。

役割を明確にすることが、ミーティングの
質を高める第一歩です。

スタッフが主体的に動くミーティングに変わる院長の関わり方

スタッフが主体的に動くミーティングに
するためには、院長の関わり方が重要です。

つい院長先生の考える正解をすぐに伝えたく
なりますが、それではスタッフは
考えなくなってしまいます。

意識したいのは、「どう思う?」と
問いかけることを繰り返す姿勢です。

出てきた意見に対して良し悪しを評価する
のではなく、整理して返すことで、
安心して発言できる雰囲気が生まれます。

最終的な判断は院長が行えば問題ありませんが、
それは議論の最後で構いません。

ミーティングは「指示の場」ではなく、
スタッフが考え、成長するための場
として捉えることが大切です。

ミーティング後に必ず行うべきフォローと仕組み化

院内ミーティングで話し合った内容を
成果につなげるためには、
終了後のフォローが欠かせません。

まず意識したいのは、決定事項を欲張らず
「3つまで」に絞ることです。

項目が多すぎると、結局どれも
実行されなくなってしまいます。

次に、決まったことには必ず担当者と
期限をセットにします。

誰が、いつまでに行うのかが明確になることで、
行動に移しやすくなります。

さらに重要なのが、次回のミーティング冒頭で
必ず振り返ることです。

進捗を確認する場があることで、
取り組みが習慣化されていきます。

まとめ

院内ミーティングは、
スタッフを管理するための場ではありません。

院長先生が一人で抱え込まず、歯科医院を
仕組みで回していくための大切な時間です。

やり方を間違えると負担に感じやすい一方で、
目的や進め方を整えることで、スタッフが考え、
主体的に動くきっかけになります。

まずはテーマを絞り、短時間で継続することから
始めてみてください。

小さな積み重ねが、院長自身の負担を減らし、
歯科医院経営を安定させる土台になり、
歯科医院経営に大きく貢献していくでしょう。

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