残念ながら、
スタッフの突然の離職はよくあることです。

そして、スタッフが突然辞職した場合、
その後の院長の対応が歯科医院の運営に
大きな影響をもたらします。

最悪の事態はスタッフの総辞職です。

最悪の事態を引き起こさないためにも、
スタッフが突然辞めてしまったときに
どう対応すべきか、
院長である以上、知っておくことが必要です。

そこで今回は
最悪の事態を引き起こさないための、
突然のスタッフ辞職後の院長先生がすべき対応
について詳しく解説していきます。

スタッフの離職理由を調べる

「辞めた人が悪い」と
上の立場の人は評価してしまいがちです。

これは歯科医院においても同じことが言えます。

ですが、
仕事に一切の不満がないスタッフはいません。

不満はゼロにすることは不可能ですが、
できる限り減らすことはできます。

その上で、院長先生がすべきことは、
辞職するスタッフに辞職までの間に
面談することです。

辞めるスタッフと個別で面談して、
どうして辞めるのか、
今の職場の改善点に関して
ヒアリングを行いましょう。

辞める理由がわかることで、
その後のスタッフの不満を
少しでも減らすことができます。

また、可能であれば、
同時期に全員ではなくてもいいので、
他のスタッフとも面談をしましょう。

辞めるスタッフがどんな不満をもらしていたのか、
他のスタッフからみて、辞めるスタッフが
どう評価されていたのか知ることができます。

他のスタッフと面談することで、
今後、負担が増えてしまうため、
いかに業務を効率化すればいいのか
スタッフの意見を聞くこともできます。

スタッフの不満を改善する

離職理由を調べたら、今いるスタッフと一緒に
業務に対する不満に対して
改善をしていきましょう。

例えば、患者さんの待ち時間が長く、
クレームが多いのであれば
予約の取り方を見直すことかできます。

また、歯科衛生士が歯科衛生士業務に専念できず、
受付対応もしないといけないことに対して
不満があるのであれば、
業務に専念できるよう
パートスタッフの受付担当の雇用を検討します。

重要なことは、
スタッフが不満に思っていることに対して、
院長先生自ら問題解決に取り組んでいる姿勢を
みせることです。

何もせずに現状を嘆くだけでは、
スタッフも離れていきます。

ですが、院長先生自らも動くことで、
負担をかけてしまうスタッフの
精神的な負担は減らせます。

いきなり全部を改善する必要はないですが、
一つずつできる範囲で
スタッフの不満を改善していきましょう。

採用基準を見直す

「辞めた人が悪い」と評価してしまうことは、
実は必ずしも全部間違いではありません。

多くの歯科医院では採用基準を設けていないため、
基準に満たないスタッフを
雇ってしまうリスクがあります。

大企業であれば、
一般常識などの試験、面談での明確な基準
があります。

ですが、歯科医院の場合、
明確な採用基準を作ることは難しいです。

ですが、
難しいという理由で多くの歯科医院が、
採用基準も作らずに、応募があれば即採用を
繰り返しているために、
今の人手不足が引き起こされています。

ですから、歯科医院の理念に沿って
長く働いてもらうためにも、採用基準を
しっかりとしたものでなくてもいいので、
作りましょう。

例えば面接時に
·志望動機
·当院の特徴を質問する
·ミスをしたときにどう対処するか
といった質問をしましょう。

歯科衛生士にしても、
歯科助手であっても、
志望動機は、
給料で選んでしまっていることが多いです。

志望動機を聞かれて、
明確に答えられないようでは、
歯科医院の理念に沿って働くことは
困難であることが予想できます。

また、これから長く働く場所と考えているなら、
事前にホームページなどで、
どんな歯科医院なのか、
必ず特徴を調べてきます。

ですが、
なんとなく家から近いからという理由だけで
応募してくるのであれば、
戦力として長期間にわたり働いてくれる期待値は
低いでしょう。

最後に、ミスをしたときにどう対処するか?
という質問は、
自ら考えて行動できる人間かどうかを
判断する基準になります。

医療ミスは、歯科医院の信頼に
大きな影響を与えるので、
こういった質問をすることで、
どの職種であっても、
責任をもって仕事ができる人かどうかを
判断する基準となります。

まとめ

スタッフが突然辞めてしまうと、
院長先生も他のスタッフにも負担がかかります。

ですが、そんなときだからこそ、
原因を知り対策を行うことが
その後のスタッフ定着率を大きく左右します。

辞めてしまったからといって
すぐに求人を出すのではなく、
改めて、採用基準を見直すことも、
その後の定着率に大きく影響します。

この機会に採用基準も一度見直しましょう。

歯科医院経営をしていれば、
必ずスタッフの辞職は経験します。

だからこそ、
その時にどう行動するのかを決めておくことは
重要です。

今回説明したことを参考に、
できることから始めていきましょう。