患者さんからのクレームを受けることは
あまり気が進まないものです。

ただ、クレームの裏には患者さんの要求
隠されていて、改善することで、
歯科医院が向上していくことがあります。

クレームを受けてどの様な対応をするかによって
その後の患者さんとの関係も決まります。

以前より深い物になるか、
お付き合いが無くなってしまうかが
決まってしまいます。

では、どのように対策すると、
患者さんのクレームが歯科医院の向上に
繋がっていくのでしょうか?

また、クレームを予防するにはどうすれば良いか、
考えてみましょう。

【クレームが出てしまった時の4つの対応】

クレームがでてしまった時、
患者さんは怒っていることが多く、
どう対処したら良いか迷ってしまうことも
多いと思います。

そのような時にどの様に対処していったら良いか、
クレームが起きる前にシミュレーションしておく
ことで、クレームになった時に冷静に対応できます。

ポイント①まずはしっかりと話を聞く

クレームになった際に患者さんは
自分の思いを聞いてほしいと思っています。
まずはしっかりと話を聞きましょう

話の途中で違うと思っても、まずは話を聞くことで
患者さんの気持ちが落ち着いていくことが多いです。

しっかりと3分以上話を聞いてくれる人に対して
怒りにくくなるという心理学があります。

話の腰を折ってしまうと逆効果で
ヒートアップしてしまうこともあるので、
クレームはしっかりと受け止めることが重要です。

ポイント②何に対して謝るのかを間違わない

内容によっては、
患者さんの言い分が間違っていることもあります。

間違っている言い分を謝るのではなく、
患者さんに不快な思いをさせたことに対して
謝罪しましょう。

その後に、誤解があった場合には
クッション言葉を使った丁寧な言葉で説明をすると、
患者さんの気持ちも落ち着いていきます。

ポイント③患者の思いを聴く

クレーム対応では今後どの様なことを求めているか
しっかりと把握する必要があります。
治療費のこと等ですぐに返答ができない場合でも、
どうすれば納得するかをしっかりと考えましょう。

すべて聞き入れることができない場合や
理不尽なことがある場合でも、
クレームの内容、今後の希望をしっかり確認する
ことで、スタッフ間で対策を考えることができます。

ポイント④感謝の言葉

クレームを受けて良い気持ちになることは
少ないと思います。

ただクレームが落ち着いた後には
『ご指摘頂いてありがとうございます。』
とお伝えすることで、クレームをしっかり受け止め、
今後に生かそうという姿勢を伝えることができます。

この時に1番やってはいけないのは
嫌々な感じが少しでも出てしまうことです。

クレームを改善し患者さんと深い関係になれるかは
些細なことも関係してきます。

丁寧に感謝の言葉を伝えることは
患者さんの満足度を上げてくれます。

【クレームの予防策】

クレームはその患者さんだけでは無い
場合が多いです。

口には出さなくても、
他の患者さんも不快な気持ちを持っていて、
口に出さずに転院してしまうということも
少なくありません。

まず、クレームを受けた場合には
院内のスタッフ皆で共有することが大切です。

その場で収まったとしても、
繰り返し同じクレームが起きない様に、

1、この様なクレームが起きた。
2、どの様に対処した。
3、今後どの様な対策を取っていったら良いか。

この3つのポイントをスタッフ間で考える
ことが重要です。

対処しただけで終わってしまうと
クレームから学ぶことができません。

今後につなげていく為には
どの様な対策を取っていくかをしっかりと話し合い
歯科医院向上につなげていきましょう。

【クレームになりやすい4つの事例】

クレームになりやすい事例は
その歯科医院にとって弱い部分です。

患者さんが不快に感じやすい具体例を
挙げてみましょう。

①治療費が思っていたより高かった。

治療費が事前に高くなることが分かっている場合、
『次回は○○をするので、大体この位かかります。』
と伝えられることによって改善していきます。

これは、治療内容とその治療費を把握しておく
必要があるので、スタッフ間で勉強が必要です。

②予約時間を過ぎても診察が始まらない。

予約時間が過ぎてしまった場合には、
理由をお伝えしてどの位お待ちいただくか伝える
ことでクレームが軽減します。

そしてアポイントの入れ方に問題が無かったかを
検討する必要があります。

このクレームの初期対処法は、
なんといっても声掛けに尽きます。

患者さんに対して、
時間通りに診察できない理由を添えて、
あとどれくらいの待ち時間なのか?
を説明すればほとんどクレームになりません。

③説明不足でどの様な治療が進んでいるか分からなかった。

自費でも保険でも、治療計画を立てて
どの様な治療をしているかその都度お伝えする
必要があります。

④自費治療を強く勧められた。

初診時の問診票などを参考に自費の説明をする際に
患者さんが求めているかそうでないか把握しながら
説明しましょう。

不要な人には押し付けられた印象に
なることもあります。

【まとめ】

クレームはどの様なことを言われるか分からないと
不安になることも多いです。

クレーム対応のシミュレーションをすることで
実際に受けた時にスムーズに対応ができます。

クレーム対応、対策をしっかりと行って行動すれば
患者さんの信頼度はグンとアップしますよ!