医院の印象を左右するのは、受付の応対です。

予約を取る際、電話でも対面でも患者さんの希望に
100%寄り添えないことはよくあります。

その際、
「その日は空いていません」
「予約の方優先です」
など、ぶっきらぼうな対応は絶対にNGです。

ネガティブな話こそ、マニュアル化させて
失礼のない対応を徹底しましょう。

受付の応対品質が医院の印象を左右する

医院を選ぶ際、多くの患者さんが
重要視していることの一つに
「ネット上の口コミ・評判」があげられます。

大手検索エンジンに寄せられる口コミ投稿に加え、
病院の口コミを集めたポータルサイトも
増えてきており、誰でも匿名で医院の評判を
書き込めるようになっています。

ネット上の口コミの中でも、低評価の投稿を
調べてみると“スタッフの応対品質”についての
厳しい意見が多く散見されます。

適切な医療行為が受けられるか否かよりも、
スタッフの言動により気分を害した等の
書き込みが目立ち、患者さんの多くが質の高い
丁寧な対応を求めていることが読み取れるでしょう。

受付の対応方法をマニュアル化しよう

そこで、まずは「医院の顔」とも言える
“受付”の応対品質を見直してみましょう。

どんなに忙しくても、目の前の患者さん1人1人に
丁寧な対応をしていくことを心がけます。

しかしながら患者さんの要求や要望を
100%飲み込むことは不可能で、どうしても
断ざらるを得ないシーンは生まれてしまうもの。

そんなネガティブな話こそ
マニュアル化してしまうのがおすすめです。

予約なしで来院した方・当日アポ電話への対応

まずは、最後まで話を聞きましょう。
(予約していますか?など、途中で話をさえぎらない)

「ご予約頂いている患者さんがいますので、
 今すぐに診療というのは難しいのですが、
 本日の予約状況等一旦確認いたします。
 少々お待ちいただけますか?」

→「お待たせいたしました。おおよそになりますが、
  〇分ほどお待ちいただければご案内することが
  できそうですが、いかがでしょうか?」

→「お待たせいたしました。ただいま確認したの
        ですが、午前中は多くのご予約が入っており、
  ○○様をご案内できる時間の見通しが
  立てられない状態です。申し訳ございません。
  よろしければ、本日の午後〇時頃にもう一度
  ご来院していただくことは可能でしょうか?」

【ポイント】


予約がないからと、しっかり話を聞かずに断ると
トラブルの元になります!

一旦、「確認します」と時間をとり
(保留orおかけになって待ってもらう)
どうするべきか確認します。

来院の理由も考慮しましょう。

待ち時間が長いことを指摘された時の対応

まずはお待たせしていることを謝罪します。

「お待たせしてしまい、申し訳ございません。
    状況を確認してまいりますので、
    少々お待ちいただけますか?」

→ドクターや他のスタッフに確認し、
 目安の時間を伝えましょう。

「申し訳ございません。
    あと〇分ほどでご案内できるかと思います。」

【ポイント】


この際、「急患が入って…」
「別の患者さんの治療が長引いて…」など、
言い訳と捉えられる発言はNGです。

その場では謝ることしかできないため、
謝ってお待ちいただき、会計の際に再度謝罪。

→次回予約がある場合には、
「次回は今回のように長らくお待たせする
    ことのないよう、気を付けます。」
 等伝え、予約台帳に付箋等で申し送りする。

このように、考えられるネガティブシーンごとの
応対をマニュアル化しましょう。

自己判断で失礼な対応をするリスクが軽減され、
「あの人ならこうしてくれるのに!」といった
対応のバラつき防止にもつながります。

スタッフ同士での確認もおすすめ

勤務開始時は、初々しい気持ちで丁寧な対応ができて
いたというスタッフも、“慣れ”や“忙しさ”から無意識
のうちに寄り添いの姿勢が失われてしまうものです。

また自分では問題ないと思っている言動でも、相手を
不愉快な気分にさせてしまうこともあるでしょう。

そこで、定期的に自分の対応を顧みる
きっかけを作るのがおすすめです。

・レコーダーを使って受付での会話を録音し、
    振り返る日を設ける
・スタッフ同士、患者さん役・受付役に分かれて
    会話をし、お互いの良い点・改善点を洗い出す

患者さんの多くは、治療に対する
不安を抱えているものだという点を頭に入れ、
物腰柔らかな対応を心がけましょう。