スタッフとの業務時間中のコミュニケーション、
どうしていますか?

インカムと呼ばれる小型トランシーバーを
導入している医院もありますし、
口頭での伝達やメモを活用している医院も
あると思います。

「どうも最近、伝達ミスが多いな」

このように感じるのであれば、
ぜひインカム導入も検討してみては
いかがでしょうか?

伝達だけにとどまらず、
色んな活用法があります。

医院の規模に関係なく役に立つ

小さい医院だからと
導入に二の足を踏んでいる方も
いらっしゃると思います。

ですが、
インカムの一番の目的は「情報の共有」なので、
規模やスタッフの数はあまり関係が無く、
むしろ少人数の方が恩恵を受けやすい印象です。

少人数だからこそ忙しく、
メモを書くためのちょっとした時間や
伝達のために人を探す時間が惜しいことが
ありますよね。

インカムの導入でこの時間を省くことが
できるのではないでしょうか。

では、
事例でどのように活用しているか見ていきましょう。

活用例
「これ、皆さんでどうぞ」
と患者さんが受付カウンターに
お菓子の箱を載せました。

スタッフが皆大好きな、
近所のケーキ屋さんの箱です。

患者さんにお礼を述べた後、
受付はインカムで
「○○さんから~のお菓子をいただきました。」と伝えます。

患者さんが待合から診療室に移動する間、
スタッフが
「ありがとうございます」
「ごちそうさまです!」
と患者さんに声を掛け、
診療台に座ったところで院長がお礼を述べると、
患者さんは口には出さないものの、
とても嬉しそうです。

またある時、
医院の外回りを掃除していたスタッフが、
通行人に予約状況を聞かれました。

スタッフはその場でインカムを通じて
予約状況を尋ねます。

「少し待つかもしれませんが、
4時頃なら空いてるそうです。」

その後通行人に中に入ってもらい、
予約を取ってもらうことができました。

「すみません、気分が悪いので○○で
少し休んでいます…。」

状況がわかれば、
無用な心配をしなくて済むこともありますよね。

また、
これは副次的な効果なのかもしれませんが、
インカムを通じて「ありがとう」と言われると、
なぜか心に響くんだそうです。

対面では気恥ずかしくても、
インカムなら言いやすい…と
いったことがあるのかもしれませんね。

運用に工夫が必要なことも

ただ、お察しのように、
運用に工夫が必要なこともあります。

インカムの電波は、
半径200~300mメートルぐらいまで届きます。

しかし、近所で工事がある、交通規制があり
警備員が配備されているなどの場合は、
混線して通信に障害が起こることがあります。

また、1つのチャンネルを使う人数が多いと、
いつも通信しているような状態に
なってしまいます。

3階建てのテナントビルに入っている医院のスタッフが、
「必要のない情報が多く入るので、
患者応対中は電源を切るようにしている」
と、患者応対が一区切りついた後も
電源を入れ忘れたまま…
と、こういうことがあるそうです。

付近の交通量が多い医院や、
スタッフ数が20人を超える医院は、
また別の情報伝達手段と併用したほうが
無難と言えるでしょう。

発話のトレーニングにもなる

インカムは即時発信が基本なので、
発信する情報の質も大切です。

質といっても、
その情報が正しい情報なのかどうかを
問うものでは無く、
聞いてすぐに理解できるかどうかが
カギだと思います。

「玄関外で今日の予約状況を聞かれました。
空いていますか。主訴は聞けていません。」

これで37字、発話に約5秒かかります。

1回の送話では
このぐらいが理解の限度だと思います。

しかし、発想を変えれば、
短くまとめて話すトレーニングになる
ということもあると思います。

「最初は、何言ってるのかわからないと
言われたけど、院長がミーティングで
「練習だと思って。近くにいるんだから
すぐ言い直せるよ。」
とアドバイスもらった。
使っているうちに
何となくコツがつかめた。
しばらくすると、
患者さんから説明がわかりやすいと
褒められるようになった。」

という事例もあります。

分かりやすい説明ができることは、
医療はもちろんのこと、
仕事をしていく上で欠かせないスキルです。

この必要不可欠なスキルが
自然と磨かれていく機会が手にはいる、
これは、副次的な効果と言えるのでは
ないでしょうか。

時間と情報はお金では買えない

まとめると、インカムは

  • インカムの運用で情報伝達にかかる手間と時間を省ける
  • 患者の隠れたニーズを拾うことができる
  • 患者には関係の無い業務上の情報共有に向いている
  • 副次的な効果も大きい
  • スタッフ数や環境によっては運用に工夫が必要

といったところでしょうか。

工夫次第でもっと面白い活用が
できそうですね。

導入コストは、
買い切りで1台1万円弱。
(安価なものはトラブルが多く、
サポートも無い場合が多いです。)

時間と情報は、お金では買えません。

検討してみるのもありだとは思いませんか?