4月入職の歯科衛生士を雇用したという
歯科医院も多いのではないでしょうか?

新卒の歯科衛生士は
入職して3ヶ月も経過しないうちに
辞めてしまう方がいるようです。

4月からやっと
歯科衛生士の人数が安定すると思ったのも束の間
辞めてしまってはまた1年、
院長先生含め他のスタッフにも
負担がかかってしまいます。

そこで今回は
新人歯科衛生士が辞めないためには
どうすべきか、
3つのポイントについてご紹介していきます。

「わからないことがわからない」をなくす

新人歯科衛生士が辞めてしまう1つの原因は
わからないことを聞けない雰囲気に
気まずさを感じてしまうことのようです。

わからないまま1日が過ぎてしまい、
わからないまま仕事をし続けることが
負担になって辞めてしまうことがあります。

わからない自覚があればまだいいですが、
歯科医院によって
歯科衛生士業務の内容が異なってくるため、
「何がわからないのかわからないまま」
仕事をしている新人歯科衛生士もいるようです。

そこで、
教育スタッフに是非やってみてほしいことが
あります。

それは毎日のフィードバックです。

1年間毎営業日する必要はないかもしれませんが、
3ヶ月は継続して毎日フィードバックを
してみましょう。

初日はどの場所にどんな材料が置いてあるのか、
材料の使い方といった
初歩的な内容で問題ありません。

特に最初の1ヶ月では
歯科医院でどんな材料を使って、
どんな症例があって、といったことを
把握していくことが重要です。

次の段階で、
毎月来院されているような患者さんは
どういったメンテナンスを行なっているのか、
どういった対応をすべきなのか、といった
よりプロとしての意識を持ってもらうような
質問を投げかけ、考えてもらうように
してみましょう。

考える習慣を最初につけておくことで、
その後のイレギュラーな症例に対しても
どう対処すればいいのか
考えられる力がつくようになります。

自主的に動けるようになるまで質問する

新人の頃に受動的な仕事応対のままだと、
その後三年経過したとしても、
指示されたことしかできないような
歯科衛生士になってしまう恐れがあります。

自主的に
歯科医師に自ら指示を仰ぐようになるためには、
フィードバックと毎日の質問が
重要になってくるかと思います。

例えば
「今日の歯周病患者さんに対して
どういうブラッシングをしたのか?」など、
どう動けばよかったのかを
振返る質問をしてみましょう。

アシストについた全ての患者さんを
フィードバックできるのが理想ですが、
最初は数が多すぎて、
質問されても、全く答えられず、
かえって自信を失ってしまう可能性があります。

ですから、最初は症例を限定して、
どういった指導や処置が理想であったのか、
アドバイスをしてみましょう。

また稀に特徴的な患者さんに
当たってしまうこともあります。

そういったときは逆に院長先生の方から

「あの患者さんへの対応は難しい、
それでもよく頑張ったね」

といった労いの言葉をかけてあげられるように
してみましょう。

毎日指導では
精神的にも追い込まれてしまうことも
多々あるかと思いますが、
1週間前よりもできていることが増えているなら
それを褒めて、伸ばしていくように
指導していきましょう。

そうすることでモチベーションを維持でき、
突然辞めてしまうといったことを
防ぐことができる可能性があります。

新人歯科衛生士と一緒にマニュアルを再考する

新人歯科衛生士が辞めてしまう理由に、
スタッフとの力量の差がありすぎて、
存在意義をなくして、辞めてしまうといった
こともあるようです。

長い期間、自信がなく仕事をしていると、
仕事のモチベーションを上げようにも
上がりづらくなってしまいます。

そこで3ヶ月を経過したあたりから、
マニュアルの再考を一緒にやっていきましょう。

もし、マニュアルが無いなら、
マニュアルの雛形を作成し、
新人歯科衛生士に渡して、
手書きでもいいので修正してもらうように
依頼をしてみましょう。

そういった協力作業をすることで、
新人歯科衛生士にとって立派な役割が与えられ、
歯科医院で働く存在意義にもなるかもしれません。

また在庫管理などの役割を
少しずつ与えていくことで、
歯科医院での役割に責任を感じ、
働くことへのモチベーションが上がっていきます。

ぜひ新人歯科衛生士が辞めてしまわないためにも、
わからないことへの対処、
自主的に動くようになるためへの行動喚起、
そして存在意義を与えるといったことを
意識してみると良いでしょう。