効果的なカウンセリング【インプラント】

インプラントは
需要の高い治療法で、
患者さんの満足度も高い治療法だと思います。

インプラントを
積極的に治療法の一部として
提供されている歯科医師の先生からすれば、
この高度な治療を患者さんに提供し、
「患者さんのお口の健康に貢献したい」
という思いが強いはずです。

しかし実際は、
かかる費用の問題で
保険診療を選択する患者さんが多く、
なかなかインプラント治療ができていない
歯科医院も多いのではないでしょうか。

そこで今回はどうすれば患者さんが納得し、
インプラント治療を
選んでくれるようになるのか。

インプラント治療における
効果的なカウンセリングについて
ご紹介していきます。

インプラントはどうして自費なのか説明する

ブリッジや義歯治療は保険診療ですが、
インプラントは自費診療であり、
患者さんへの費用負担が大きくなります。

患者さんの多くは、
保険診療で治る、
と思い込んでいます。

しかし実際は
噛む力の違い、
見た目の違い、
他の歯への負担など
違いがあります。

インプラント治療と保険診療で行う治療には、
どんな違いがあるのかを
患者さんに説明し、
理解してもらわなければ、
インプラント治療を選択することができません。

まずはそのことを
患者さんに理解してもらいましょう。

インプラントならではの
メリットを伝えるだけでも、
患者さんのインプラントに対する
興味度がアップします。

インプラントの効果的なカウンセリング

インプラントと保険診療の治療との違いを
理解してもらった上で、
効果的なカウンセリングができます。

インプラントの
効果的なカウンセリングにおけるポイントは
以下の3つです。

①長い人生で見たときにかかる費用を伝える

インプラントは、
長期的にみたときに、
治療にかかるコストパフォーマンスが
いいことを伝えます。

特にカウンセリングの際には
ブリッジ治療との比較
を説明しましょう。

ブリッジ治療の場合、
隣接する歯を
削らなければならないことを伝えます。

さらに長期間経ったときに、
ブリッジの支台が
欠損するリスクがあります。

そのときにインプラントをすれば、
1本だけのときよりも
より多くの費用が掛かることになります。

人生100年時代のことを考えると、
トータルでみると、
インプラント治療は
初めに費用がかかるものの、
審美、機能面で
高い満足度があり、
長期的なコストパフォーマンスでは
大きなメリットがあります。

この長期的なメリットを
しっかりとカウンセリングで
患者さんに伝えましょう。

もちろんインプラントの
デメリットもしっかりと説明します。

②入れ歯やブリッジのデメリットを伝える

インプラントについての
長期的なメリットを伝えたら、
入れ歯やブリッジの
デメリットを伝えましょう。

ブリッジであれば、
他の歯を犠牲にしてしまうこと、
入れ歯であれば、
異物感があり、
健康な自分の歯と比べれば
噛む機能が低下することを伝えます。

もちろん、
インプラントのデメリットも
伝える必要がありますが、
きちんと保険診療の
デメリットを伝えておけば、
保険診療を選んだときに、
治療後のクレーム減少にもつながります。

保険診療が100%満足のいく治療
ではないことがわかるだけで、
患者さんのインプラントに対する興味が
大きく違ってきます。

インプラントの
カウンセリングをする際には
保険診療のデメリットを
丁寧に伝えましょう。

③実際の患者さんの症例を紹介する

効果的に
インプラントのカウンセリングをするために
3つ目に大切なことは、
実際の症例を
紹介することです。

治療である以上、
エビデンスは大切ですが、
患者さんにとっては、
エビデンスよりも、
同じような立場にある
患者さんの体験が
非常に参考になります。

治療後、
どれくらい食事が食べやすくなったのか、
見た目がどれほど改善したのか、
実際の症例を紹介するだけで、
歯のない状態から
インプラントがどれだけ快適であるか
伝えることができます。

まとめ

インプラントは、
生活の質を向上させる治療です。

しかし、
費用面のハードルが
どうしても前面に出てしまい、
心理的に勧めにくい状態に
なっていることは
よくあることだと思います。

しかし、
インプラントを選択したい患者さんは
一定割合でおられるはずです。

そんな患者さんに応えるべく、
しっかりと説明する必要があります。

患者さんに
インプラントの素晴らしさを伝える、
保険診療がもつデメリットも
しっかりと伝える、
そして、
インプラント治療をされた方の
体験談を伝えましょう。

ぜひ、効果的なカウンセリングを行い、
インプラント治療で
患者さんの生活の質を
大きく変えるきっかけを
与えてあげてください。