院長先生は診療や医院経営だけでなく、
セミナー活動など、多岐に渡る仕事を
されている方も多いかと思います。

そのため、なかなかスタッフ全員を
指導している余裕がないという先生も
いらっしゃるのではないでしょうか。

だからこそ、スタッフ同士で
技術力やコミュニケーション力を
高めあってもらえるのであれば
助かりますよね。

そこで今回はどうすればスタッフ同士が
成長しあう歯科医院になれるのか、
その秘訣をご紹介します。

成長する組織としない組織の違い

スタッフ同士が成長しあう歯科医院は、
院長先生にとって
理想の歯科医院ではないでしょうか。

院長先生は、
自分は治療技術を高めるために
積極的にセミナーにも参加し、
集患のためにどういったことをすべきか
常に考えていると思います。

そのような先生からすると
スタッフがなぜ自ら成長しようとしないのか
と感じているかもしれません。

では成長する組織としない組織は
いったい何が違うのでしょうか?

それは全体意識の違いだと言われています。

日本人は個人の考えではなく
集団意識に左右されやすいと考えられています。

例えば学校のクラスが非常にいい例です。

トップクラスの成績は同じようなものですが、
クラス平均点をみると、
優秀なクラスとそうでないクラスでは、
中位から下位の点数の開きが
大きくなりやすいと言われています。

優秀なクラスの方が授業効率は高くなり、
テストの点数が低い層も
効率よく学べると考えることができるようです。

興味深いことに、
実際は平均点よりも低い点数をとる生徒を
優秀なクラスに入れかえるだけで、
以前よりも成績が上がる傾向にあります。

もちろん、本人の努力もありますが、
周りの影響が成長に大きく関与すること、
そして、スタッフ同士が高めあうためには、
全体意識を変えることが大切です。

スタッフが成長しあう歯科医院の特徴

全体意識を高めることで
スタッフの意識が変わることは
前章でご紹介した通りです。

ただ、全体意識を高めることが
難しいと感じる先生も
いらっしゃるかもしれません。

では、スタッフの意識をかえ、
成長し続けている歯科医院は何が違うのか、
その特徴をご紹介していきましょう。

スタッフ同士が積極的に交流する

スタッフが成長しない歯科医院では
人間関係が複雑化していることがあるようです。

そのため成長しても、成長を阻害してしまい、
頑張っているスタッフが続ける気力を
失ってしまうこともあります。

スタッフ同士が成長しあう歯科医院では
仕事中だけでなく、プライベートでも
交流があるようです。

コロナ禍ではプライベートで交流するのは
難しいですが、仕事の中でお互いに協力して
仕事をする機会を増やし、交流することで、
人間関係自体を改善しやすくなります。

お互いの仕事に刺激を受ける

一般的な医院の人員数ですと
企業と異なり、異動等もなく
人々の入れ替わりが発生しにくいため
スタッフ自ら成長しあうことが
難しくなりやすいです。

これは仕事の達成感を感じにくくなり、
ミスをしたときに
隠蔽しやすくなるからです。

そのかわりというわけではないですが、
仕事の成果をスタッフ同士が
発表するといった、
お互いに刺激を与えあう環境になると
よりよい成果をあげやすくなります。

これは小学生のときの絵の展示が
思い出していただけると近いかと思います。

図工で描いた絵が教室の後ろに展示されます。

嫌な想い出として思い出した方も
いるかもしれません。

ですが、みんなに公開される環境は、
お互いに刺激を受け、全体のレベルを
向上してくれる傾向にあります。

ですから成長しあうためにもお互いに刺激を
受けやすい環境にすることが大切です。

全員が学び教える

成長しあう歯科医院では、
先輩、後輩、技術の上下に関わらず、
お互いが学び、教えあう環境が
できているところもあるようです。

歯科衛生士であれば、定期的に
歯科衛生士同士で組ませることで
お互いにスケーリング技術の確認を
することができるのではないでしょうか。

自分に自信がないことは
質問することで技術の向上が期待できます。

教える方も教えることで
知識の再確認ができるのではないでしょうか。

まとめ

このように
スタッフがお互いに高めあう歯科医院では、
スタッフ同士が交流し、
刺激を受け、学び教えあっているようです。

すぐにこの環境にすることは難しいですが、
最初の3ヶ月、院長とチーフスタッフが
継続して意識することで
スタッフの意識をかえることができるかもしれません。

ぜひ最初の一歩は院長先生も
一緒に歩んでみていただければと思います。

その一歩が大きな成長への一歩になるかもしれません。