患者さんへの治療説明をするときや、
スタッフへのアドバイスするときに、

「自分の言葉が伝わっていない」

と感じたことはありませんか?

それは、
言葉だけで相手に伝えようと
しているからです。

言葉と一緒に
「ノンバーバルコミュニケーション」
取り入れることで、
もっと自分の伝えたいことが
相手に伝わりやすくなります。

さらに、
相手の気持ちがわかったり、
より良い信頼関係を築けたりできる

効果もあります。

今回は、
「信頼関係を築くときに欠かせない
ノンバーバルコミュニケーション」

について解説していきます。

ノンバーバルコミュニケーションとは?

ノンバーバルコミュニケーションとは、
非言語コミュニケーションと呼ばれていて、
言葉や文字以外の情報で
相手とコミュニケーションを取る方法
です。

例えば、

  • 表情
  • ジェスチャー
  • 姿勢
  • 声のトーン
  • 相手との距離

など言葉以外の、相手の行動に対して
コミュニケーションを図っていきます。

同じ行動でも違う感情を意味する

非言語コミュニケーションの
仕草やジェスチャーは、
同じ表現でもいくつかの解釈ができ、
時には同じジェスチャーでも、
全く異なる感情を意味する
ことがあります。

例えば、
耳や髪を触るといった行動には、

「嘘をついている」
「神経質」

といった意味がある一方で、

「新しい髪型が気になっている」

という反対の感情を
意味しているかもしれません。

そのため、仕草やジェスチャーだけで
相手の気持ちを判断するのは危険
です。

表情や声など、
他の部分を見ながら
行動の意味を解釈すること
大切になります。

3つのノンバーバルコミュニケーションを使いこなす

言語コミュニケーションより、
非言語コミュニケーションの方が
適していると言われているのが、
「情動の伝達」です。

情動の伝達とは、

  • 喜び
  • 悲しみ
  • 怒り

など
感情の動きのことです。

特に、情動が表れやすいのが、
次の非言語コミュニケーションになります。

  • 表情
  • 動作

それぞれの特徴を紹介していきます。

表情

顔には多くの筋肉があり、
色んな表情を細かく作り出すことができます。

表情の細かいサインに気づくことで、
相手がどんな気持ちなのかを
読み取ることができるようになります。

感情を読み取るポイントは、
表情のわずかな動きを見逃さないことです。

一見難しそうに思えますが、
わかりやすい表情のポイントを
押えておくだけで大丈夫です。

例えば、
怒りの表情では、眉毛が中心によって、
眉毛の間に縦皺が入ります。

さらに目は一点を凝視し、見開きます。

唇はしっかりと閉じたままです。

逆に、嬉しい時の表情は、
頬が上がって、目尻に皺ができます。

感情は、表情に出ることが多いです。

  • 眉毛の位置
  • 目の見開き具合
  • 皺がどの部分にできるか

などで、相手がどんな感情を抱いているのかを
読み取ることができます。

相手の感情がわかれば、
伝える言葉も選びやすくなります。

実は、声のトーンや大きさなどで、
人間は無意識に細かい変化を感じて、
相手の気分や感情を読み取っています。

声のトーンが低い時は、

「落ち込んでいる」
「怒っている」

といった感情と人間は認識します。

逆に声のトーンが高いときは、
「喜んでいる感情」と認識されます。

例えば、
患者さんと話す時に、
声が低い状態で会話をしていませんか?

患者さんは、無意識に
あなたが怒っていると判断してしまい、
本音を言えないままかも知れません。

また、声のトーンが低いままだと、
スタッフが怒られると認識してしまい、
あなたに対して構えてしまいます。

相手にしっかりと言葉を伝えたい時こそ、
声のトーンを高くする
ことを
意識してみましょう。

さらに、会話をしている時の
話すペースや間も重要です。

例えば、
相手が沈黙しているのに
話し続けるのは良くありません。

沈黙には、
相手が考えを整理していることを
意味しています。

考えごとをしている時に話しかけられると
考えを上手くまとめられなかったり
不快に感じたりします。

相手が沈黙した時には、
考える時間を
与えるようにしましょう。

動作

会話をしている時に、
言語に相応しい動作を交えることで、
より密なコミュニケーションを
取ることができます。

例えば、次のような事を実践してみては
いかがでしょうか。

うなずく

相手の会話に対して、
適度な相槌やうなずきを入れましょう。

相手は、あなたがしっかりと
話を聞いてくれている
と実感して、安心感を抱くことができます。

身体的接触

ここでの身体的接触とは、
握手のことです。

患者さんと、長い治療が終わった後や、
スタッフと難しい症例を成功させた時などに
握手をすることであなたへの印象が高まります。

人間には、
身体的接触欲求というのがあって
握手をすることで、
その欲求が満たされます。

そのため、握手をした相手を
好印象に見るようになるのです。

まとめ

ノンハーバルコミュニケーションの
基本の3つを使いこなすことができれば、
あなたへの印象がグッと良くなる可能性が
あります。

言葉だけではなく、
非言語の部分にも目を向けて
患者さんやスタッフと
コミュニケーションを取ってみて下さいね。

好印象になるほど、
自分が伝えたいことが、
相手にも伝わりやすくなります。