世界的な情勢によって
今、材料費はもちろん、
金属価格の高騰が著しいです。

保険点数はほぼ変わらないのに、
材料費、そして人件費も高騰し、
今まで以上に経費がかかり、
利益率が低下しています。

今まで通りの売り上げだとしても、
利益率が低ければ、
歯科医院経営は安定しません。

そこで今回は
歯科医院ができる経費削減のポイント
を解説していきます。

経費について
今まで意識していなかった院長先生、
スタッフに節約意識を持たせたい歯科医師の先生は
ぜひ最後までご覧ください。

材料費の見直しからスタートする

金属の高騰はなかなか止まりません。

しかし、
ブリッジやクラウンで金属を使用する場合、
切削量を少なくすれば
金属量は減らすことができますが、
そういった節約方法は
脱離や破折の原因となりますので、
避けるべき節約方法です。

まずは他の経費、
特に材料費の見直しから行いましょう。

コンポジットレジン系の材料は、
最初に見直すべき材料の1つです。

いくつもの種類をおいて
在庫が消費しきれず
廃棄してしまうといった歯科医院はよくあります。

コンポジットレジン材料で
最も使う材料はどれなのか。

使用頻度は少ないものの、
審美修復には欠かせない
コンポジットレジンはどれか。

どのコンポジットレジンをよく使うのか。

種類の見直しからスタートしましょう。

いつのまにか使っていない材料が
増えているといったパターンは多いです。

まずはどんな材料がおいてあるのか
把握しましょう。

次に見直して欲しいのが
ディスポ関連です。

特に紙コップは節約ポイントになります。

季節によって可愛い紙コップがありますが、
毎シーズン高い紙コップを買うのをやめて、
必要最低限の紙コップに変えるだけで
節約ができます。

例えば、
ある歯科通販ではコップ1個あたり1.4円で
販売されています。

一方、キャラクターデザインの可愛い紙コップは
1個あたり2円かかります。

たかが1円程度の違いでも、
月に500人以上の患者さんが来院するのであれば、
500円の節約になります。

年間で6000円の節約しかならない
と思うかもしれませんが、
これが患者さん月間1,000人くるような
歯科医院では年間12,000円の節約になります。

紙トレー、滅菌パック、紙エプロン、
それぞれ低コストの物を使うことで、
月額5,000円近い節約が可能です。

年間で6万円近い節約をすれば、
別治療には欠かせない材料を
購入することもできます。

小さな一歩が大きな経費削減につながります。

スタッフに節約意識を定着させる

材料費の節約は
院長先生が意識するだけでは変わりません。

スタッフにも節約意識を定着させましょう。

材料の注文はスタッフが担当していることが多く、
ついつい新商品が出てしまうと、
余計なものまで
注文してしまうスタッフはいませんか。

紙コップも新作の可愛いキャラクターデザインを
ついつい頼んでしまう
といったパターンもよくあります。

朝礼のときでも、終礼のときでもいいので、
材料の値段がいくらするのか、
どれだけ節約できるのか、
実際の数字をスタッフに見せて意識させましょう。

数字が意識できるようになることで、
小さな節約が組織の大きな節約になります。

CADCAM冠を積極的に取り入れる

全国の8割以上の歯科医院が
すでにCADCAM冠の申請をされていますが、
やはり強度の面や今までの治療経験から
CADCAM冠を用いた治療を積極的にしない
歯科医師の先生もまだ多いです。

しかし、
CADCAM冠だけでなく、
保険適応となったCADCAMインレーに関しても
積極的に取り入れていかないと、
利益率はどんどん低下します。

CADCAM冠は
保険適用となったばかりのときよりも
強度の面でも改善され、
またCADCAM冠のための
形成セミナーも充実しています。

経費削減のためにも、
CADCAM冠に関するセミナーに積極的に参加し、
歯科医としての治療技術をあげることも、
長期的な経費削減につながります。

勤務医を雇っている歯科医院であれば、
勤務医への技術面の指導を行いましょう。

金属だけでなく、
様々な材料の価格が今後、
値上げされるでしょう。

だからこそ、
材料費を見直し、
スタッフにも節約意識を定着させましょう。

まずは明日、
自分の歯科医院にどんな材料があるのか、
把握することから始めてみてくださいね。