前回の記事では
患者さんが定期検診に通わなくなる理由の
本質的な部分である「本音」を

  • 経験がない
  • 歯科医院に通う意味を感じない

の2つと考えました。

今回は
2つの理由に対してのそれぞれの解決法
ついて考えていきましょう。

それぞれの解決方法は?

患者さんが
メンテナンスに通わない理由が分かれば
後は解決策を練るだけです。

ここではそれぞれの「本音」に対して
解決方法を見ていきます。

想像させる

経験がない場合には
経験させることが一番です。

しかし、患者さんに歯が無い経験を
させるわけにはいきませんよね。

そこで、
患者さんには想像してもらいましょう。

患者さんが想像しやすいように
歯を失うと起こるできごとを
分かりやすく伝えていきます。

例えば、

  • 見た目が悪くなる
  • 治療費がかかる
  • 食事の時に物が詰まりやすくなる
  • 歯を削ると歯の寿命が短くなる

等といったことです。

口頭だけでイメージしにくい内容は、
絵や実際の写真などを使用すると、
患者さんがより想像しやすいです。

患者さんに想像してもらうことは
疑似体験をするような感覚に似ていて、
想像をすることで、
人ごとではなく
自分にも起こるかもしれない
思うきっかけになります。

自分にも歯を失う可能性があるとわかれば、
定期検診の大切さを理解してくれるのです。

プロケアで魅了する

メンテナンスは
プロの腕を魅せつけるチャンスの時です。

患者さんに

「そんなところも気づいてくれるの?」
「やっぱりプロはすごいなあ」
「ここまでキレイにするには
歯ブラシだけだと難しいなぁ」

と思ってもらえるように
自分の技術をフル活用しましょう。

その一つの方法として、
メンテナンスの時は
小さな変化にも気づく敏感さをもちましょう。

例えば、
患者さんを普段通りユニットに案内している時、
いつもより元気がなかったり、
ため息をついていたりしたら、
声をかけてみて下さい。

患者さんは、
元気がないことまで
気づいてくれたあなたに好意を持ち、
その理由を話してくれるはずです。

もちろん
口腔内の変化にも気づくのは大事なことです。

しかし、
患者さんにも生活背景や生活環境があって、
それは日々変わっていきます。

そんな環境の中でも、
メンテナンスに通う患者さんは

  • 口腔内をスッキリしたい気持ち
  • 話してスッキリしたい気持ち

の両方があるかもしれませんね。

そんな小さな変化に敏感になることで
患者さんにとっての通う意味が
小さなことにも気づいてくれた
あなたのいる歯科医院に行くことになるのです。

そして、
技術面ではメンテナンス時に
クリーニング前と後の違い
写真で見せると効果的です。

口頭だけで

「歯石がついています。」
「歯石をとってキレイになりました。」

と言っても患者さんは何の変化も感じません。

しかし、
患者さんが自分の目で
クリーニング前後の歯石を確認できると、

「プロはすごいなあ」

と感じると思います。

それは自分の目で見ることで、
納得できるからです。

人は情報収集する際に、
目から得る情報を一番頼りにしています。

そのため、患者さんには
「やっぱりプロに
クリーニングしてもらわないとだめだな」

と実感してもらうために
口腔内を見てもらうのが有効です。

まとめ

今回は
患者さんがメンテナンスに来なくなる理由を
本音の部分に焦点を当てて、
考察してみました。

患者さんの「本音」を読み取れましたか?

読み取るのはそんなに
難しいことが必要では無く
ほんの少しの「気づき」が必要です。

また、
患者さんが
歯科医院に来院する意味づけを与えることで
リコール率を上げることにも繋がります。

患者さん一人一人が

「何のために歯科医院に通うのか?」

動機付けをしっかりと決めて伝えることで、
患者さんのモチベーションが下がるのを
防ぎましょう。