良いチームを作るコツ

人が2人以上集まれば、チームが生まれます。

組織で動くときには、
チームワークと無縁ではいられません。

また、歯科治療を円滑に進めるためには、
チームワークの良さが必要不可欠です。

しかし、人が集まるからこそ、
さまざまな問題が出てくることがあり、
スタッフへの教育や指導をどうすれば良いのか、
悩んでいる院長も多いと思います。

そこで今回は、仕事ができるチームを作る
4つのコツについて紹介していきます。

仕事ができるチームを作る4つのコツ

仕事ができるチームは、次の4つのことを
意識して行動している傾向があります。

  • 人は動いていただくもの
  • 相手が大切にしているものを知る
  • 愚痴と意見を使い分ける
  • 自分のために人を育てる

それぞれについて、詳しく解説していきます。

人は動いていただくもの

チームで仕事をする意義は、
一人でできないことをメンバーで分担して、
より大きな目的や目標を達成することです。

人間は機械と違って感情を持つ生き物なので、
チームパフォーマンスはメンバーの
モチベーションに左右されます。

そのためチームメンバーは、
それぞれ他のメンバーのモチベーションに
配慮して動く必要があります。

特に注意して欲しいのは、伝え方です。

複数の人と仕事をするときは、
命令口調を止めましょう。

命令に対しては、服従することになります。

服従の姿勢では、決して良い結果は生まれません。

逆に、反抗に繋がるケースが多いでしょう。

院長、スタッフの関係でも仕事を頼むときは、
「動かす」のではなく、
「動いていただく」気持ちがなくては
パフォーマンスは上がりません。

プロフェッショナルは、依頼や期待に対して
最高のパフォーマンスで応えるものです。

たとえ新人のスタッフに対しても、
未来のプロフェッショナルになる
「期待」を込めて、
同じ目線から仕事を頼むようにしましょう。

相手が大切にしているものを知る

仕事をする動機や大切にしていることは、
人によってさまざまです。

例えば、
院長からの評価やボーナスに繋がる
数字を追いかけている人もいれば、
自分の知識や技術力を極めることに
情熱をかけている人もいます。

他にも、
趣味や家族との時間を大切にしている人や、
仕事では、
患者さんとの会話を重要視している人もいます。

色々な人が集まっているチームだからこそ、
相手が大切にしているものを尊重することで、
ハイパフォーマンスを期待できます。

組織や数字が好きな人は、
数字が上がる仕事を積極的に取り入れることで、
仕事の義務を果たすことができます。

スタッフそれぞれが、気持ちよく自身の特性を
生かす仕事をし、それぞれの形で
チームに貢献している時こそが、
チームのパフォーマンスが最高になるときです。

個人の最高な状態が長く続くようにするには、
日頃からスタッフと接する中で、
相手が何を重要視して仕事をしているかを
よく観察することが大切です。

愚痴と意見を使い分ける

愚痴と意見には、次のような意味があります。

愚痴:言っても仕方がないことを言って嘆くこと
意見:ある問題に対する主張、考え心に思うこと

前者は「次に繋がらないこと」、
後者は「何かの改善や発案などの
行動に繋がること」になります。

しかし、
何か不満や苦情でも、次に繋がるアクションを
加えることで意見に変わります。

例えば、
AさんからBさんの仕事に対する愚痴を
聞いたときには、
「では、どうするべきか?」
「Bさんだけでなく、
私たち(Aさんや院長)はどういう
役割をすればいいのか?」
について考え、
意見を出し合うことでチームが前進します。

愚痴はない方が良いですが、
愚痴にはスタッフの本音が隠されています。

それを聞くことで、スタッフ間の現状の把握や
リスクの察知を可能にします。

特にリーダーである院長は、
スタッフの愚痴に耳を傾けるのも
仕事のひとつかもしれません。

スタッフから愚痴を聞いたときには、
愚痴で終わらせるのではなく、
意見に変えることで
チームがより良い方向に進むようになります。

自分のために人を育てる

人を指導するときは、
自分が普段何気なくやっていることや
当たり前に思っていることを、
「なぜ、そうしないといけないのか」
に変換して言葉で表現できないといけません。

人に説明するには、
自分で論理的に分析した上で
相手に伝わるようさらに、分かりやすく
組み立てる必要があります。

この過程が、さらに自分自身の理解が進み、
ときには自分に欠けている部分を見つけ、
行動を見直すきっかけになります。

また、人を育てることは、
周りのスタッフの能力を
向上させることにもなり、
チームとしてより高いレベルで
仕事ができるようになります。

チーム全体のレベルが上がれば、
その一員であるあなた自身が、
高いレベルの仕事に取り組めるようになります。

自分の持っている知識や技術を教えることは、
スタッフのための行動ですが、
結果として自分にとってもプラスに
返ってくることでもあるのです。

まとめ

仕事のできるチームは、
次のようなことを意識して行動しています。

  • 人は動いていただくもの
  • 相手が大切にしているものを知る
  • 愚痴と意見を使い分ける
  • 自分のために人を育てる

歯科は、ひとりで仕事をこなすのは難しく
チーム力があってこそ、
良い治療を患者さんに提供できます。

今回紹介した方法を意識して、
スタッフが楽しく働けるように一度
チームのあり方を見直してみませんか?