近年、マーケティングの世界では
LTV(顧客生涯価値:Life Time Value)が
注目されています。

LTVとは、ある顧客が取引を開始してから
終了するまでにもたらした利益を表す数値です。

LTV=顧客単価 × 購入回数 ×契約期間
の数式で示されます。

長く通ってもらい、定期的なメインテナンスや
必要な治療を継続できると、
結果としてLTVが高まるイメージです。

LTVは、歯科でも参考になる指標です。

LTVが注目された背景と歯科との共通点

LTVが重視されるようになった背景には、
歯科にも共通する面があります。

新規の顧客を見つけにくくなった

少子高齢化で人口が頭打ちになり、
購買力のある顧客の獲得が難しくなっています。

歯科は基本的に外来診療で、
日常的な一次医療圏からの患者さんが中心です。

人口が減れば当然、新患を見つけにくくなります。

リピーターが必要となっている

市場が小さくなる一方で価値観は多様化し、
企業は差別化が求められています。

差別化によってファンとなり、
SNSに好意的なポストをしてくれるような
リピーターが多ければ、
競争に残りやすくなるでしょう。

歯科では、クリニックに愛着をもって、定期検診に
通ってくれる患者さんが増えるのが理想です。

単価と購入回数を上げて好循環を生む

薄利多売という言葉がありますが、
利益が少なければ
売り手は数で勝負せざるを得ません。

人件費を抑えるために、
従業員に無理を強いる業態になります。

歯科では、安全面にリスクが生じる
可能性もあります。

逆に、丁寧に質の高い治療をして単価が上がり、
満足した患者さんがまた来院すれば
好循環になります。

LTVを向上する方法

LTVの向上には、いくつかの方法があります。

購入頻度を高める

顧客の購入頻度を高めるために、
企業はDMやメルマガを導入しています。

歯科では、リコールはがきがよく使われて
いますが、はがき代も高くなっているのでデジタル
に変えてリコールメールを送るのも一案です。

ファンを増やす

小売店では、ポイント制や会員特典を使って、
ライトなファンを増やしています。

ファッションブランドでは、
個性的な商品の宣伝をセールスの軸にしています。

歯科は医療なので、派手な広告は合いませんが、
そのクリニックの持ち味をアピールする
姿勢は大切です。

治療の専門性やホスピタリティ、スタッフの
人柄など長所はあるはずなので、
うまく患者さんに伝えるとよいでしょう。

契約、購買期間を延長する

サブスクやメルマガの解約は、
季節の変わり目や年末に多くなります。

人は何かが終わるタイミングで、
ひと区切りつけたくなるものです。

歯科では、補綴治療が終了したときに
まずは定期メインテナンスへの移行を案内し、
患者さんの希望があれば審美やホームケアも選択肢
として提案すると次につながりやすくなります。

新しいツールを利用する

企業では、顧客を管理するために
CRM(顧客関係管理:Customer Relationship
Management)と呼ばれるツールを使っています。

CRMは、顧客情報や行動履歴を管理し、メール
配信やカスタマーサポートを行うアイテムです。

歯科では、電子カルテと連動したアポ帳の
検索機能を使えば、データをCRMとして
使用できるでしょう。

LTVを意識して歯科医院をマネジメント

LTVの発想は、企業のマーケティングが
元になっていますが、地域のかかりつけ医として
患者さんを診る歯科医院にマッチした指標です。

患者さんが満足してファンとなり、
長く通ってくれる歯科医院にするために
LTVを参考にしてみてください。

おすすめの記事