歯科衛生士の雇用ができなくて
困っている歯科医院は非常に多いのでは
ないでしょうか。

新卒の歯科衛生士が、
求人を出して就職してくる歯科医院は
ごくわずかです。

毎年、
歯科衛生士国家試験を突破し、
歯科衛生士免許を取得して就職する人数は
およそ7000人。

歯科医師の新卒と比べれば圧倒的に多いはず。

しかし、
どこの医院も歯科衛生士不足に悩まされています。
どうしてこのような状況に
陥ってしまうのでしょうか。

今回は、
“なぜ歯科衛生士雇用が難しいか”
についてお話ししていきます。

歯科衛生士の求人倍率は異常に高い

歯科衛生士の求人倍率は非常に高く、
何と20倍以上と言われています。

一人の歯科衛生士に対して、
20件もの歯科医院が
採用したいと求人活動を頑張っている状態です。

したがって、
歯科衛生士を雇用しようと思っても
ライバルである歯科医院20医院の中から、
最も魅力的な歯科医院でなければならない
状況です。

つまり、
超売り手市場ということになります。

ですから、
歯科衛生士を採用するために
魅力的な歯科医院になる必要があります

さらに、

・新規オープン

・リニューアルオープン

といった魅力的な条件がなければ、
歯科医院の開業年数が経過すればするほど、
歯科医衛生士はどんどん応募が減るという
現状です。

そんな状況の中で、

“いかに自分の歯科医院の魅力を伝えていくか” 

が重要なカギになります。

歯科衛生士が歯科医院をやめる理由

歯科衛生士雇用を考える前に、 

「どうして歯科衛生士が
歯科医院をやめてしまうのか」 

を知っておく必要があります。

そこに採用のヒントが隠されているかも
しれません。

歯科医院は
歯科衛生士がやめなければ、
新しい歯科衛生士を雇う必要がありません。

(現状で歯科衛生士数が不足していたり、
 新規拡大の予定がない場合)

しかし、
歯科衛生士という仕事は、
女性が9割以上を占める仕事です。

したがって、
女性特有のライフステージによって
仕事を続けるか、やめるかを
考えるときがきます。

男性であれば転職をする機会がありますが、
女性であれば
結婚、出産、育児において
仕事を続けるか、やめるかの選択を迫られます。

歯科医院の診療時間は、
午前9時から午後7時までのところが多いです。

都心部ではもっと遅い時間帯まで
診療している歯科医院もあります。

しかし、
出産し、復帰しても育児の関係で、
遅い時間帯は働けない女性の方が多いです。

一方で患者さんは、
仕事の関係で遅い時間帯の方が、
都合がよい方が多いため、
歯科医院はどうしても遅い時間帯に
人手が必要となります。

つまり、時間帯のミスマッチも
歯科衛生士がやめる理由の一つだと考えられます。

また、歯科医院内の人間関係も
歯科衛生士がやめる理由になります。 

・院長先生が怖い

・先輩スタッフが指導をしてくれない 

といった雰囲気の歯科医院では、
どんどん歯科衛生士がやめていきます。

魅力的な歯科医院になるためには、
女性が働きやすい環境、
そして働きやすい人間関係の構築が
必要になります

歯科衛生士にとって魅力的な歯科医院になるための方法

それでは、歯科衛生士が魅力的に感じる
歯科医院になるにはどうすればいいのでしょうか。 

給料面では、
地域性や歯科医院それぞれに限界があります。

ですが、
多くの歯科衛生士は給与面も重要ですが、
長く働き続ける環境にあるかどうかを
重要視しています

そこで
歯科医院が魅力的になるためには
産後も働きやすい環境を構築し、
さらに長期的に働くための人間関係を把握し
改善していく必要があります。

そのためにはチーフスタッフだけでなく、
全てのスタッフと面談し、

・仕事で辛いことはないか

・どんなことに悩んでいるか 

などを聞き、
今の歯科医院はどういったことを
改善すべきかを考え、
改善していく必要があります。

つまり、
新しい歯科衛生士雇用を行う前に、
今の歯科医院を内部から改善していくことが、
魅力的な歯科医院になるための第一歩となります。

ぜひ積極的に既存のスタッフと面談し、
信頼関係を構築して、
みんなで歯科衛生士雇用に
取り組んでいきましょう。