費用と時間をかけてやっと雇った人材でも、
実際に働いているのを見ると、
勤務面で問題のある
マイナススタッフで困っている院長先生は
多いかと思います。

そこで今回は
マイナススタッフへの対応方法について
詳しくご紹介していきます。

人事評価を見直す

マイナススタッフへの一番の対応方法は
人事評価制度の見直しです。

「そこから見直すなんて時間がかかってしまう」

と不安になる院長先生もいるかもしれません。

しかし、
人事問題の根底は人事評価制度にあると
言われております。

例えば、
学校の仕組みがわかりやすい例です。

校則があり、
規律を破った生徒に対して指導を行い、
さらに規律を守らない場合は
停学などの罰則が与えられます。

一方、歯科医院において、
就業規則はあるものの、
校則にあたる評価制度が存在しないことが
多いようです。

校則がない学校では
当然、身だしなみが乱れますし、
あいさつもできない校風になり、
そういった生徒しか集まらない学校に
なりかねません。

全く同じことが歯科医院でも言えると
思いませんか?

従って、

  • 医院にどんな人材が必要なのか?
  • そのためにはどんな評価をすべきなのか?

見直すことが最優先事項になります

評価にあったマイナスポイントを把握する

完璧な人事評価制度を
最初から作る必要はありません。

  • 身だしなみ
  • あいさつ
  • 勤務態度

様々な項目を最初に書き出し、
スタッフが評価制度として閲覧できるように
A4の紙1枚程度にまとめておきましょう。

そして評価項目に応じて、

「どうしてマイナススタッフが
マイナススタッフと評価されてしまうのか?」

適正な評価を行いましょう。

人事評価制度がなく、
ただマイナススタッフの態度が気になるだけでは、
マイナススタッフが
院長の右腕になるような素晴らしいスタッフに
成長することはないでしょう。

逆に言えば、
かつてマイナススタッフであった人も、
適切な指導の結果、
率先して歯科医院のための仕事を
行えるように成長できる可能性もあります。

院長先生が辞めてほしいと考える
マイナススタッフは
なぜ、どの点がマイナスなのかを
まずはきちんと把握することから始めましょう。

マイナススタッフへは段階的な指導をする

「マイナススタッフの
どの点がマイナス評価なのか?」

把握できたら、次は指導の段階に入ります。

いきなり
できていない点を怒鳴りつけるのではなく
段階的に指導します。

雇用制度上、
雇ったスタッフを態度が悪いからと
辞めさせることができる時代ではありません。

怒鳴りつけて、辞めさせてしまえば、
パワーハラスメントなどで
退職したスタッフから
逆に訴えられてしまうリスクもあるからです。

だからこそ段階的な指導が必要になります。

①マイナススタッフに自己評価をしてもらう

第一段階は
マイナススタッフ自身に
自己評価をしてもらいます

院長の評価と
マイナススタッフ自身の評価に
どれだけ違いがあるのかを
院長自身も把握しましょう。

そして、
マイナススタッフ自身はできていると
思い込んでいる部分に関して、
なぜ院長の評価と違うのか
具体的に指導しましょう。

この段階では
個人面談で評価と改善点を
伝えるようにしましょう。

②他のスタッフにマイナススタッフの評価をしてもらう

第二段階は、
他のスタッフに
マイナススタッフの評価をしてもらいます

マイナススタッフの場合、
他のスタッフが率先しているのに
楽していることが多いようです。

院長が見えていないところで問題がないか、
他のスタッフに聞き取りをしましょう。

その上で、問題点があれば、
院長自身がマイナススタッフに
問題点が改善していないことを
厳格に注意をしましょう。

この時点では
チーフスタッフなどを交えて3人、
第三者がいることが重要です。

③改善しない場合は勧告する

それでも改善しない場合は
第三段階の勧告になります。

これは就業規則に乗っ取って行います。

マイナススタッフの行為が
歯科医院の売り上げに影響している場合は、
損失を出しているので、

  • 減給
  • 降格処分
  • その上で改善ない場合は解雇勧告

などを行います。

もちろん、最終手段ではありますが、
かなりの段階を踏むことで
マイナススタッフの態度を
変えることが出来るかもしれません。

まとめ

歯科医療の仕事もあるなかで大変ですが、
歯科医院経営にも大きく影響を与えるのが
人事評価です。

ぜひマイナススタッフがいる歯科医院では
まずは評価制度の見直しから
スタートしてみてくださいね。