あなたの歯科医院のメインテナンス受診率はどれくらいですか?
予約枠はどの程度埋まっているでしょうか?
治療後の「メインテナンス受診率」を効果的にアップする秘訣を知りたい方は続きをどうぞ!

患者さんを確実に「メインテナンス受診」へとつなげるために、
重要なステップ、それは・・・

「終了カウンセリング」です。

あなたの歯科医院では既に取り組んでいますか?
もしまだ取り組んでいないなら、是非取り入れてください!

終了カウンセリングとは、治療が全て終了した患者さんに行うカウンセリングのこと。
その日で全ての治療や再評価が完了し、
次回の予約がメインテナンスや定期検診となるタイミングで行います。

これまでご紹介してきた他のカウンセリングと同じように、できればカウンセリング担当者が個室で行うのが理想です。

終了カウンセリングの目的
―患者さんのモチベーションが高まるタイミングを逃さない!

終了カウンセリングの最大の役割は、
治療が終わった患者さんを、
確実にメインテナンスや定期検診の受診へと導くことです。

長い通院からやっと解放される患者さん・・・
このタイミングで何もフォローせずに放っておけば、
「これでやっと歯医者通いが終わった!
もうしばらく歯医者には来なくてすむぞ!」
・・・と、歯科医院から遠ざかってしまいかねません。

ですがそれと同時に治療終了時は、患者さんの
「この健康になった口を保ちたい」
という気持ちが最も高まっているタイミングでもあります。

治療が終わった喜びを
患者さんが噛みしめているこのタイミングで、
もう二度と「削る・抜く・かぶせる」といった
歯科治療が必要ないように、
メインテナンスへの動機づけをすることが効果的です。

初診時からきちんと
予防歯科にのっとった診療ができていれば、
治療終了時までに患者教育が
確実にできているはずです。
終了カウンセリングは、最後にもう一度
予防歯科の考え方を患者さんと確かめ合い、
患者さんの予防への意欲を後押しすることで、
メインテナンス受診を確実にする
いわば「ダメ押し」の役割をするのです。

効果的な終了カウンセリングの内容とは

終了カウンセリングは初診時と治療後の違いを
よく認識してもらい、
今後も今のよいお口の状態を維持したい
思ってもらうことが重要です。

そのために、終了カウンセリングではまず、
初診時と治療終了時の検査結果を比較する
ことから始めます。

初診時と終了時のカウンセリング当日に行った

  • 口腔内写真
  • レントゲン
  • 歯周検査等の検査結果
  • その他の検査

それぞれの結果の資料を用意しましょう。

そこから初診時の結果を患者さんと再確認し、
今日まで行ってきた治療内容を振り返っていきます。
治療期間中には、
ホームケアや食生活、禁煙など 生活習慣の見直しといった
患者さん自身の努力が効果として表れていることも
あるでしょう。
それについては必ずしっかりと褒めてあげてください。

不思議なことに、
口腔内の状態が改善した患者さんは
初診時の自分の口腔内を忘れていることが
よくあります。

そこで初診時の自身の口腔内の「悪さ」を
思い出してもらうことが、
今の口腔内の改善を実感してもらうことにつながるのです。

この治療前と治療後のギャップを
体感してもらうことが大切で、
「もう二度と初診時のような口腔内には戻りたくない」
「これからはしっかりと健康を保つぞ」
と意思を固めてもらうことが
今後の予防へのモチベーションになります。

終了カウンセリングが医院にもたらす副次的な効果

さらに終了カウンセリングを
歯科医院や治療に対する率直な意見を聴く
として活用することもできます。

初診時から終了カウンセリングまでの治療の流れを振り返った後は、
その話からつなげて

  • 治療内容
  • スタッフの対応面
  • 歯科医院のシステム などで

疑問に思ったことや不安なこと、不満はないかについても確認しましょう。

もし患者さんが何らかの不満を抱えていれば、
治療が終了し直近の来院が途絶える前に解決しておくのが正解です。

さらに、終了カウンセリングという場には、
アンケートや治療についての感想文を書いてもらうことを
お願いしやすいという特徴もあります。

特に治療後の感想文については、
患者さんに直接感想文の協力を頼むことで
プラスの感想を書いてくれる傾向があり、
その患者さんに関わったスタッフのモチベーションを上げる効果や、
口コミとしてHPに掲載して歯科医院を宣伝する効果があります。

患者さん本人が自分の言葉で書いていくことで、
患者さんの内面にあった思いを顕在化していく効果もあります。

終了カウンセリングで、チャンスを有効利用しましょう

患者さんの治療が終わるとき。
もし、次の来院が口腔内のどこかに不調がでてきてからになれば、
せっかく問題のクリアできた口腔内がマイナスの状態に戻ってしまい、
また一から治療を始めなければなりません。

予防歯科は口腔内の疾患の原因を取り除き、
二度と治療が必要ないように予防すること。

つまり、予防の方向へシフトチェンジするには、
治療すべき歯がない治療が終わったタイミング
逃してはいけないのです。

メインテナンスの予防効果は、さまざまな研究でも証明されています。
その数字を患者さんにもしっかりと伝えましょう。
そうして患者さんをメインテナンスや定期検診に確実に誘導できれば、

「歯科医院のメインテナンス売り上げの確保」
「患者さんの口腔内の健康維持」

あなたと患者さん、どちらにとっても嬉しい結果となると思いますよ!