最初はリコールに来院していたのに、
いつの間にかリコールに来なくなってしまって、
補綴物が外れて来院する…。
といった患者さんいませんか?

補綴物が無いと不便で『目的』があるので
その間は来院してくれます
ただ、補綴物が入って噛み合わせまで確認し終わると、
そのまま、また来院が途絶えてしまうのです。

定期的にリコールに来院する患者さんは
『なんとなく』では無く『目的』を持って
来院している患者さんが多いのです。

それでは定期的に来院してくれる患者さんと
何が違うのか考えてみました。

【クリーニングが気持ち良い】

リコールで検診をしてクリーニングという
流れになることはとても多いと思います。
患者さんの印象を左右する『クリーニング』は
かなり重要なポイントです。

クリーニングが気持ち良いから来院している患者さんは
来院目的がしっかりとあるので
リコールにしっかりと通ってくれます。

ただ汚れを除去することから
プロフェッショナルクリーニングにするには
どのようにしたら良いのでしょうか?

それは、クリーニングに時間が取れるような
アポイントを作っていくことです。

リコールで30分の枠で、検診でチェックをして、
慌ただしく『残りの時間でクリーニングをする』
といったことになっていませんか?

汚れは除去することができると思いますが、
患者さんの満足度が高くなるクリーニングを
行うことができるでしょうか?

ある程度コミュニケーションを取りながら
・審美性
・爽快感
・口臭の予防
・歯質の強化
をしていくのです。

リコールの来院目的になってもらえるように
STEP①超音波やエアフロー
STEP②フロッシング
STEP③研磨(研磨剤の種類を変えて)
STEP④フッ素
という流れを1度しっかり振り返ってみませんか?

普段何気なく行っているクリーニングですが、
患者さんが満足するようにしっかりと声かけをして
コミュニケーションも交えて丁寧に行っていくと
改善点が見えてくると思います。

そして改善してプロフェッショナルクリーニングとして
患者さんの『目的』になってくれると、
患者さんのリコールに繋がっていきます。

【先生以外も頼れるスタッフ】

患者さんとの信頼関係が築いていけると、
先生よりスタッフに相談することが増えてきます。

先生だけが対応するのではなく、
スタッフ皆で患者さんの質問に答えていく。

そのような歯科医院はリコール率が高くなる
傾向にあります。

『お口の相談は衛生士さんに』と意識してもらえると、
普段行っている、
・歯ブラシの仕方
・フロスの仕方
・汚れが着いていて苦手な部分
・どのような歯磨き粉が良いか?
などのチェック・相談という来院目的ができます。

患者さんにこの必要性を分かってもらわないと
来院目的にはならないので、
実際に見てもらって実感することも大切です。

鏡で見てもらうことも良いのですが、
比較をするとより実感することができます。

来院した時の状態とクリーニング後のキレイな状態を
『口腔内カメラ』で確認してもらうと
こんなに違うと実感してもらうことができます。

そしてまた汚れが無い状態にしたいと
『目的』を持ってリコールに来院してくれるのです。

『なんとなく』の患者さんは
「はがきが来たから行こうと思った。」
と、来院してくれている間は良いのですが、
何かのきっかけで来院しなくなってしまうことが
あります。
雨の日にキャンセルが多いのは
この患者さんのタイプです。

『なんとなく』の患者さんは、
新しくキレイで時間も長く診療している歯科医院が
周りにできると転院してしまうリスクがあります。

しっかりと『目的』を持ってくれている患者さんは
通い続けてくれるのです。

【目的は身近な所に】

ここまでお話させていただいた『目的』ですが、
特別なことではありません。
毎日行っていることを工夫してあげるだけで
患者さんの『目的』になってくれるのです。

患者さんにファンになってもらえるように
日頃の行動をちょっと見なおしてみませんか?

『なんとなく』の患者さんは
他の患者さんを紹介してくれることも少なく思います。

『目的』を持った患者さんは
他の患者さんにも目的を伝えてくれて、
新しい輪が広がっていくのです。

また先生だけに相談していた患者さんが
スタッフに相談するようになってくると
スタッフのやる気もアップしていきます。

スタッフと患者さんが信頼関係を積み重ねていけるよう
クリーニングを少し見直してみてください。

このサイクルが良い形になってくると
患者さんは毎回リコールに来るようになり
増患に繋がっていくのです。

新患は大切です。

ただ、歯科医院がこれだけ増えてしまった時代に
新患だけに頼るのではなく、
今来院している患者さんに
しっかりと目を向けてみましょう。

『なんとなく』の患者さんより
信頼関係を築くことができている
『目的』がある患者さんの方が
自費の治療にも興味を示してくれる
ことが多いです。

『なんとなく』から『目的』のある患者さんを
増やしていきませんか?