歯並びが悪いと、むし歯になりやすく
歯周病が進行しやすいことは良く知られています。
歯並びが悪いことにより、
磨き残しが発生するため、
プラークが形成されやすくなります。
その為、歯並びを良くしたいという願いは
多くの方が持っているのではないでしょうか。
先日、ある先生から歯並びについて
非常に興味深いお話を聞く機会がありました。
日頃の姿勢がもたらす歯並びへの影響
歯並びは、日頃の姿勢や口呼吸によって
影響を受けるようです。
例えば、『猫背』。
猫背は背中が丸まり、頭が前にでている状態です。
あなたの周辺にも多くいらっしゃいますよね。
猫背になると何故いけないのか。
猫背になると胸を拡げることができなくなり、
呼吸がしづらくなります。
その為、自然とたくさんの息を吸おうとするので
口呼吸になりやすくなります。
普段何気に気づいていないかもしれませんが、
口を閉じている状態というのは、舌が上顎について
上顎を支えている状態になります。
しかし、口呼吸では口は常に開いた状態になり、
唇で前歯を押さえることが出来ず、
舌も下がってしまうので、
内側から歯列を支えることができなくなり、
不正咬合の原因になってしまうようです。
つまり、猫背を治して姿勢を正しくして、
鼻呼吸をすることが不正咬合を防ぐことに
つながるとのことでした。
普段の何気ない姿勢の積み重ねが歯並びを悪くする
私の知人にも歯並びを整えるため、
矯正している方が多く居ます。
話を聞くと定期的に矯正装置を見直し、
ゆっくりと力を加えていくことで、
少しずつ歯を決まった位置へ移動し、
歯列を整えていることが分かります。
つまり、日頃私たちがとっている悪い姿勢が
癖となっている場合には、
それがゆっくり長い年月をかけて積み重なり、
歯列は悪い方へ行ってもおかしくないことになります。
あなたの患者も下記にあてはまるような方はいらっしゃいませんか。
- 睡眠時の姿勢
- 頬杖
- 重いショルダーバックを片方で持つこと
などなど
私自身、思いあたる節が多くあり、
非常に怖い思いがしました。
「骨の形と構造は、使い方を一定にしておくと、
その使い方にしたがって、使いやすい形に変化する」
これは、ウォルフの法則と言われる言葉です。
つまり、歯並びや姿勢の矯正で、
毎日正しい状態を維持していくことで、
それはやがて良い方向に落ち着くことを
意味します。
日頃の生活の重要性を、あなたの患者へ、
特に、お子さんや親御さんへ説明していくことで、
歯列を正しく整える、ひいては
口腔内環境を良い状態に保つことに
つながります。
これらの内容は、先生はもちろんご存知だと思います。
でも、私が知らないように、ほとんどの患者は知らないのです。
伝える努力が必要なのではないでしょうか?
あなたの患者にも伝えてみませんか。