前回
歯科衛生士の雇用が難しくなってきている理由を
ご紹介しました。

今回は歯科衛生士がすぐに辞めてしまう理由を
ご紹介します。

歯科衛生士不足の問題
都心部でも地方都市でも変わらない
深刻な問題となっています。

実際、
勤務している歯科衛生士が1人しかいなくて、
しかもパートで夕方になると
いなくなってしまうなんていう
歯科医院の方が多いです。

一方で、
正社員として勤務している
歯科衛生士が5人以上で
スタッフも10人以上いて安定している
歯科医院もあります。

大手の歯科医院においては
毎年新卒の歯科衛生士が
安定的に就職するところもあります。
どうしてそこまで大きな差があるのか、
歯科衛生士さんがすぐやめてしまう理由について
ご紹介していきます。

歯科衛生士の有効求人倍率は20倍!

歯科衛生士の有効求人倍率はなんと20倍です。

一人の歯科衛生士に対して
20もの歯科医院が就職を取り合っている
ということです。

歯科医院は20施設もある歯科医院の中で
1番になる必要があります。

とはいっても、
都市部では月収30万円以上を支払ってでも
求人を獲得しにくる歯科医院もあれば、
そこまで高額な給料を支払えない歯科医院まで
様々です。

東京、大阪、名古屋、福岡といった都市部では
歯科衛生士の就職フェスを開催して、
新卒歯科衛生士を獲得するために
必死で自分の歯科医院を宣伝しています。

歯科衛生士のフェスに参加する歯科衛生士の方は、
交通費を支払ってもらったり、
見学予約をすると、
夢の国の入場チケットがもらえたりと、
あの手この手を使って
とにかく自分の歯科医院の見学に
来てもらうことにさえ必死です。

それくらい歯科衛生士の獲得は
非常に難しいのが現状
です。

現状を見ると、
毎年7000人近い歯科衛生士が輩出されています。

しかし、現実は
歯科医院をやめてしまう歯科衛生士が多いため、
歯科医院は歯科衛生士不足に
悩まされているのです。

ですから、
新卒獲得も重要なのですが、
歯科衛生士が長く勤務していく環境を
整えていくことも重要
です。

どうして歯科衛生士はやめる?

歯科衛生士を雇うことはとても大変ですが、
せっかく労力と求人広告費を出しても
3ヶ月もしないうちに辞めてしまう方が
あとを絶ちません。

早い新卒だと
3日も経たないうちに辞めてしまうなんていう話も
決して珍しくありません。

ですが、
辞めてしまう歯科衛生士には理由があっても、
辞められてしまう歯科医院サイドは
どうして辞めてしまうのか
全く見当がつかないことがほとんど
です。

では、なぜ辞めてしまうのか、
その理由をご紹介します。

人間関係

歯科衛生士が辞めてしまう1番の原因は
人間関係だと言われています。

歯科医院は
毎年新人が入ってくるということがありません。

そのため教育システムが確立されておらず、
先輩歯科衛生士や歯科医師が
指導することになります。

そのため、
年齢が離れてしまうことが多く、
先輩歯科衛生士の指導が
どうしても新人歯科衛生士に
きつくなってしまいがちです。

なおかつ、
人材不足なため、
即戦力として新人歯科衛生士を見ているため
どうしても当たりがきつくなってしまいます。

人間関係を改善することはかなり難しいですが、
既存のスタッフや新人スタッフと
仕事外の時間を作り、
面接して不満がないか
しっかりとスタッフの意見を
聞くことが重要
です。

院長との信頼関係

院長との関係性
歯科衛生士が辞めてしまう原因の1つです。

院長先生も歯科衛生士のことを思って
指導しているのでしょうが、
新人歯科衛生士からすると
どうして怒られているか
全くわからず悩んで相談する
職場のスタッフもおらず
辞めてしまうパターンが多いです。

範囲外の仕事

人材不足なため、
歯科衛生士業務以外にも、
受付業務、レセプト業務といった
歯科衛生士の範囲外の仕事をこなしている
歯科衛生士も多いです。

そのためキャパシティーオーバーになり、
仕事が辛くなり、辞めてしまいます。

歯科衛生士を雇うのであれば
歯科衛生士業務を中心にしてもらい、
受付やレセプト業務は
別で人を雇うことで歯科衛生士の負担が減り、
歯科衛生士が辞めてしまうのを
防ぐことができます。

まとめ

ご紹介したように、
歯科衛生士が辞めてしまう原因は
いろいろありますが。
さらに、その背景には辞めても
すぐに新しい職場で働けるということも
大きな要因
です。

そんな求人倍率が高い中で
いかに歯科衛生士にとって
働きやすい歯科医院になるかを
対策していくことが重要
です。