
患者さんが通いたくなる歯科医院を目指すために、
「スタッフの接遇力を高めたい!」と
考えている方もいるでしょう。
確かにスタッフの接遇力が高いと、
患者さんが本音を言いやすかったり、
信頼関係が築きやすかったりします。
また、お互いの関係性が良好になるので、
患者さんの無断キャンセルが減る効果もあります。
とはいえ、
接遇力を高める方法がわからずに
悩んでいる方もいるでしょう。
そこで今回は、
“接遇力が高い人に共通している「5つの特徴」“
について解説していきます。
接遇力には「5つの力が必要」
患者さんと良好な関係性を作るのには、
接遇力が必要になります。
特に、接遇力が高いと思える人には
次の5つの力が備わっていることが多いです。
①個客力
②基礎力
③観察力
④傾聴力
⑤伝達力
それぞれの内容を見ていきましょう。
①個客力
個客力とは、
患者さん1人1人に合わせた
接し方ができる力のことです。
- 患者さんの基本的欲求(大切に扱われたい)を
満たしている - 患者さんの立場から、接することができる
- ルーチンワークにならないように注意している
特に個客力では、
上記の3つを満たしていることが重要です。
例えば、
患者さんだけでなく、
人間には基本的欲求が備わっています。
- 初診で口の中を診る時に
歯にミラーが当たらない - 口角を引っ張る時に、ゆっくりとした動作で
一言「ひっぱりますね。」と声かけをする。
これだけでも、患者さんは
「丁寧に接してくれる歯科医院だ。」
と認識してくれます。
他にも、
毎日の仕事がルーチン化されると、
ミスが起こりやすいです。
「いつもやっていることだから大丈夫」
こういった気持ちを少しでも持っていると、
確認不足になりがちで、
患者さんに迷惑がかかる原因になるので、
不信感を生み出すきっかけになる
可能性があります。
そこで、
慣れた仕事でも二重確認を徹底することで、
ミスを未然に防ぐことが可能になります。
②基礎力
基礎力とは次の2つのように、
ある程度の接遇スキルを身につけていることです。
- 患者さんが話しやすい、
過ごしやすい雰囲気作りをしている - 身だしなみ、表情、挨拶、振る舞い、
言葉遣いが身についている
歯科医院に来院する患者さんは、
緊張している方が多いです。
そのため、緊張が和らぐ空間作りは大切です。
決して、
「忙しい!」
「急いでいる!」
と感じる雰囲気を
出さないように心がけたほうが良いでしょう。
また、
スタッフの身だしなみや振る舞いが、
患者さんのその歯科医院に対する
印象になる可能性があります。
患者さんに良い印象を持たれるためには、
基本的な接遇が重要になってきます。
③観察力
観察力とは、
患者さんの言葉に表れない想いを
読み取ることができる力のことです。
例えば、
「型取りをします。」
となった時に
患者さんの微妙な表情の変化に気づいて、
「型取りは苦手ですか?」
と声掛けをするようなことを言います。
患者さんは、
型取りをするのが苦手なことを言い出しにくく、
聞かれて初めて話すことができる場合があります。
このように、患者さんの表情などを確認しながら
不安を取り除くために、声掛けなどをすることを
意識してみても良いでしょう。
④傾聴力
傾聴力とは、
患者さんの立場に立ち、
声に耳を傾けて話を聞く力のことです。
患者さんの本音を聞きだすことができるのは、
傾聴する力があってこそだと思います。
例えば、
治療計画を説明する際に、
一連の内容を全て説明してから
確認をするのではなく、
段階ごとに不明なことや、
聞き逃してしまったことなどを
こまめに確認し、
患者さんの立場になって、
丁寧に説明をしてあげることです。
このように、患者さんの立場になって、
話を聞いてあげることで、
患者さんは本音を言いやすくなると思います。
患者さんが自身のプライベートなことを
話してくれるような状態になったら、
患者さんの医院に対する信頼度が
高くなったことが考えられるでしょう。
⑤伝達力
伝達力とは、
患者さんに合わせた伝え方ができることです。
患者さんの知識に合わせた
的確な治療説明や歯磨き指導ができたり、
理解しやすい言葉で説明できることは
患者さんの信頼度を上げる上で大切です。
患者さんによって
説明用の図や
スライドショーなどを使い分けて
理解を深めることは、
治療や口腔内の関心を深めることにも繋がります。
まとめ
接遇力が高い人は、
患者さんの小さな変化も見逃さない方が
多いように思われます。
表情の変化や声のトーンにも注意をしながら
コミュニケーションを取っています。
すぐに接遇力の高い人になるのは
難しいかも知れません。
しかし、
今回ご紹介した5つの特徴を意識しながら
患者さんと接することで、
接遇力は磨かれていきます。
どんな患者さんでも対応できる能力を
身につける一つの方法として、
活用してみて下さいね。