院内の衛生環境を整えることは、
医院の印象アップにつながります。
今回は、患者さん目線で見た
「歯科医院のちょっと気になるポイント」
を5つご紹介します。
歯科医院は求められる衛生レベルが高い
患者さんが病院に対して抱くイメージの中には、
「病院に行くことで別の病気をもらいたくない」
という意識があります。
歯科医院は、病院とはいっても
マスクを外さなければならない特別な場所です。
衛生・予防の代名詞とも言えるマスクを外すことに
抵抗を感じる人は多いでしょう。
加えて、歯科医院に来院する人の大半は熱や倦怠感
といった全身症状を患っている人ではありません。
体調が良い時に来院する歯科医院だからこそ、
待ち時間や診療の合間など細かい部分に目が届き、
さまざまな点が気になってしまうもの。
患者さんが気にする意外なポイント5選
普段から勤務している従業者目線では、
なかなか気づけないポイントばかりです。
早速今日からチェックしてみてください。
スリッパ
ユニットに寝転ぶという特性上、
院内では外履きを脱いでスリッパというスタイルを
とっている医院も多いでしょう。
その“スリッパ”が、
1つ目の患者さんが気にするポイントです。
履き心地を意識した布製のスリッパは、
髪の毛やホコリが付きやすく毛玉も目立ちます。
スリッパをこまめに整頓している医院は多いと
思いますが、汚れまでチェックできていますか?
ツルツルとした素材のスリッパに変えるか、
こまめに汚れを取るなど工夫が必要です。
手洗い場周り
待合室の手洗い場も、汚れが目立つポイントです。
診療前に口をゆすぎたいという方も多く、紙コップ
を置いている医院は特に気配りが必要です。
1時間に1回程度のチェックでは、水撥ねや汚れの
付着など衛生状態のキープは難しいでしょう。
待合室の雑誌
待合室に雑誌や漫画を置いている医院は、
劣化状況にも気を配りましょう。
破れ・よれ・日焼けによる色褪せなど、「汚い…」
と思われてしまうポイントが多々あります。
維持がスタッフの負担になるのであれば、
壁掛けのテレビや掲示物を充実させるなど
“雑誌を置かない”
という選択も視野にいれるのがおすすめです。
器具を置くトレイ
器具を置くトレイが劣化し、
黄ばみや錆・変形していませんか?
従業者からすると「滅菌しているからOK」
と思ってしまいがちですが、患者さんは
「汚いトレイに置いているな」と見た目から
ネガティブな印象を抱いてしまうものです。
ユニットのメインテーブルの上は、
患者さんの目に付きやすいポイントです。
定期的に新調して、患者さんが気持ちよく
診療を受けられるよう配慮しましょう。
グローブ
グローブは、必ず患者さんの前で装着することを
心がけてください。
「何を触った手で口の中を触っているのだろう。」
「ほかの人を治療した手袋のままかな。」
と不安になる患者さんは多いといわれています。
特に、ユニットを行き来する
歯科衛生士や助手に対しては、
しっかりと指導しておく必要があるでしょう。
グローブを付けた手を洗い、
治療を再スタートする際も、タオルではなく
使い捨ての紙で手を拭くなど、清潔な状態である
ことをしっかりとアピールしてください。
ルーティン表を作って定期的な清掃を心がけよう
器具の滅菌やユニットの清掃など、
衛生管理という面でやらなければならないことは、
スタッフもしっかりと気を配って
対応しているでしょう。
しかし、今回紹介したような患者さんだからこそ
気づくポイントや、トイレ・窓・待合室の椅子
など、直接診療とは関係のない部分は
気配りが疎かになりがちです。
時間ごとのルーティン表の導入や、スタッフの負担
となるようであれば設備の見直しを行い、
患者さんもスタッフも気持ちよく通える医院を
目指しましょう。