前回は
効果的なカウンセリングを行うための
必要な資材についてご紹介しました。
スタッフの中には、
自費治療へ誘導するためのカウンセリングが
苦手という方もいるかと思います。
患者さんに不快な思いをさせて、
信頼を失って、
トラブルになってしまうケースもあるようです。
そこで今回は
- どういった場合に信頼を失ってしまうのか?
- 逆効果になってしまうカウンセリングの特徴
- 万が一逆効果になってしまった際の対処法
についてご紹介していきます。
患者さんの信頼を失ってしまうカウンセリングの特徴
患者さんの信頼を失ってしまう
カウンセリングの特徴は以下の2点です。
①患者さんの意見を聞かない
患者さんの治療に対する意向について
何も聞かずに一方的な説明をしてしまう方も
いらっしゃるのではないでしょうか?
患者さんによって、
機能優先なのか、
審美性重視なのか考え方は人それぞれです。
症例にもよりますが、
患者さんの意見を踏まえた上で、
- 最善の治療はどんな治療なのか?
- 費用面を考慮した場合では
どの治療ができるのか?
などを伝えなくてはいけません。
自費治療後にトラブルが起きている場合、
患者さんの意見を聞かずに
一方的に治療を決定されてしまっている
ケースが多いようです。
②リスクを伝えない
歯科医院は、商品を販売するのではなく、
あくまでも治療を行います。
治療である以上、
どんな場合であってもリスクが伴います。
抜髄後にセラミックを入れても、
歯自体が破折してしまうリスクもあり、
一生補綴物が持つかどうかはわかりません。
しかし、患者さんは高額な金額を払えば、
一生使えるという認識を持ってしまいがちです。
治療による
リスクを説明していないカウンセリングは、
メリットしか伝えていないので、
患者さんも不信感を抱くことが多いようです。
信頼を得るために大切なこと
信頼を得るカウンセリングには
主に3つのポイントがあります。
①リスクを説明する
信頼を得るために必要なことは
「最初にリスクを説明する」
ということだそうです。
治療である以上、
治療後に痛みが出たり、
歯周病によって抜けてしまうリスクは
常に伴います。
自費治療といっても完璧な治療はありません。
特にインプラントに関しては、
定期的なメンテナンスに通わないと
脱落する可能性があり、
追加の治療が必要になってしまうリスクを
きちんと説明しなければいけません。
きちんとリスクを説明した上で、
リスクに対してどういった対処ができるのかを
伝えることで、
患者さんの信頼も
得ることができるかもしれません。
②費用に対して明確に説明する
意外と説明されていないのが、
治療費用に対する説明のようです。
自費治療に関しては
最初に高額な金額を請求することがあります。
自費治療の費用を明確に説明したほうが
良いでしょう。
- 治療からセットまでの費用なのか?
- それまでの治療費は別で、
セラミックには別途いくらの費用がかかるか?
などの
総額でどれくらいの金額がかかってくるのかを
きちんと説明しましょう。
③患者さんの意見を聞く
治療のリスク、費用に関することを説明したら、
必ず患者さんの意見を聞くようにしましょう。
その際に、患者さんの意見を
否定するようなことは避けた方が無難です。
インプラントが最適のケースでも、
- 費用面でどうしても難しい、
- でも歯を削りたくない
というのであれば、
部分入れ歯しか方法がないことを、
意見を聞いた上で伝えましょう。
インプラントじゃないと治療はできない、と
患者さんを否定することはやめましょう。
まとめ
このようにリスクを伝え、
費用、そして患者さんの意見を聞く
カウンセリングでは
患者さん自身も満足にいく
治療を受けることができます。
逆に患者さんの話をよく聞かず、
リスクをあまり説明しないカウンセリングは
患者さんの信頼を失い、
転院という決断をされる患者さんも
出てしまうかもしれません。
患者さんの信頼は、
歯科医院の良い評価に繋がる可能性があります。
小さな信頼の積み重ねが
歯科医院の実績へと繋がります。
ぜひ、ポイントを抑えて、
信頼を得られるカウンセリングを行いましょう。
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