歯科医院の場合、
初診以外はその後の治療計画を立てて
治療が進むことがほとんどではないでしょうか。

そのため、予約制でないと、
計画的に患者さんの治療ができませんよね。

自費治療のインプラントなどはもちろんのこと、
保険治療でも、親知らずの抜歯や
ブリッジ形成は時間がかかり、
あらかじめ予約して時間を確保しておかないと、
他の患者さんを長時間待たせてしまう
可能性があります。

しかし、予約枠を確保したにも関わらず、
患者さんが突然にキャンセルをされてしまうと、
その枠が空いてしまい、
歯科医院にとって大きな損失になります。

そこで今回は、
歯科医院の損失を減らすために必要な
アポイント後のフォローアップについて
詳しく解説していきます。

患者さんは予約を忘れてしまいがち
ということを理解する

人間は忘れてしまう生き物です。

ルーティン化していないことに関しては、
忘れてしまいます。

歯科医院でいえば、
痛みがあるときは予約通り来院してくれますが、
治療が進みあとはクラウンセットというところで、
治療を中断、忘れた頃にまた痛みを訴えて
受診する、といった患者さんを経験された先生も
多いのではないでしょうか?

痛いときは歯医者さんにちゃんと通う!
と決めていても、痛みがなくなって、
多少、仮封の状態で不便でも、慣れてしまい、
日常生活に戻ってしまうと、
予約を忘れてしまう患者さんは一定数存在します。

痛みという非日常的な経験から
痛みのない生活になってしまえば、
歯医者の予約を忘れてしまうのは、
人間の特性上、仕方がないことです。

だからと言って、諦めるのではなく、
忘れてしまうからこそ、
歯科医院は予約後のフォローアップをして、
患者さんの歯の健康を守るとともに、
患者数を維持確保していかなくてはなりません。

予約後のフォローアップのメリット

予約後のフォローアップには
以下のようなメリットがあります。

治療を計画的に進行できる

予約に確実に来てもらうように
フォローすることで、
治療を計画的に進行できます。

患者さんの症状にもよりますが、
治療キャンセルが続いてしまうと、
症状が悪化し、治療が長引くどころか、
抜歯適応までのケースにまで
進行してしまうこともあります。

悪化してしまえば、
そもそも適応できたブリッジ治療が
義歯治療しか適応できなくなってしまう
こともあります。

こういったケースでクラウンまで作成したのに、
結果的に保険治療では義歯装着に
なってしまっては収益的にもマイナスです。

ですが、
計画的に治療が進行できれば、最終的には
メンテナンス治療へ移行する患者さんが増え、
メンテナンス患者さんの増加が見込めると
考えられます。

患者数を確保することができる

予約された患者さんが
きちんと来院してくれることで、
1日の患者数を確保することができます。

1日の患者数を確保することができれば、
安定した売り上げを上げることが可能です。

毎月きちんと来院してくれる
患者さんであればいいですが、
無断キャンセルが多い方の場合は、
フォローアップしておくことで、
来院されるか、もしくは
事前にキャンセルが解れば、
キャンセル待ちの患者さんの診察も可能です。

フォローアップすることで
このように毎日の患者数確保につながる可能性が
高くなります。

急患対応にとられる時間を削減できる

無断キャンセルされた患者さんは
予約後に症状が悪化して、
急患対応で診てほしいと
連絡されることが多いです。

その結果、急患対応となります。

症状が悪化すると、
治療に時間を要することが多く、
他の予約患者さんにも
迷惑がかかることになります。

スタッフはもちろん、
歯科医師自身にも予定外の治療が入るため、
身体的、精神的な負担がかかります。

予約後のフォローアップは
こういった急患対応削減においても
メリットが大きいと考えられます。

予約後のフォローアップに具体策を徹底解説

では具体的に予約後のフォローアップは
具体的にどのようにすればいいのか解説します。

ショートメッセージを送る

大手予約サイトでは
患者さんに予約してもらうことで、
予約前日にショートメッセージを
送ってくれる機能がついています。

こういったアポイントサービスを利用すると
スタッフの負担が減るのでおすすめです。

公式L I N Eの活用

無料で公式L I N Eアカウントを作成できるので、
公式LINEアカウントを作成し、
LINEを登録された患者さんに
受付が前日にLINEを送ることで、
フォローアップに繋がります。

受付業務が増えますが、
無断キャンセルを減らすことができ、
急な電話対応よりも、
LINEを使い慣れているスタッフであれば、
電話よりも業務負担は少ないと言えます。

事前電話

前日に明日の予約を事前電話する方法です。

ただし、電話の場合、
働く世代であれば、
仕事中は電話に出られない場合があります。

1日の診察人数が多い歯科医院の場合は、
電話対応で受付業務に支障が出てしまうので、
おすすめしにくい方法です。

無断キャンセルが多い患者さん、
ブリッジやインプラント治療など
長時間の治療時間が予想される患者さん、
ご高齢の患者さんといった特定の患者さんに
限定して行うことがおすすめです。

アポイント後のフォローアップは
無断キャンセルを減らし、
効率的に患者さんを診察できるようになり、
安定した売り上げにも繋がります。

明日からでもできる具体策もあるので
ぜひできることから始めて、
キャンセル率を低下させましょう。