多くの歯科医院では歯科衛生士の数が足りず、
今の歯科衛生士が辞めてしまうと、
メンテナンス業務を行ってくれる
スタッフがいなくなり、
十分なメンテナンスを提供できない、
といったギリギリの状態であることが多いです。

一方で、1人の歯科衛生士が
妊娠、出産などで辞めても、
歯科医院としては安定したメンテナンスを
提供できる歯科医院もあります。

では人材不足に悩んでいる歯科医院と
そうでない歯科医院では何が違うのでしょうか?

人材不足の原因と、
人材不足に悩まないためにすべき
3つの行動についてご紹介します。

人材不足はなぜ起きるのか?

歯科医院が多い都市部では、
歯科衛生士の争奪戦となっており、
常に歯科衛生士の求人をだしている
歯科医院があります。

そもそもどうして人材不足が
起きるのでしょうか。

最初から人手が不足している
歯科医院はありません。

新規開業時には
オープニングスタッフがいたものの、
徐々に辞めてしまい、
歯科衛生士が1人になってしまった、
といった状況であることがほとんどです。

一斉に退職してしまったという
辛い経験をされた院長先生もおられますが、
人材不足は一気に加速するものではなく、
少しずつ進行し、気づいたときには、
ギリギリまで追い込まれているということが
ほとんどです。

ですから、
人材不足ギリギリになる前に
対策を講じる必要があります。

人材不足に悩まないために準備したい3つの行動

では、人手不足ですでに悩んでいる歯科医院は
どういった行動を起こせばいいのでしょうか。

具体的な方法を3つご紹介します。

教育体制の見直し

教育マニュアルは作られていますか?

指導方法がその都度変わったり、
指導者によって指導手順が
変わっていたりする場合は、
すぐに統一した教育マニュアルを
作成しましょう。

見ながら覚えればいいや、
といつまでも指導内容を統一化せず、
文章や動画などでまとめておかないと、
せっかく採用できても、
辞めてしまう確率が上がります。

特にマニュアルは必要になってから作ろうと
後回しにされがちです。

しかし、常に新卒が応募するような歯科医院では
すでに既存のマニュアルがありながらも、
マニュアルを毎年見直し、更新しています。

ですから、人材不足に悩んでいる、
もしくはそんな状態になった経験があるなら、
教育体制を見直す必要があるかもしれません。

採用方法の見直し

採用がなかなかできない場合は、
採用方法に問題がある場合があります。

求人サイトやハローワークなどに提出する
募集要項をいつも同じ文章で
使い回していませんか?

それではいつまで経っても求人応募がきません。

求人を出すにしても、
給与以外にどんな人に応募してほしいのか?
を明確にしてみましょう。

例えば、結婚・出産などで一旦リタイアした方を
ターゲットにするなど
検討してみてはいかがでしょうか。

そんな状況下にある歯科衛生士や
歯科助手経験者は、

  • フルタイム勤務が困難である
  • 子供の用事や急な病気などで
    欠勤することが予想される
  • そんな状況で採用に応募するのは気が引ける

恐らくそんな感情を持っています。

また、医院のホームページを持っているのなら
求人専用のページを作ってみましょう。

応募する人が事前にどんな歯科医院なのかを
把握することができます。

このように採用する際に、
ただ漠然と求人を出すだけでなく、
工夫が大事になります。

安定しているときに採用する

歯科医院が教育内容を見直し、
採用方法を工夫して、
必要な人材が確保できた場合、
少しずつスタッフ数は安定します。

しかし、女性が9割の職場です。

ライフステージによって辞めたり、
パートになったりする可能性があります。

ですから、
スタッフ数が適正であると
思っている状態のときでも、
できるだけ新卒採用を積極的に行い、
人材は余裕を持って確保しておきましょう。

そうすることで、
スタッフの有給休暇が取りやすい環境になり、
職場環境が改善します。

また、結婚、出産などのイベントによる
勤務体系の変化にも
フレキシブルに対応できます。

歯科医院は常に人材が不足しています。

だからこそ、
今日からできることを少しずつでもいいので
取り組んでみてください。