私たちの第一印象は、
最初の12秒で決まると言われています。
例えば患者さんが、
「この先生は優しそう」
という第一印象を持てば、
その後も、その先生には
優しいイメージが付くということです。
逆に、
「怖そう」
というイメージが
第一印象で付いてしまうと、
何かトラブルがあった時や、
ちょっとした不信感が芽生えた時に、
来院が途絶えてしまうことに繋がりかねません。
また、
- 定期メインテナンスのリピーターが増えない
- 歯科医院を紹介されてくる患者さんが少ない
と感じていたら
それは、あなたへの第一印象や
コミュニケーションの取り方に、
問題があるかも知れません。
そこで今回は、
あなたの印象を良くする
「ピークエンドの法則」について
解説していきます。
患者さんが満足していない
「なぜ患者さんがリピーターにならないのか?」
「なぜ、患者さんは知人に
歯科医院を紹介しないのか?」
この2点の原因を考えてみましょう。
結論から話をすると、
患者さんが歯科医院に満足していない
可能性があるからです。
例えば、
忙しくて患者さんへの態度が
疎かになっていませんか?
主訴を聞くときには、
患者さんを見ずに何かをしながら
話を聞いていませんか?
そうなると、患者さんは
「ここのスタッフは
話をちゃんと聞いてくれないな」
と思って、
心を閉ざしてしまいます。
さらには、
「もっと、話をしっかりと
聞いてくれる歯科医院に変えよう」
と思うきっかけになって、
来院が途絶えてしまう可能性があります。
院長からすると、
その時だけ忙しくて、
態度が疎かになっただけかも知れません。
しかし、忙しいという理由は、
患者さんには関係無いことで、
あなたの一瞬の態度や印象で、
患者さんがリピーターになるのかが
決まってきます。
じゃあ、
「治療の技術で満足させればいいのでは?」
と思いますよね。
確かに、痛くない治療といった技術は
患者さんの満足する1つの要素ではあります。
しかし、
歯科医の技術の高さを
患者さんが把握することは難しく、
実感しにくい部分があります。
だからこそ、
他院と大きく差別化するには、
接遇や態度と言った目に見える行動が
大事になるのです。
ピークエンドの法則を取り入れよう
ピークエンドの法則とは、
会話の中で
- 一番、話が盛り上がるところ(ピーク)
- 会話の最後(エンド)
上記2点の部分しか
人は印象に残らないということです。
歯科治療でのピークとエンド
そして、
第一印象を加えると次のようになります。
①診療前(第一印象)
②診療中(ピーク)
③診療終了後(エンド)
この3つのポイントを抑えるだけで、
あなたや歯科医院へのイメージが良くなります。
第一印象
第一印象は12秒で決まると言われています。
そこで、
患者さんが診療室に入ってきた時には
「○○さん、おはようございます!」
と挨拶しましょう。
名前を呼ぶことで、
認知していることが相手に伝わるので、
特に初診の患者さんには安心感が生まれます。
また、
挨拶はコミュニケーションの基本です。
挨拶からコミュニケーションを初めましょう。
診療中
診療中のピークは、
患者さんに症状の原因や
今後の治療説明をしている時です。
例えば、
「痛みの原因は、虫歯です。
虫歯の進行範囲によって治療方法が、
変わってくるので、
虫歯を除去しながら範囲を確認していきます。」
と説明したとします。
この時に、
カルテに目線を向けたまま説明をしたり、
他の作業をしながら説明したりすると、
患者さんは
「私のこと片手間にしていない?」
と、不信に思う可能性があります。
患者さんに説明する時には、
患者さんの方に体を向けて、
顔をしっかりと見て伝えましょう。
それだけで、
患者さんは安心し、
治療説明をしっかりと聞いてくれます。
また、
「自分のことをちゃんと見てくれている」
と感じて、信頼感が増します。
診療終了後
診療終了後は、
良い印象を与えるチャンスです。
診療後は、
カルテの記入で忙しいかも知れませんが、
患者さんが席を立ち、診療室から出る前には
手を止めて、
「○○さん、お疲れ様でした。」
と、軽く会釈しましょう。
患者さんは、
「丁寧だな。」
「きっと治療も
丁寧にしてくれているのだろうな」
と感じて、
あなたに対して好印象を持つようになります。
きっと、
友人や家族へ歯科医院について話す時には、
「対応が良くて丁寧だったよ。」
と伝えるはずです。
まとめ
患者さんを満足させるには、
治療の技術をアピールすることも重要ですが、
印象を良くする方が、目に見えて効果的です。
また、相手への印象が良いと
その人がやっていること(治療)も、
自然と良く感じます。
患者さんにとって、
あなたの歯科医院に通うのが、
当たり前になるように
ピークエンドの法則を取り入れて
上手にコミュニケーションを
とっていきましょう。