インプラントなどの自費治療は、
歯科医院にとって大きな収益を与えます。
しかし、
歯科医の体力的・精神的な負担も大きいですね。
歯科医院経営において、
自費診療はとても重要ではありますが、
安定した経営を行うために
メンテナンスを強化することは
非常に重要となってきます。
ですが、メンテナンスを増やすために
歯科衛生士に指導を徹底してもらっているのにも
関わらず、
メンテナンスが増えないと悩んでいる歯科医院も
多いです。
メンテナンスを強化するためには、
いくつかのポイントがあります。
今回は、その中でもおろそかにしがちな
「問診票」についてご紹介します。
問診票の内容に問題がある
今、歯科医院で採用している問診票は
どういったものを使っていますか?
- 歯科医師会が公表している一般的な問診票
- 大手歯科業者の問診票
- 独自で作成した問診票
など、歯科医院によって様々だと思います。
確かに、歯科診療を行うにあたって
絶対に問診票に必要な項目があります。
それに関しては、
歯科医師会の問診票を参考にすべきです。
ですが、問診票をそのまま採用していても、
メンテナンスを強化することはできません。
来院された患者さんに
「この歯科医院では歯の掃除をしてくれますか?」
と聞かれたことはありませんか?
「聞かれたことはない」
という歯科医の先生もいらっしゃることでしょう。
また、
「あるかもしれないけど覚えていない」
という先生もいるかと思います。
これは患者さんにとって
「歯医者さんは治療しかしない場所」
という固定概念がまだまだ根付いているからです。
この質問をしてくれた患者さんは、
まだ質問してくれたので
メンテナンスに移行することができます。
ですが、患者さんの中には
「歯のメンテナンスをしてほしいけど、
言い出せずにそのまま治療が終わってしまった」
という方もいます。
歯科医の立場からすれば、
歯の掃除である
スケーリングや機械的歯面清掃といった処置は
当たり前に歯科医院でできることです。
ですが、患者さんの立場からすると、
当たり前ではないということです。
問診票はそんな患者さんに
歯科医や歯科衛生士がわざわざ説明しなくても、
「歯のメンテナンスをこの歯科医院では
しっかりやっている」
という気づきを与えることができます。
メンテナンスに移行させるために入れるべき問診票の項目
メンテナンスに移行させるために
入れるべき項目があります。
まず入れてほしいのが
「来院の理由」です。
最初に空白にしている歯科医院もあります。
チェック項目にして、
- 歯が痛い
- 歯茎が腫れた
といった項目を記載して
患者さんに選んでもらうパターンの問診票を
採用している歯科医院もあります。
来院の理由を患者さんに書いてもらうために
空白にしているのであれば、例として
「歯の掃除をしてほしい」
という項目を入れましょう。
これを入れることで、
「当院では
歯のメンテナンスにも力を入れている!」
ということをアピールすることができます。
ただし、できれば
チェック方式を採用するのをおすすめします。
というのも、チェック項目であれば
必要な歯科疾患に加えて、
- 歯並びが気になる
- ホワイトニングがしたい
- インプラント治療をしたい
など、
具体的な自費項目を入れることができるからです。
ホワイトニングやインプラントも患者さんから
「この歯科医院で受けることができるか?」
よく質問されることが多いからです。
メンテナンスを強化するためにも、
当院ではどんな治療をしているのか、
問診票を使ってアピールしていきましょう。
メンテナンスを強化するために問診票は大きなカギとなる
メンテナンスを強化するために
問診票は大きなカギとなります。
初診の患者さんは、
問診票を記載してもらうために
予約時間よりも早く来院してもらう
歯科医院もあります。
患者さんは初めてだからこそ、
真面目に問診票を記載しようとします。
そんな真面目に書いてくださった問診票を、
主訴と基礎疾患だけをチェックするだけのものに
するのは非常にもったいないです。
前に痛い思いをして
歯科医院を変えてしまった患者さんであれば、
「どうして痛い思いをしたのか?」
しっかりと最初に聞いて、
配慮するためにどんな治療をするのか
説明してあげましょう。
そして、痛い思いをしないためには
「メンテナンスを
しっかりと受けることが重要である」
ということを
きちんと時間をとって説明してあげましょう。
そうすることで
メンテナンスを強化することができます。
問診票は,
メンテナンスに繋げるための
大切なカギとなります。
ぜひ今採用している問診票を
見直してみてくださいね。