安定した医院経営に欠かせないのは、
既存の患者さんがコンスタントに定期健診に
通ってくれること。

患者さんが気持ちよく定期健診に通ってもらえる
仕組みを作り、他院との差別化を図りましょう。

患者さん目線:定期健診は最も面倒なタスク

定期健診の必要性や重要性を
いかに分かりやすく説明したとしても、
“症状がないのにお金を払って病院に行く”
ことが面倒なタスクであることに
変わりはありません。

“仕事や家事育児が忙しい…”
“疲れが溜まっている”など
様々な要因が相まって、
「また今度でいいか…」と
キャンセルしてしまうケースも。

一度キャンセルしてしまうと、
今度は予約を取るのが面倒という理由も加わって、
より一層受診の足が遠のいてしまいます。

また来ようと思わせるポイント3つ

患者さんの「行こうかな。」という気持ちを
キープするために、
目に見える形でのメリットを設ける
工夫をしてみましょう。

リコール率の高い歯科医院が導入している
3つのテクニックをご紹介します。

歯ブラシ交換

歯ブラシ交換は“1か月~1か月半”程が
ベストだと言われていますが、
中には半年以上同じ歯ブラシを使い続ける
という方も。

そこで定期健診の際に、
歯ブラシを1本プレゼントし
「歯ブラシ交換=定期健診」として
患者さんの日常に定期健診を
組み込むテクニックです。

【患者さんのメリット】
・ドラックストアなどで
歯ブラシを買う手間が省ける
・自分の歯や歯茎、磨き方の癖にあった
歯ブラシがもらえる

【医院側の負担】
・歯ブラシ代金

大半の人は、
「何となくよさそうだから」
「安かったから」という理由で
市販の歯ブラシを購入しています。

そこで
「定期健診の度に、
その時の口腔内の状況にあった歯ブラシを
プレゼントします。」と伝えましょう。

ただ単に歯ブラシが1本もらえるのではなく、
自分の口腔内の状態に合わせて
医師が選んだ良い歯ブラシがもらえるという所に、
大きな価値が生まれます。

スタンプカード

飲食店のように、
受診の度に貯まるスタンプカードの導入も
面白い試みです。

貯まったスタンプは、
マウスウォッシュや歯間ブラシなどの
メンテナンス用品と交換できるようにすることで、
口腔内トラブルの予防効果アップにも
つながるでしょう。

【患者さんのメリット】
・ポイントを貯めて景品をゲットできる

【医院側の負担】
・ポイントカードの作成
・景品の仕入れ

スタンプカードを導入している医院の中には、
定期健診はポイント2倍など、
より「定期健診に行こう」という
意欲を掻き立てる工夫を
こらしている所もあります。

口腔内のチェック表(診断結果)を渡す

定期健診でチェックした、
歯周ポケットの深さ・歯垢の付き方・歯茎の状態
といった項目を1枚の紙にまとめて
「診断結果」として
患者さんにお渡しする方法です。

【患者さんのメリット】
・口腔内の状況を可視化できる
・自分が気を付けるべきポイントなどがわかる

【医院側の負担】
・テンプレートの作成
・記入の手間

前回の定期健診から今回までの
成績表のようなイメージで、
ホームケアの振り返りにつながります。

時間に余裕があれば、
患者さんへの一言を書く欄を設けて
「前回よりも細かい部分まで磨けています。
この調子で頑張りましょう!」
「左上の奥歯が苦手のようです。
ヘッドの小さい歯ブラシに変えてみるのも
おすすめ。」
など1人1人への
メッセージを添えてあげると好印象です。

まとめ:他院との差別化で
「患者さんの囲い込み+リコール率UP」

医院が多い地域ほど、
他院との差別化は欠かせません。

自分の病院をかかりつけにしてもらうためにも、
患者さんの気持ちに寄り添った
“通いやすい・通いたくなる”
そんな医院作りを目指しましょう。

リコール率の低さにお悩みの方は、
“目に見える形でのメリット”をキーワードに、
工夫をしてみるのがおすすめです。