患者さんが医院に好感を持つためには

  • 歯科医院に清潔感がある
  • 待ち時間が少ない
  • 対応が丁寧

などが大切です。

しかし、
治療が完了した後も
定期検診に通うまでになるには、
さらに一歩踏み込んだ
スタッフと患者さんの関係づくりが
必要になると思いませんか?

今回は、患者さんの
リコール率アップにつながるかもしれない
「2つのコツ」について紹介していきます。

このブログ記事をご覧になってから
すぐに出来る内容も含まれているので、
ぜひご覧ください。

患者さんの心を掴む「2つのコツ」

患者さんの心を掴むコツは
次の2つです。

  • 大切にされていると感じてもらう
  • 希望や本音が言えるようにする

それぞれについて、
詳しく見ていきましょう。

大切にされていると感じてもらう

症状がない、
困ったことが無くなった後も
患者さんが通い続ける動機となるのは

「自分のことをよくわかってくれている」
「親身になってくれる」

つまり、
自分を大切に扱ってくれている
患者さん自身が感じることが

「この歯医者さんに通おう」

「あの院長先生と衛生士さんと一緒に
キレイな口の状態を維持しよう」

という思いに繋がるのです。

とはいえ、
患者さんによって

「自分が大切にされている」

と感じるポイントは違ってきますが、
次のような時に感じやすい傾向があります。

例えば、患者さんが

「歯医者が苦手でいつも緊張してしまう。」

と相談してきた時に

「今日の虫歯の治療では麻酔をするので、
大丈夫ですよ。
リラックスしてください。」

と言って
すぐに麻酔をする体制に入るのは、
患者さんにとって
さらに恐怖感を与えやすいです。

患者さんが自分の思いを話している最中に
スタッフや院長が

「それはこうですね。」

と答えたり、
とりあえずの返事で治療を始めたりするのは、
患者さんが

「私の気持ちを蔑ろにしている?」

と受け取ってしまう傾向があります。

患者さんは、
そういった対応を覚えていて
途中で来院を辞めたり、
治療後の検診に来なくなったりする
可能性があります。

そのため、
まずは患者さんの気持ちを受け取ったことを
しっかりと伝えるようにしましょう。

「歯医者が苦手でいつも緊張してしまう」

こういった場合には、

「そうなんですね。
苦手なのによく来院してくれましたね。
歯医者のどんなことに緊張するのか
教えて頂けますか?」

というように、
患者さんが打ち明けてくれたことを肯定して、
さらに苦手な部分を細かく聞いていきましょう。

患者さんは不安を訴えています。

自分の気持ちをわかってもらえた上で
治療をすることが
自分を大切に扱ってもらえていると感じるのです。

希望や本音が言えるようにする

診療が始まる前、
患者さんに次のような声かけをしていませんか?

「気になることがあれば、
何でも言ってくださいね。」

この声かけも間違いではないのですが、
患者さんによっては

「そう言われても言いにくい…」
「痛いけど、このくらいは我慢するべきかな…」

などと気にして、
本音を言わないことがあります。

そこで、
「何でも言ってくださいね。」から
言ってくださると助かります。」に変えて
伝えてみてはいかがでしょうか。

このような声掛けに変えることで
患者さんは本音を言いやすくなるかもしれません。

しかし、
患者さんによっては

「自分の希望を言ったら、
院長やスタッフの対応が冷たくなった」

と感じる方もいるので、
トラブルの原因になることもあります。

このようなトラブルが起きる原因は、
コミュニケーションラインを
確保できていないことが多いようです。

コミュニケーションラインとは、

「自分の思っていることを
相手に伝えることができる。」

「言いにくいことを言われたとしても
関係を壊さない(機嫌が悪くなったり、
関係を断ち切ったりしない)」

とお互いが同意している状態を保つことです。

患者さんに
より良い治療を行うために、
何でも話して欲しいと思うのであれば

「今日は時間がなく早く帰りたい」
「痛かった」
「検診の間隔をもっと伸ばして欲しい」

などと想定外のことを言われたとしても、
感情的にならず
まずは、患者さんの思いを受け取りましょう。

患者さんの思いを受け止めながら
スタッフ含めてどう患者さんを
フォローし合えるかを話し合い、
コミュニケーションラインを
確保していきましょう。

そうすることで、
患者さんにとって「本音を言える場所」になり
他の医院との差別化にも繋がるかもしれません。

まとめ

予防歯科が定着しつつある現在でも、
歯医者は痛みが出てから行く場所と
思っている方もまだまだ少なくありません。

そういった方を
定期検診まで定着させるのは
簡単なことではないでしょう。

しかし、
自分を大切に扱ってくれていると感じたり、
患者さんとの間に
コミュニケーションラインが
確保できたりしていれば、
患者さんは検診に必要性を感じて
通うようになってくれるはずです。

今回紹介した2つのコツを活用して
患者さんと一歩踏み込んだ関係性を
築いてみませんか?