医院の顔である医師に求められるのは、
技術力だけではありません。

患者さんと適切なコミュニケーションを交わし、
相手に信頼してもらうことも
継続的な通院には欠かせません。

踏み込まない方が良い話や、
上手な受け答え方・意識するべきポイントを
考えてみましょう。

医師側からの声かけに対する患者さんの本音

治療前後に患者さんと積極的に
コミュニケーションを図ろうと
意識している院長さんも多いはず。

一般の患者さんからすると、
医師・院長という立場のある方は
フランクに話しかけにくいと感じる相手です。

そのため、医師側から声をかけてあげるのは
雑談というコミュニケーションにおいて
大切なポイントです。

しかし、
患者さんの中には医院での雑談に
ネガティブな印象を受ける人もいます。

「治療に関係のない話をするのは苦手・・・」
「これから治療をしてくれる人の
機嫌を損ねたら・・・と考えると
気を使うし下手な事は言えない
と感じてしまう。」

「緊張する。“~ですよね”と言われると、
“はい”と言わざるを得ない。」

このような本音は、
なぜ生まれてしまうのでしょうか?

やってしまってない?
患者さんとの会話でのNG行為7選

・プライベートなことを必要以上に質問する
(家族、休日の過ごし方、恋人の有無など)
・相手との距離感を適切に取らない、
デリカシーに欠ける行動や発言
・無意識にマウントを取るような
上から目線の物言い
・「話を終わらせよう」という気持ち
のこもった適当な相槌
・「治療してあげている」という意識からくる、
高圧的な言動
・患者さんの気持ち
(治療方針の希望や症状の説明)を
決めつけるような発言
・雑談をすることを意識し過ぎ、
相手の気持ちに寄り添わない一方的な会話

このような言動は患者さんからの信頼を
欠くだけではなく、医院の評判を落とし
口コミ評価などにも影響が出る危険性があります。

患者さんとのコミュニケーションで
意識するべきポイント

適切な距離感で患者さんと交流するために、
意識するべきポイントは3つあります。

信頼できる親しみやすい医師だと
感じてもらうため、
さっそく今日から取り入れてみましょう。

決めつけや上から目線はやめて、
患者さんへの感謝の気持ちを忘れずに

医師・院長という社会的に立場のある人間
であるが故、無意識のうちに患者さんに対して
高圧的な態度をとってしまう方は多くいます。

人と人との出会いは縁であり、
目の前の患者さんは、数ある歯科医院の中から
自分の医院を選んでくれた方であることを
改めて考えてみてください。

「したてに出て患者さんをお客様扱いしましょう」
と言っている訳ではありません。

治療はもちろん、
治療前後の患者さんと関わる時間には、
感謝と礼儀を持って
誠意ある対応を心がけてください。

雑談の押しつけはNG!
相手に合わせた距離感をキープしよう

「患者さんとフランクに交流すること」
を意識し過ぎて、
距離を詰めすぎてしまうケースも多く
見受けられます。

相手の様子や反応をしっかりと見て、
患者さん一人一人に合わせた
対応をすることが大切です。

世間話が好きな方がいれば、苦手な方もいます。

職場や家族の話を聞いてもOKな人がいれば、
聞かれたくない人もいます。

まずは、患者さんに寄り添いながら
「歯がしみますか?
僕も子どもとアイスを食べていると
歯がキーンとすることがあります。」
など、踏み込み過ぎず
自身の体験を交えた話を投げて
反応を見るのがおすすめです。

治療の話でも雑談でも最後までしっかり聞く

相手の話を最後までしっかり聞くことは、
お互いの信頼関係を築く上で
非常に重要なポイントです。

そのためには、心に余裕を持って
患者さんと接することが大切です。

心の余裕がなくなると、
治療以外の対応が疎かになってしまいがちです。

予約の時間枠に余裕を持たせる、
休憩時間をしっかりとるなどの工夫も必要です。