あなたが話した治療説明を
患者さんは本当に理解しているでしょうか?

患者さんは治療説明を受けて、なんとなく

「分かりました」

「大丈夫」

と言っているのではないでしょうか?

「本人が大丈夫って言ってるから
大丈夫なんじゃないの?」

と思ってしまう気持ちも十分に理解できますが、
患者さんは、
もう一度聞き直したり、
質問することが申し訳ない

と思っているかもしれませんよ?

そこで今回は、
表情から本当の感情を読み取るコツ
ご紹介します。

患者さんの表情から本当の感情を読み取るコツ

患者さんの表情から本当の感情を読み取るコツを

  • 眉間の皺からわかる感情とは?
    ①怒りの感情
    ②熟考している
  • 怒りの時の対処方法
  • 熟考の時の対処方法
  • 患者さんの顔見知りになる

の項目に分けて説明をしていきます。

簡単で、わかりやすく解説しているので
是非、最後までお付き合い下さい。

眉間の皺からわかる感情とは?

まず、眉間に皺がよるのは、
眉に力を入れないとできません。

そして、この動きの本心は

  • 眉間に皺がよるほどの「何か」が起きた
  • 考え込む「何か」ができた

以上2点のことが考えられます。

でも、
眉間の皺だけで判断するのは難しいので、
眉間と目を見ること
2つのどちらかを見極める
ポイントになってきます。

では、それぞれの特徴を見ていきましょう。

怒りの感情

人は怒っている時に目が見開きます。
怒っている物や、人に対して
目で捉えようとする習性があるからです。

そのため、患者さんに説明をしているときに

  • 眉間に皺がよる
  • 目が見開く

の表情の動きが現れた場合は、
怒っていることになるのです。

熟考している

人は怒りとは違う感情を表すことがあります。
それが、熟考です。

じっくりと考えることがある場合には
伏し目がちになります。
そう、考え込む仕草ですね。

じっくりと考えないと、
わからないような事ができた時には、
人は眉間に皺をよせながら伏し目がち
なります。

次は、
この2つの感情の対処法を見ていきましょう。

怒りの対処方法

説明をしている途中で、
患者さんが怒っていると感じた場合、
どう対処したらいいのでしょうか?

1つは、
自分の発した言葉を見直すことです。

例えば、
治療説明の時に、
患者さんの眉間に皺がより、
目が見開いたことがわかったら、
自分の発言したことを振り返り、
言い方を変えることが効果的です。

また、
今まで話していた口調を変えることも、
怒りを和らげる方法としては良いでしょう。

2つめは、
他の人に変わることです。

例えば、他のスタッフが入り
患者さんに、

「何か分からない点がございましたか?」

というように怒った理由を
直接的に聞くのではなく
「分からない点」といって聞く
ことで
患者さんも話しやすくなります。

また、
他のスタッフが代わりに対応することで
患者さんの怒りが
少し落ち着く効果も期待できます。

熟考の対処方法

「熟考しているから
別に解決策はいらないのでは?」


思う方もいると思います。

ですが、よく考えていただくと

「熟考している」

ということは、
じっくり考えていることです。
なぜ、じっくり考えなければいけないのか?

それは、治療説明が理解できていないからです。

患者さんは受けた説明を
理解できていないため、
眉間に皺をよせて考え込んでいるのです。

そのため、
患者さんが眉間に皺をよせて、
伏し目がちになっていたら

「この説明の仕方は理解されていないな」

と感じとり
もっと、違う言葉を使って説明しましょう。

歯科医やスタッフにとっては、
何回もする説明になりますが、
患者さんにとっては初めて聞くことが多いと
思います。

患者さんの理解度を、表情で確認しながら
言葉を選びながら説明することが大切です。

患者さんの顔見知りになる

ここまでは、
患者さんに眉間の皺ができた場合、目の動きで

  • 怒りなのか
  • 熟考なのか

見分け方を学んできました。

「目は口ほどにものを言う」

とは昔からよく言われていますが、
顔や目の動きから感情を読み取る事ができると、

  • 患者さんが本当に思っていること
  • 感じていること

といった感情がわかってきます。

患者さんが思っていても、
言えないことを先回りして察することで、
次にとるべき行動が全く変わってきますよね。

そこで、
患者さんとコミュニケーションをとりながら

  • 普段の表情や感情
  • 患者に説明をする際のポイント

を把握することで、顔見知りになりましょう。

顔見知りになることは、
お互いに理解しあえている状態のことで、
患者さんは歯科医の言うことを理解し
歯科医は患者さんのことを理解している
関係にあることです。

顔見知りまでの関係までになると
患者さんの少しの表情の変化に気づくことが
できたり、
患者さんにあった説明の仕方を
予め準備しておくことができます。

自分の説明がしっかりと、

「患者さんに伝わっているのか?」

「理解してもらえているのか?」

といったことを
表情から読み取ることで
患者さんの本当の気持ちを感じ取る
一つの手段として、活用してみて下さい。