自費治療を勧めたいのに、
頑なに断る患者さんがどこの歯科診療所にも
いるのではないでしょうか。

保険診療では限界があるため、
どうしても自費を勧めなければいけない
タイミングがあるかと思います。

ですが、自費治療を勧めるにあたって、
効果的なタイミングがあるようです。

タイミングを間違えれば、
自費治療を納得して受けませんし、
むしろ保険診療でも
不満が出てしまう可能性があります。

そこで今回は
自費治療における
カウンセリングのタイミングについて
ご紹介していきます。

自費治療の契約にはカウンセリングのタイミングが重要

自費治療を
患者さんが満足して受けていただくには
自費治療のカウンセリングのタイミングが
重要になります。

自費治療の契約率の高いスタッフをみていると、
カウンセリングのタイミングが
患者さんのタイミングにマッチしていることが
多いようです。

タイミングはとても難しいのですが、
いきなり自費治療を紹介するのではなく、
患者さんの病態と必要とされる治療は何かを
具体的に説明してみましょう。

そこからカウンセリングが始まります。

ブリッジのケースが最もわかりやすいですが、
ブリッジの場合、
保険診療では自分の健全歯を削る必要が
出てくることもあります。

一方で、
一本義歯であれば歯を削る量は減るものの、
異物感が非常に強く、
どれだけ適合の良い部分入れ歯でも
最大、健全歯の6割しか噛めないようです。

いきなり全てを説明するのではなく、
患者さんにとって「残りの歯の価値」を
聞き出してみましょう。

それがカウンセリングです。

自費率向上のためのカウンセリングのポイント

自費率を向上させるためのカウンセリングには
主に3つのポイントがあります。

1つずつ紹介していきましょう。

患者さんに歯の価値を説明する

患者さんによって歯の価値基準はそれぞれです。

しかし、保険診療では
健全歯にもダメージを与えるので
将来的に今よりも口腔内の状態が悪化してしまう
可能性を伝えましょう。

その上で、
入れ歯の患者さんはどれほど噛めるのか、
インプラントではどれくらい噛めるようになるのかを
しっかり伝えてみてください。

食べることに興味のない方には
歯の価値は伝わらないかもしれません。

ただし、カウンセリングを受けて、
改めて歯の価値に向き合う患者さんも
多いようです。

そういった患者さんにとって
歯がどれだけ価値があるのか
理解してもらえるような
カウンセリングをしてみましょう。

考える時間を持ってもらう

インプラントにしても、セラミック治療にしても、
次回来院時までに考える時間があります。

根管治療の場合、
1日で治療を終了するのは難しいですから、
初回に最終補綴物についての
説明をしておきましょう。

「回数がかかるので、
次回までにしっかり考えてください」

というのではなく、

「最終的にはどういった歯になりたいのか?」

考えてきてもらいましょう。

考えるための判断基準を説明するだけでも
自費率は向上します。

しかし、将来的に
金属アレルギーのリスクがあることや、
審美性などのメリットを
事前に説明しておくことで、
患者さんも自費治療について考えることができます。

治療について患者さんも
一緒に考える時間を与えることが
自費率向上の可能性につながります。

実例も紹介する

セラミック治療など実例を紹介すると
患者さんはより治療を身近に感じやすくなります。

特に経年劣化する保険診療に関しては、
最初は保険で良くても、
前歯の場合、変色して、
見た目が悪くなっていく可能性についても
実例を用いて説明しましょう。

実例があることで、
患者さんが「本当に保険診療でいいのか?」
と改めて考え直すきっかけにもなるかも
しれません。

まとめ

このように自費率をアップさせるためには、
タイミングとより自費率を上げるための
ポイントがあります。

自院のカウンセリングを見直すきっかけに
なっていただけると幸いです。