歯科衛生士には、矯正やホワイトニング、
訪問歯科など、
より専門的なキャリアを積んでもらいたいのに、
向上心がどうも感じられなくて悩んでいる
院長先生は多いのではないでしょうか。

歯科衛生士自身がキャリアアップすれば、
専門性が高くなり、
自費率の向上にもつながります。

そこで、今回はどうすれば、
歯科衛生士がキャリアアップしてくれるのか、
歯科衛生士のキャリアアップのために、
院長先生がすべきことについて
解説していきます。

歯科衛生士のキャリアアップの問題点

歯科衛生士は、専門学校を卒業して、
歯科医院に就職し、1年目はとにかく、
歯科衛生士業務をこなすことに精一杯で、
なかなかキャリアアップを
目指すことができません。

歯科衛生士業務をある程度できるようになり、
自らの仕事に責任を持てるようになり、
キャリアを意識しだすのは、
20代後半くらいになります。

大企業の社員でも、キャリアを積み、
転職などを考える時期は
20代後半くらいからです。

しかし、歯科衛生士の場合、就職しても、
離職率が高く、20代後半まで正社員でいる
割合が圧倒的に少ないです。

そのため、
歯科医院に勤務する歯科衛生士の場合、
キャリアアップを目指す環境が
整っていない状態にあります。

大企業では、キャリアを積み、
バリバリ働く先輩がいて、
目標となる先輩がいますが、
歯科医院では目標となる先輩が少ない、
そして環境もありません。

それこそが、
歯科衛生士のキャリアの問題点なのです。

歯科衛生士のキャリアアップのために
院長がすべきこと

歯科医院では歯科衛生士がキャリアを形成し、
専門性を高めることはできないのでしょうか?

歯科衛生士がキャリアを積み、
専門性を高めるためには
院長先生がすべきことが3つあります。

院長先生がすべきことについて
1つずつ解説していきましょう。

年度ごとに目標を一緒に決める

キャリアアップといっても
漠然とどんな専門性を持った
歯科衛生士を目指すのか、
キャリア像が想像できない歯科衛生士が
多いでしょう。

そこで、まずは一緒に具体的な目標設定を
院長先生としましょう。

1年目であれば、
患者さんとのコミュニケーションを目標とし、
2年目はよりスケーリング、
ルートプレーニングの技術を高める、
といった具体的な目標を定めることで、
取り組みことも明確化でき、
キャリアアップにつながります。

フィードバック

目標を設定したら、月に1回でいいので、
院長先生が歯科衛生士の仕事について
評価をしましょう。

できていること、できていないことを
明確にフィードバックすることで、
仕事に関する改善点もわかり、
さらに自分がどんなことが得意なのかも
意識できるようになります。

強みを伝えることで、
自分が高めたい技術も明確化できます。

研修への参加

フィードバックを繰り返し、
歯科衛生士が好きなこと、
得意なことが明確化したら、
次はより専門性を高めるための
研修へ参加させましょう。

歯科衛生士にはたくさんのセミナーがあります。

フリーランスとして自立した歯科衛生士が
開催するセミナーもあります。

そういったセミナーに参加することで
院内では受けることができない
刺激をもらうことができ、
技術力とキャリアアップのための
モチベーションも高まります。

歯科衛生士が自信を持つことが大事

歯科衛生士がキャリアアップしていくためには、
上司である院長先生のサポートが
必要不可欠です。

院長先生は診療に歯科医院経営に
すべきことがたくさんありますが、
まずはチーフスタッフになりうる人材に
仕事へのアドバイス、サポートを
していくことで、
キャリアを積める歯科衛生士が育ちます。

離職する歯科衛生士もいますが、
今の歯科医院での仕事に
自信を持てるようになることで、
確実にキャリアが積まれ、歯科医院にとって
欠かせないスタッフに成長します。

ですから、
キャリアアップを歯科衛生士が目指すためにも、
今の歯科医院での仕事に自信を持ってもらい、
その上でキャリアを積ませていきましょう。

歯科衛生士がキャリアを積めば、
自費率向上に確実に繋がっていきます。

ぜひ院長先生が
歯科衛生士のキャリアアップのために
何ができるのか、
できることから取り組んでいきましょう。