安定した経営のために欠かせないのが、
リコールによる集患です。

既存の患者さんにコンスタントに来院してもらい、
長期に渡って口腔内の健康について考えて
いけるのは、医院経営者として最も望ましい形
だと言えるでしょう。

リコール率を高めるために今すぐ実践できる、
“案内文の作り方”について解説していきます。

定期健診での受診はハードルが高い

歯科医療業務に従事している人であれば、
誰もが「定期健診の重要性」を理解しています。

日々の歯ブラシだけでは口腔内の汚れが
取り切れないことや、フロスや歯間ブラシの
必要性・歯周ポケット内の汚れは歯ブラシで
除去できないことなど、歯科医療従事者にとって
当たり前のことでも、実は一般的な認知度は
そこまで高くありません。

そのため、「何も不具合を感じていないのに
なぜ定期健診を受診しなければならないの?」
と感じる人も多いと言われています。

実際、職場の健康診断など強制力のある健診であれば
受診するものの、忙しい日々の合間を縫って
自主的に自腹を払って健康診断を受ける
という人は少ないものです。

加えて、体内の見えない部分や見えない病気を
見つけるためではなく、日々ブラッシング
している口の中ということも相まって、
歯科の定期健診はなおざりにされがちです。

医院側は患者さんのこのような心理状況を理解した
上で、適切な言葉かけをして上手にリコールへと
つなげていくことが求められます。

SNSやホームページでのリコール案内

SNSやホームページでのリコール案内は、
個別での声掛けとは異なり
「不特定多数の人に対しての発信」となります。

そのため、多くの人に定期健診の重要性をアピール
できる内容を発信していくことが効果的です。

例1

暖かくなり、マスクを外してのおでかけが
多くなる時期ですね。
口臭予防には、歯科医院での機械清掃が
おすすめです。
歯みがきで落とせない歯石や磨き残しを除去し、
着色汚れもスッキリと落とします。
定期健診のついでに、お口のリフレッシュを
しませんか?
スタッフ一同ご予約お待ちしております。

例2

お茶、コーヒー、ワイン、たばこを嗜む方 必見!
黄ばみをスッキリ綺麗にさせて、
口元の印象を一気に明るくしませんか?
当院では定期健診と一緒に歯の機械的清掃を
推奨しています。
ホワイトニングとは違い、着色汚れを落として
歯を本来の色に戻す治療のため、
何度も通院する必要がありません。
新生活を、自信の持てる口元でスタートしませんか? 
ご予約お待ちしています。

“口臭”や“黄ばみ”など個別の発信では悪いようにも
取れる内容も、不特定多数に向けて
発信しているのであれば問題なく載せられます。

ポイントは、文章の最後は必ずポジティブな
印象の言葉で終わらせることです。

不安をあおって受診へつなげるのではなく、
受診して前向きな気持ちになってもらうことを
目的とした文章作りを心がけると好印象でしょう。

ハガキやメールでのリコール案内

ハガキでのリコール案内は、個別のフレーズを
駆使した“特別感”を演出するのがおすすめです。

個人を選んで発信できるため万人受けを狙う必要は
なく、ピンポイントでその人に刺さる内容を
書くことで、受診の意欲を掻き立てましょう。

○○様、〇月に治療した奥歯の調子はいかがですか?
定期健診も兼ねて、一度その後の様子を
確認させていただけると嬉しく思います。
また、海釣りの話も聞かせてくださいね。

ポイントは、ささいな内容でも良いので受診時に
交わした会話の内容を書き留めておくことです。

カルテから判断した内容だけでは事務的に
なりがちなので、そこにちょっとした雑談を加える
ことでホスピタリティを感じてもらいましょう。

まとめ

患者さんの多くは、歯科の定期健診の
重要性を深く理解していません。

単に3ヶ月経ったから、という理由で
ハガキを送っただけでは、
リコール率の大幅アップは難しいでしょう。

患者さんの気持ちになって考え、「受診しようかな」
と思える言葉選びを心がけてください。

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