「経験者採用として歯科衛生士を採用したのに、
率先して動いてくれず困っている」
という、院長先生は少なからずいます。

歯科衛生士に限らず、歯科医院勤務経験のある
歯科助手を採用したとしても、自ら率先して
動いてくれるとは限りません。

せっかく雇ったのだから、自ら動いて戦力に
なってほしいと多くの院長先生が感じています。

そこで今回はスタッフ自ら動くには
どうすべきなのか?詳しく解説していきます。

スタッフ自ら動くために目標を明確化する

スタッフ自ら率先して動いてもらうために、まずは
院長先生がスタッフに何を求めるのかを伝え、
一緒に目標を定め、明確化させましょう。

「考えて臨機応変に動いてほしい」と思って
いても、残念ながらどんなに素晴らしい素質が
あったとしても、スタッフが率先して
動いてくれるわけではありません。

人が動くには、目標が必要です。

目標があるからこそ、自ら動きます。

これは、仕事のモチベーション維持にも
つながっていきます。

もちろん、全ての社会人が自ら目標を立てて、
行動できればいいですが、大企業であれば
あるほど、必ず会社の理念、クレドがあります。

その理由は、理念という名の目標が
自ら働く上で必要だからです。

以上の理由から、院長先生が最初にすべきことは、
スタッフと一緒に目標を定めて
明確化させることなのです。

フィードバックを行う

目標を一緒に決めるだけでは、意味がありません。


一緒に決めた目標は、院長先生、チーフスタッフと
必ずフィードバックを行いましょう。

ここでのポイントは、チーフスタッフに完全に
任せるのではなく、院長先生も少しでいいので
フィードバックに参加することです。

今、在籍しているスタッフ全員が院長先生と
同じ考えで同じような行動をしていればいい
ですが、完全に一致することはありません。

チーフや先輩スタッフが、フィードバックを
しつつ、時々でいいので院長先生がフィードバック
を行い、方向性を再認識させてください。

そうすることで、院長先生の考えとのズレが
少なくなり、歯科医院の理念にそった働き方が
できるようになります。

手間暇はかかりますが、多くの会社が
採用しているのが日報です。

例えば入社後、半年は目標にそった行動が
できていたのか?を日報で自己評価をして、
その自己評価に対してチーフスタッフが評価し、
院長先生は週に1回でいいので、
自己評価に対して、フィードバックをしましょう。

それだけで、スタッフが今の働き方は目標にあって
いるのか?それともずれているのか認識できます。

ずれていれば働き方を変えるきっかけになります。

ですので、目標を決めたら次はフィードバックを
しっかりと期間を決めて行っていきましょう。

成果の共有し達成後に報酬を提供する

入社1年目は、その後の仕事に大きく影響する
ため、月ごとに目標に対してどれだけ成果をだせて
いるかを入社したスタッフと確認しあいましょう。

スタッフと院長先生の認識のズレがおきることで、
「ここまで頑張っているのに評価してくれない」
といった不満が生まれます。

ですが、院長先生が
「〇〇は非常に成長して素晴らしいが、
〇〇だけがまだできていない」
と、できていること、できていないことを
しっかりと伝えることで、スタッフとの齟齬が
生じなくなり、仕事の円滑化にもつながります。

そして、1ヶ月で達成したら、最初はコンビニの
スイーツでもいいので、小さな報酬を送り、
半年の教育期間なら半年経過後に達成できて
いたら、別で職務手当として、毎月の手当をつける
といった報酬を与えることも必要でしょう。

仕事である以上、ただ目標を達成するだけでなく、
成果に応じた報酬を与えることも必要です。

なかなか評価し、それに見合った報酬を
与えることは難しいです。

ですが、一般企業のようなシステムを一部でも
歯科医院に取り入れることで、スタッフが
自ら動き、常に成長し続ける組織に変化します。

いきなり目標設定、フィードバック、
そして評価にあった報酬を与える
といった一連の流れを作ることは大変です。

ですが、入社したばかりのスタッフと一緒に
目標を決めて、院長先生が時々フィードバックする
ことはすぐにでもできます。

まずは目標を決めるだけでもその後の
スタッフの成長を大きく左右します。

まずは目標を決めることからでもいいので、
始めてみましょう。