患者さんに来院してもらうために
欠かせない要素の1つである患者満足度。

それを高めるためには、
何か特別なことをしなければ
いけないのでしょうか?

実は、誰でも簡単にできることも沢山あります。

今回は患者さんが来院された時にできる
声かけについて紹介します。

早く来院された患者さんへの声かけ

予約制の歯科医院だと、
それぞれ患者さんごとに
予約時間が決まっていますよね。

そんな中、早く来て下さった方にたった一言。

「早く来てくださってありがとうございます」

これをお伝えするだけで、
私のことをちゃんと分かってくれているな、
と患者さんは感じるものです。

あとは、その時の予約状況に応じて、
どう対応するかも大切です。

すぐにご案内できるのであれば、
「すぐにご案内できますので、どうぞ」
などと声をかけます。

すぐにご案内できないのであれば、
「早く来てくださってありがとうございます。
先の方が終わり次第すぐにご案内しますね」
と、今はまだ待っていただく状況であることを
お伝えします。

患者さんは、いつ診療室へ案内されるのか、
ドキドキしている方も少なくありません。

だいたいの目安が分かるだけでも、
心の準備がしやすくなり、
安心感につながります。

小児患者さんへの声掛けは特に重要

大人の場合は勿論ですが、
診察を受けるのがお子さんの場合だと、
声かけが更にポイントとなります。

来院してから診察するまでの待ち時間が
長くなればなるほど、
飽きてきたり、嫌になったり、
疲れてきたりします。

そうなると、診療室から案内の声がかかっても
ご機嫌ななめで診察がスムーズに進まない、
ということにもなりかねません。

「早く来てくれてありがとうね」

「準備ができたら呼ぶから、遊んで待っててね」

等と、お子さんのモチベーションが
下がらないような声かけを
しておくといいでしょう。

遅れてきた患者さんへの声かけ

患者さんが予約時間になっても来ず遅れて来た時、
皆さんの医院では何か声かけをされていますか?

声かけの内容次第で満足度を上げるチャンスにも
クレームにつながるピンチにもなります。

次の予約時間が空いていて余裕がある場合

何も声をかけずに、ただご案内するのと、

「今日このあとの予約時間で
丁度キャンセルがでましたので、
今から診させていただきますね」

と声をかけるのとでは、印象が大きく変わります。

前者だと、医院の状況は何も伝わりません。

しかし、後者だと
「医院にも大きな迷惑が掛からず、
診てもらえるんだな」
と患者さんは感じます。

そして
「丁度キャンセルがでた」
と伝えることで
「今回はたまたまのラッキーで診てもらえた。
遅れた時いつも必ず診てもらえるわけではない」
というメッセージにもなるのです。

また、
中には予約時間に遅れがちな
患者さんもいるかと思います。

「遅れても診てくれる都合のいい歯医者」
と感じられてしまっては
予約通りに来院される患者さんにも
影響がでるかもしれません。

それは困りますよね。

そうならないためにも、
メッセージを伝えることが大切です。

次の時間が予約で埋まっている場合

「〇分以上遅れられたので、診察はできません」
と頑なに伝えるのか。

「次の時間が予約でいっぱいですので、
時間までにできることをさせていただきますね」
と予約状況も伝えつつ、
前向きに対応しますよとアピールするのか。

ここが運命の分かれ道となります。

遅れてきた患者さんは、
「すみません」と
申し訳なく思う方ばかりではなく
「内容が短くなってもいいから診てほしい」
と思う方や
「え?折角来たのに診てもらえないの?」
と感じる方も
少なからずいるのが現実です。

何分遅れてきているのか。
メンテナンスなのか、治療なのか、
痛みがあるのか、ないのか等
予約内容は何なのか。

患者さんのキャラクターも
ある程度踏まえたうえで
どう対応するのか予め考えておくと、
ある程度スムーズに対応ができます。

また、どんなやりとりをしたか
カルテ等に記載をしておくと
後々役に立つこともありますので、
仕組化できることは行っていきましょう。

まとめ

コミュニケーションの分野なので
全てを完璧にマニュアル化するのは
難しいかもしれません。

しかし、
医院全体でこういう場合はどう対応するか、
ざっくりしたルールがあると、
よりスムーズに診療ができるようになります。

声かけ力を高めると、
受付・診療室様々な場面で
医院の強みとなります。

ちょっとした対応で、
患者さんの満足度を高めていきましょう。